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Written on 2009 06 10

ニューワールドのワインに取組もうと思います

Jun 10, 2009 by toshiaki |
最近よくニューワールドのワインを飲みます。
いわゆるフランスやイタリア以外の新興産地のワインです。
一般に暑いところが多く、ブドウの糖度が上がりかなり濃いワインがつくられます。
ただ水がないところが多いため灌漑が必要となることが多いので、栽培にはコストがかかることが難点です。(カリフォルニアワインが高い訳なのです。)
また実際灌漑を行うとフィロキセラの発生や過剰な灌漑による大量生産のため水っぽいワインになったり、バランスがすぐに崩れるワインが目立ちます。
ブドウの根が地中に向かわず水のある地表面にそって張るためミネラル分のないワインになる欠点もあります。
また、砂漠のようなところでは春夏秋冬がありませんからブドウの生育期間に合う季節とはかなりかけ離れた環境であることもマイナスと言えます。酸の生成のさまたげになります。昼夜の寒暖差だけが酸を生成する訳ではないのです。夏にかけて多量に生成された酸がブドウ果が熟すにつれて減少してゆき、収穫時にバランスのあるブドウ果となります。

暑いだけの砂漠のような場所で灌漑に頼ってつくられたワインは、濃いだけの熟成しないワインがほとんどなのです。過剰なタンニンとエキス分では、バランスが悪く抜栓後ワインの味わいが向上することなく、すぐに落ちます。ただカリフォルニアなどのいわゆるカルトワインはブドウ果を異常なまで凝縮することでワインをキープしています。ジャムのような濃密なエキス分でワインの生命を表現します。生命力はありますが、熟成しませんし、味わいはどれも似通ったブラックベリーのあじになってしまいます。ブドウ品種の特徴とは思えない金太郎飴のようなワインになってしまいます。

同じような現象は過剰生産したワインや補糖や補酸したワインなどにも見ます。私達が抜栓後2~3日に亘りワインのテイスティングを続ける理由がそこにあります。

なんか悪口ばかりになってしまいましたが、最近は灌漑の水量を調節したり、昼夜の寒暖差がある標高の高い畑でブドウを栽培するようになってきましたから、かなり質の高いワインが作られるようになってきました。
あのアルゼンチンのドーニャ・パウラなどはしっかりした構造があり、ミネラル分もあります。とても灌漑してつくられたワインとは思えないほどです。オーストラリアのローガンさんのワインは驚くほどの鮮烈な酸があり、まさに新境地です。確実にニューワールドのワインは進化しています。
こんな訳でマスキューも重い腰を上げてニューワールドのワインに取組もうと思います。
近い将来びっくりするほどのワインにあたるはずです!

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