お寒い中、しかも雨降りの中、ご来店ありがとうございました!

○フィオーリ フェテアスカ・アルバ 2023年 ラダチーニ モルドヴァ 白 750ml 1555円税込
「マスキューさん!これ定番のモルドヴァの白ですよね(笑)。何本も飲んでますよ(笑)。」
「そうそう(笑)。とても美味しい(笑)。割と高級な味なんだよね(笑)。」
「フェティアスカ•アルバ?地場品種ですか?」
家内「はい!この下のランクのワインはカベルネ等の国際品種のラインナップとなっております。どれも飲みやすくフレンドリーです。」
「そう言えば、私この前カベルネ買って飲んだぁ(笑)。あれはあれで美味しかったでした。と言うことは、今日は誘導されてる(笑)?」
私「深く考えてはイケマセン(笑)!」
「飲んだの忘れてまた買っちゃう(笑)。でも後悔はしない(笑)。コスパが良いからかな(笑)。」
「出しゃばらないからね(笑)。香りは華やかなんだけど、白い花…、柑橘類、蜂蜜、ミュスカ系の香り…。まとまりが良いんだよね(笑)。」
「あと、ビシッとしてるんだよね(笑)。柔らかいけど軟じゃない(笑)。かな?」
「合わせることの出来る料理も幅広いよね。魚介類…、中華料理…。」
家内「鴨…、ノルウェーサーモン…、ホタテ…、クリーム系の味付けだと何でもオッケーかな(笑)。」
「そうそう、しっかり出汁を取った和食(笑)!オデンなんかも良さそう。」
私「茶碗蒸し(笑)!」
「リンゴ酸がしっかりしてるから大根おろし!」
「東欧らしく豚肉ですよね(笑)!」
「豚肉のしゃぶしゃぶ+紅葉おろし!完璧かな(笑)?」
私「使う油は穀物系なら何でもオッケーかな。」
さて、これより本日のトラップ発動(笑)!仕込みはオッケーでございます(笑)。
私「え~と、コレ10月12日に開けた同じワインです。比べてみてくださいませ(笑)。」
「あっー!美味しい(笑)。同じだけど何処が違うか?それが問題(笑)。」
「落ち着いてる。だから飲みやすい?」
「昨日開けた方はまだまだハチハチした溌剌さがあるけれど、開けてから2週間経ってる方は凪の海みたいな…、旨味が水面(笑)。」
「共にバランスは良いよね(笑)。」
「2週間経った方も香りはしっかりある。この実験の意味は何ですか?」
私「ワインは抜栓すると酸化が一気に進みがちですが、ワイン自体の中身がしっかり詰まっていると酸化のスピードは遅くしかも酸化が良い方向に向かいます。開けたらもうすぐに駄目になるワインは元々が詰まっていない 薄いワインと言うことになります。」
「なるほどね(笑)。で、マスキューさんは何故こんな実験をするのですか?飲み忘れたとか(笑)。」
私「たまに飲み忘れることもありますが(笑)。基本ティスティングするときはそのワインの底が見えるまでします。『もうコレで駄目かな?』というところまでします。このワインはまだ底までいっていないかと(笑)。」
家内「そのワインのポテンシャルや品質の確認です(笑)。」
「我が家で開けたら2週間待てないけれど、それは我が家で飲むこととマスキューさんのティスティングとは趣旨が違うと言うことだな(笑)。」
私「左様かと(笑)。でもですね(笑)、ティスティングは仕事ではありますが、趣味と実益を兼ねてもおります。天職でございます(笑)」
○モンテファルコ•グレケット 2023年 アダンティ イタリア ウンブリア州 赤白モンテファルコ・グレケットD.O.C.750ml 2451円税込
私「中部イタリアの海無し州ウンブリアのワインです!え~と、ペルージャのある州と言えば解り易いかな(笑)?」
「サッカーとバレーボールですね(笑)。ピンと来ました(笑)。」
「サグランティーノ•モンテファルコ…、すごく濃くてヘビーなワイン。マスキューさん!アダンティってサグランティーノも作ってましたよね?」
私「大好きなワインです(笑)。渾身の赤ワイン
。今回はアダンティの作る『グレケット』100%の白です。」
「『グレケット』って聞いたことがない(笑)。」
家内「はい。大体がブレンドされます。特にオリヴェート•クラッシコではトレビアーノの補助的な役割をします。頭の中の印象ではトレビアーノもグレケットも大人しい品種のイメージでした。」
「そうそう、トレビアーノはよく聞く品種ですよね。」
「この白ワインは2023年ヴィンテージですよね…。でも色は古いワインみたいに濃い(笑)。」
「見た目2023年じゃなくて、10年くらい熟成したワインの色ですよ(笑)。」
「う~ん。オレンジ•ワインみたいな色(笑)。」
家内「ほとんどSO2は使わない上にシュール・リーの状態で熟成してから瓶詰しているようです。オレンジ•ワインに近いかな(笑)。」
「ビオ系なんだろうけど、味はビオビオした癖がない(笑)。」
「なんか凄いレベルのワインのような気がする(笑)。取り付く島もないけど(笑)。経験したことがない味わい(笑)。」
「どれどれ…。あ~、濃い。でも飲みやすい(笑)。」
「マスキューさん!先月の試飲会で出た『タルパカ』に似たワインですよね(笑)。」
「でも何か迫りくるものを感じる(笑)。」
「うんうん。たしかに飲みやすい(笑)。中に膨大な何かが隠れてる(笑)。凄いワインかも?」
私「開けたてでも飲みやすいのですが、尋常ならざるポテンシャルを感じますよね(笑)。」
「甘さ、深さ、複雑さを予感しますよね(笑)。」
家内「金柑みたいなしっかりしたリンゴ酸。黄桃の缶詰めみたいな果実味。あとハーバルですよね(笑)。」
「う~ん。キノコみたいな香りもする。山や森の香り…。深みに通じるかな(笑)。」
家内「キノコの旨味みたいですよね(笑)。」
「新鮮な青野菜…、葉っぱのニュアンスもある(笑)。」
家内「パセリの苦みみたいな…。」
「大きくて深くて複雑。山のワインではあるよね(笑)。このワインはどうなるのですか(笑)?」
私「開けてから3∼4日経つと過熟したリンゴや梅酒みたいな香りがします。それも強烈(笑)。たじろぎました(笑)。」
「え~!そんなになるのですかぁ?」
私「衝撃的でベックラこきました(笑)。」
「こんなワインを楽しめる私は幸せ者(笑)。」
私「このワインを飲んだ時、絶対にこの方々は好きなはず!と思って仕入れました。ティスティングしてる時お客様の顔が浮かぶワインは当たりの確率が高いのです(笑)。それも女性2名でした(笑)。←2人とも達人」
「コレ、何に合わせましょうか?思いつかない(笑)。」
「チーズでも…、少なくとも牛ではない(笑)。シェーブルやペコかな?」
私「このワインを飲んで、ちょっとイタリア•ワインの経験値が上がった気がしました(笑)。」
●ビュルル『エスク』2023年 ドメーヌ•ビュルル フランス ローヌ 赤 V.D.P.(I.G.P.)ヴォークリューズ 750ml 1602円税込
私「今回のテーマの1つローヌのドメーヌ•ビュルルの『松』『竹』『梅』の3段階スライド•ティスティングでございます(笑)。まずは『梅』のヴァン•ド•ペイ『エスク』でございます!」
「暖かみがあって美味しい(笑)!待っていた寒い季節とベスト•マッチ(笑)!ほんわか温まる!」
「危険な飲みやすさ(笑)。ホントに『梅』ですかぁ?」
私「プラムやプルーンみたいないかにもコート•デュ•ローヌ味(笑)。」
「ストロベリーっぽくて好きだな(笑)。」
「『果実爆弾!』ってブログで書いていた通り(笑)。でも破調ではなく王道のスタイル(笑)。」
「マスキューさん!このワインの何処が『梅』なのですか?エスク?」
私「ホント『なんで?』なのです(笑)。通常のヴァン•ド•ペイの半分ほどの収穫量まで落としています。しかも、いわゆるAOCコート•デュ•ローヌ以下の底収量です。」
「へぇ~、大盤振る舞いですね(笑)。」
「採算合うのかしら(笑)。」
家内「ビュルルのホームページを見るとこの『エスク』は載っていません。すべて海外向けかもしれませんね。ビュルル全体の8割ほどは海外に輸出されています。」
「へぇ~、海外もやはりアメリカ向けですか?」
私「イギリス、アメリカ、カナダ、日本、シンガポールと多極。フランス自体の消費量が落ちていることから海外展開をビジネスの軸にしています。家族経営でもやれるのですね(笑)。」
「日本の米農家も追随して欲しいな(笑)。」
「この味わいでこの価格。『梅』とは思えないレベルですよね。」
家内「撰果が完璧。だから雑味がありません。あと発酵中にエアレーションをしっかりやる。完全に発酵させタンニンの角も取る。ですから渋くないのです(笑)。熟成もちゃんとゆっくり丁寧に行います。」
「ちゃんと手間暇かけてるんだぁ(笑)。効率化一辺倒ではない味わいなんだな(笑)。」
「タンニンたっぷりだけれど、渋くない(笑)!
なるほどね(笑)。」
私「あと後口にココアパウダーのようなザラツキがあります。コレは低地のグルナッシュと特徴です。」
「旨味も綺麗だよね(笑)。無理なプレスをしないのかな。ケチ臭くない(笑)。」
「そうそう。エントリークラスの『梅』と言えどもケチ臭くない(笑)!マスキューさんの本領発揮(笑)?」
私「ありがとうございます(笑)。そう言ってくださると冥利に尽きます(笑)。」