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桝久 7月のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
Jul 22, 2023 by weblogland |暑いですが、マスキューの試飲会はやります(笑)。お時間はいつも通り28日(金)は17~20時、29日(土)は11~20時となります。
この夏の必殺技!
◎クレマン・ド・ロワール『ボナミー』
ソーミュール協同組合 フランス 白 発泡性 750ml 2640円税込み
開けたては還元臭、熟成香がはっきり。18ヶ月の瓶熟成期間は伊達じゃない(笑)。香りは基本シェナン・ブランの香り、ちょっと青みがかったレモン・ライム等の柑橘類の香りが全方向に突き抜ける(笑)。伴う硬質なミネラル感は加速機の役目(笑)。泡立ち泡持ちはシャンパーニュに劣らないレベル。
おそらくシェナン・ブラン100%で作ると制御出来ない(笑)。葡萄はソミュール地区モンルイユ・ベレ村近郊の畑。いかにも『テュフォー』で栽培されたシュナン・ブラン65%は推進力、シャルドネ20%は制御用、カベルネ・フラン15%は隠し味、をブレンドしたもの。この絶妙なバランスはシェナン・ブランを知り抜いている証。シャルドネはクレマン用に栽培したものとか。おそらく酸を多く残したシャルドネかと。
液温が上がり時間が経つとカベルネ・フラン由来の赤い小粒のベリー系の香りがありとてもチャーミングで複雑でもあります。
あとこのクレマンの特筆すべきはドザージュが12g/Lであること。強めに冷やして飲むとエクストラ・ブリュット並みにドライに感じます。酸が多い→辛く感じる、液温が低い→甘さが目立たない、この方程式なのですが(笑)、振れ幅は常識以上(笑)。ブラインド・ティスティングで私はドザージュ量を8~9g/Lと予想しました。残念!
でもですね(笑)、このクレマンの完成度の高さは驚き。作り手の意思・意図そして力量を感じます。また、特に暑い夏場には力を発揮いたします(笑)。ラベルに描かれているハートは射ぬかれたか?私のハートは射ぬかれました(笑)。
とっても宜しいクレマン・ド・ロワールを見つけました(笑)!
●フィオーリ フェテアスカ・ネアグラ&シラー 2019年 ラダチーニ 750ml 1,414 円税込み
マスキューの大定番なのですが、今ピークに入った感(笑)。完全なフル・ボディー
です!しかも深み・旨味・強い生命力・複雑さがあるハイ・レベルな姿は暑さを越える(笑)?
ところでモルドヴァの位置ですが、東欧ルーマニアとウクライナの間の小国。面積は日本の1/10ほど。緯度はボルドーより少し高いほど、気候はブルゴーニュに似ているとか。土壌は大穀倉地帯ウクライナの黒土と同じ沖積土、水はけは良さそうです。
歴史的に見ても、ヨーロッパ系葡萄 ヴィニフェラの原産地にあたる黒海沿岸周辺ですから、産地としてのポテンシャルは折り紙つき。かつてフランス人入植者を受け入れた経緯から植えられる葡萄は正銘のヴィニフェラが占めており、ソ連邦への一大ワイン供給地でした。最盛期はソ連邦の全ワイン需要の1/5を供給していました。ゴルバチョフによるアルコール禁止令以前は全国土の10%が葡萄畑であったそうです(笑)。
そしてソ連邦の崩壊後に産業としての葡萄栽培は自由を得たようです。ただし作付け面積はかつての半分以下になったようです。
また、民族はルーマニア人が多いようですが、軍事的に中立国のままEU加盟を目指しているようです。複雑な地政学的な立地が影響しているようですね。
そんなこんなでEUのワイン法に沿った原産地表示保護制度作り、90年代後半にはモルドバのワイン産業は欧州投資銀行から数百万ユーロの投資を受けた他、ロシアやイタリア等からもかなりの額の投資がありました。
このラダチーニ・ワインズはまさにこれ(笑)。
1998年に設立したアルバストレレ・ワインズ。外資の支援を受け設備やワイン造りの近代化を成しました。コドゥル、ステファン・ヴォーダ、バルル・ルイ・トライアンの地理的表示保護制度を受ける中心的なワイン産地に1000ヘクタールもの自社畑をもち、20箇所を越える醸造場を備えます。いきなりこんな会社が出来ちゃいますから、元々のワイン産業の規模が想像出来ますね(笑)。ソ連時代の巨大農場の名残でもありますね。
このラダチーニ・ワインズはその1ブランドのようです。
これはラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の赤。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・ネアグラ55%、シラー45%の比率でアッサンブラージュしたもの。フェテアスカ・ネアグラ100%のものより柔らかめ(笑)。シラーが果実味に複雑さを加えています。
手摘みした葡萄を特別なイーストで発酵させたとか。果実味豊かで酸があり、ラダチーニ共通の透明感のある旨味たっぷり、赤や黒のベリー、プラムの味わいとの折り合いのつけかたは立派(笑)。広がり、奥行きもありフィニッシュも美しい。飲んだ印象だとラダチーニ・ブランドのものよりワン・ランク上(笑)。畑の収穫量がラダチーニ・ブランドのものよりかなり少ないようです。
バリックによる木樽熟成6ヶ月ほど一部をステンレス・タンクで8ヶ月熟成。バリック100%ではありませんから過剰ではなく、液体濃度とのバランスがとても良い。
一見ボルドー・スタイルですがボルドーには見当たらない(笑)。かといってニュー・ワールドのような無理がない。特に柔らかなタンニンが特徴的なモルドヴァの良品と言うしかありません(笑)。
しかも、恐るべきコスト・パフォーマンスなのです。
ところでフェテアスカ・ネアグラですが
、もともとは主にルーマニアで栽培される白葡萄フェテアスカ・アルバの変種。
白葡萄から黒葡萄が生まれたんですね(笑)
。ただ、そのポテンシャルの高さから将来の開花が期待されていました。ようやく開花したようですね(笑)。
●シャトー・ド・レスピド・メーネ・ボネ2016年 フランス ボルドー 赤 グラーブA.C. 750ml 1791円税込み
久しぶりのボルドー、しかもグラーブ(笑)。何故そんなもの仕入れたか?美味しいからです(笑)。
グラーブ南部のランゴンに拠点を置くシャトー・ド・レスピド・メーネ・ボネ、グラーブで最も古いシャトーとか。
3週間の醸し発酵のあとバリックの古樽で18ヶ月の熟成を経てアッサンブラージュして瓶詰め。
セパージュはメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン。第一印象はとても品が良い(笑)。しっとり口の中を広がり、でしゃばることなくオイチイ(笑)。地力があり本来的にパワーがありながら、それはタンニン等の全てとしっかり調和しており、質実で生真面目。メドックとは違うグラーブの良さを感じます。土壌が粘土質のようで、それが重さボリューム感に品良く折り合いをつけている感。軽やかな濃さ、渋くはない優しいタンニンは飲み頃に入った証。やはりしっかり瓶熟成することに意味があると再認識させられます(笑)。
化粧っ気はないけれど田舎臭くなく(ごめんなさい)、地元のレストランで愛されているようなワインなのです(笑)。
●バッケ・ネーレ カベルネ・ソーヴィニヨン レゼルバ 2017年 モンテチーノ・ロッソ イタリア エミリア・ロマーニャ 赤 コッリ・ディ・イモラD.O.C.
750ml 2451円税込み
圧巻でございます(笑)!
イタリア エミリア・ロマーニャのモンテチーノ・ロッソはマスキューの大定番
(笑)。特に白の生産者として高く評価しております。白のトップ・キュヴェ『コドロンキオ』と言えば思い出される方もおられるかと。モンブラン・ケーキを食べながら飲むと卒倒するほど美味しい白ワインです(笑)。思い出していただけましたか?
もちろん赤も作っておりますが、良すぎてすぐにピークに達しない(笑)。どうしても理解出来るまで時間がかかります(笑)。白はとてもフレンドリーなのですが、赤はスパルタンと言ってよいほどのがっちりタイプ。ラベルに『S』と書かれたロマーニャ・サンジョヴェーゼを思い出してくださると助かります(笑)。
これはカベルネ・ソーヴィニヨン100%で作られます。熟成に一部バリックを使いますからボルドー・スタイル?でもですね(笑)、ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンで一般に言われるカシスというよりは、桑の実マルベリーやブラック・ベリーの派手なニュアンス。しっかり質実なイタリアのカベルネ・ソーヴィニヨンとなっております(笑)。
現行か2017年で収穫年から6年経っているとは思えないフレッシュ感、強さがあります。この点モンテチーノ・ロッソらしいポテンシャルの高さを感じます(笑)。
あと、このワインは~アルバーナD.O.C.シリーズのラインナップではなく、コッリ・ディ・イモラD.O.C.。カベルネ・ソーヴィニヨンを使っているのが理由でしょうが、ランクとしては、~アルバーナD.O.C.シリーズの上のランクのようです。
ホームページを見るとアイテムは確認出来ませんでしたが、更なる進化を見せてくれそうです(笑)。
●モルゴン グラン・クラ 2019年ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール フランス ボジョレー 赤 750ml 4242円税込み
愛するモリエールのモルゴンが久しぶりに入荷しました(笑)!
圧倒的な甘露な甘さはグラン・クリュのもの!
1本の葡萄樹からハーフボトル1本分ほどの低収量。余分なことをしない自然な農法、もちろん醸造法も然り。全房発酵しプレス果汁はしない古典的なスタイル。SO2の添加も基本しません。健全で凝縮された葡萄のみに可能なこと。とてつもない尽力の果てなのです。
味わいはようやく飲み頃の入口。酵母臭やビオ臭は感じますが、それを吹き飛ばす圧倒的な甘味・旨味と、しなやかで切れ目ないタンニンが織り成す壮麗なもの。チェリー、ベリー系の香りはあくまでもガメイ。しかも圧巻の吹き上がり(笑)。どう見てもグレート・ワインでございます(笑)。
マルセル・ラピエールのような綺麗で透明なスタイルではなく、テロワールのすべてを飲み込んだような野趣溢れる味わいに私はノックアウトでございます(笑)。
2021年ヴィンテージはとんでもない高騰でヌーボーすら輸入されませんでした。もう手の届かないワインになったと諦めておりましたが、今回嬉しい再入荷となりました(笑)。
ブログより
土曜日の2時頃に抜栓したのですが、圧巻でしたね。まだ熟成するのでしょうが、飲み頃の入り口には入っているのでしょうね。相変わらずの良さを確認してコルクを逆さまに刺して終了。でもですね(笑)、20時になって店を閉めてモルゴンの側を通ると…。モルゴンの香りがします!え~!チェリー…ちょっとリキュールっぽい
マラスキーノ・チェリーやベリーの香り。鼻をクンクン鳴らして香りの発生源を探すと、モリエールの瓶に逆さに刺したコルクから香りが辺りにプンプン(笑)。
こりゃ凄い!
以上5本!
皆様のご来店お待ちしておりまする(笑)!
桝久商店 岡本利秋・昭子
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試飲会のラインナップ決まりました!
Jun 17, 2023 by weblogland |マスキューの大定番の人気アイテム。何年ぶりかの試飲会登場(笑)。昔は1,000円を切っておりましたが…。とはいえ回りを見渡すと、相変わらずコスト・パフォーマンスは良し!長く愛される所以ありなのです(笑)。
●トスカーナ・ロッソ 2021年 アジェンダ・アグリコーラ サン・ルチアーノ
イタリア 赤 トスカーナI.G.T. 750ml 1225円税込み
アジェンダ・アグリコーラとは農園の意味。
トスカーナはフィレンツェの南東、アレッツォ近くのモンテ・サン・サヴィーノに位置するサン・ルチアーノ。海抜300~350mの丘の側面、南向きに約100haを所有するツィアントーニ家のワイナリーです。
ツィアントーニ家は本来はローマの家系。フラスカティの近く、マリーナでワイン造りをしていましたが、土地がなくて価格が高かったといいます。現オーナーのオヴィーディオは新しい可能性を見出すべく、他の場所を探すようになり、キアンティ地区をはじめとするトスカーナ中を回ったが、それまでの経験と勘で納得できる場所がありませんでした。ようやく見つけたのが、それまで全く開拓されていなかった現在のワイナリーがある場所。保水力に優れた肥沃な土壌が広がる絶好の地所。1972年頃からローマから(トスカーナにしばしば訪れるようになり、1974年、現在の場所へ完全移住しました。(モトックス資料より)
うーん。規模からすると完全なワイン・ベンチャーですね。家族経営で100 ヘタールは広すぎる(笑)。しかもお金持ち(笑)。ただし、造るこのトスカーナ・ロッソはとてもプリミティブな味わい、地元で消費されるシンプルで美味しいワインなのです。イタリアの場合 美味しいワインはまず自分用で飲みますから 安くて美味しいワインは海外に回らない ラテンの伝統があります(笑)。海外向けはあくまで海外向けなのです。
このワイン、サンジョヴェーゼ60%、モンテプルチアーノ30%、チリエジョーロ10%とトスカーナ伝統のブドウを使って、力強く明るい香味をよく表現しています。プルーン、ブラックベリー、オレンジ、コーヒーチョコレートにスパイス、そして可愛らしく軽やかに甘酸っぱいチェリーの風味。少しおてんば気味のタンニンがよく似合っています(笑)。
抜栓直後から全開で美味しいトスカーナ・ロッソ毎日でも楽しめる味わいです(笑)。
やっぱりシラーって惹かれますよね(笑)。
●コート・デュ・ローヌ ヴィエイユ・ヴイーニュ 2021年 ドメーヌ・ダンデゾン フランス ローヌ 赤 750ml 1791円税込み
このワイン、南フランスのエステザルグ葡萄栽培者組合のもの。ローヌ川西岸のリラックから南西に10kmほどのエステザルグ村の小規模組合です。1965年に10名で設立されました。メンバーは増減なく不動(笑)。基本畑は各メンバーが管理し良い葡萄1/3はドメーヌ名で出荷し、1/3はエステザルグ葡萄栽培者組合名で瓶詰めし、残りはネゴシアンに売却しています。設備を共有することでコストを下げるスタイルの組合のようです。変わらぬメンバーの紐帯があってこそですね(笑)。
近隣のリラックやパフ等の著名産地に追いつくには力を合わせるしかない!銃士隊の精神ですね(笑)。そしてコンセプトはシラー。ちょっと特徴的なシラーです。
南ローヌでシラーを作ると黒くなり勝ち
、グルナッシュに近い感じになります。
そんな彼の地でありながら、輪郭のはっきりしたシラーを生産しております。
ドメーヌ・ダンデゾンはその組合所属のドメーヌ。エステザルグ村はコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ『シニャルグ』を名乗れるヴィラージュ。このキュヴェはエステザルグ村のシラーと少し北の平地のヴァリギエール村のシラーをブレンドしているのでコート・デュ・ローヌA.C.となっております。
飲んでみるととても特徴的なシラーです。基本シラーは北ローヌが本場(笑)。とてもタイトで大きい。南ローヌですとグルナッシュのように甘くダレ勝ち(笑)。
ところがグルナッシュ寄りのスタイルでありながら、シラーらしい酸があります
。小粒のベリー系の果実味を感じられる
輪郭のはっきりしたもの。シラーに特化してきた所以が解ろうものなのです(笑)。
●ヴィーノ・ロッソ 2021年 ヴェンキアレッツア イタリア フリウーリ=ヴェネチア・ジュリア 赤 I.G.P.ヴェネチア・ジュリア 750ml 2357円税込み
家内「先日アヴィコさんの試飲会で気になったワインが届いたよ(笑)!」
私「フリウーリ=ヴェネチア・ジュリアだっけ。アヴィコさんにしては珍しいね。フリウーリのワインってあまり日本に入ってないよね。」
家内「資料も少ない(笑)。秘蔵の地図で探すと…。スロベニアとの国境近くだぁ。コッリオ・ゴリツィアーノD.O.C.域内で畑が平野部と丘陵部に二ヶ所あるんだって。」
私「ワイナリーのヴェンキアレッツアって知らない。1950年創業だからちょうど二世代目くらいかな。」
いつものKさんを呼んでティスティング開始!
Kさん「フリウーリのワインですか。あまり見かけませんよね。割りと高級なものが多いですよね。」
私「スキオペッティーノ(笑)!他は知らない(笑)。」
家内「このワインはメルロー80%、カベルネ・フラン20%のセパージュ。」
Kさん「あっ、美味しい!旨味が凄いですね。」
私「果実味の輪郭が鮮烈(笑)!」
家内「レッドチェリーやブラックチェリー、マラスキーノチェリー!」
私「リキュールっぽい強さがある。小粒のプラム、スグリ、干し杏子…。ワイン自体の強さもある。」
Kさん「これ懐かしい。ボジョレーっぽいですよね。香りは基本メルロー由来なんだろうな。」
私「ボジョレー同様にマセラシオン・カルボニック法で醸造してますね(笑)。」
家内「この強さは?メルローだけだとこんなに強くないはず。う~ん。カベルネ・フランかな?」
Kさん「濃くてタニックではないけれど、実は強い。張りがある。あと口中の広がりがパワフル(笑)。」
私「メルローはマセラシオン・カルボニックで醸造。カベルネ・フランは通常の発酵?全房発酵したような強さがある。」
家内「飲みやすくは作っているのだろうけど、しっかりしてる。」
Kさん「それでいながらチャーミング(笑)。フレンドリーだけど強い(笑)。しかも飲み疲れしない。」
私「私の好きな薄旨系です(笑)。ピエモンテのルケ・ブリク・ビアンクっぽくてイイなぁ(笑)。」
家内「絶対店長が気に入ると思ったんだ(笑)。」
Kさん「折り目正しきワインですな(笑)。」
私「よく背広なんかを表現するとき『パリッとした背広』なんて言うけど、このワインは『パリッとしたジャケット』みたいな感じかな(笑)。」
家内「ところで何を食べながら飲むか?」
Kさん「ジビエでしょうね。ワインがあまりタニックではないから鹿肉が合いそうですね。」
私「鮎!苦い内臓に合いそう(笑)。」
家内「川魚良さそう(笑)。果物使ったソースがあれば鉄板かな?土地柄も川に近いし(笑)。」
※抜栓後4~5日経ても崩れることなく美味しい(笑)。深みが増してとても良かったでした(笑)。
〇サン・ブリ 2021年 ドメーヌ・グラン・ロシェ フランス ブルゴーニュ 750ml 2,451 円税込
マスキュー大定番のサン・ブリ。レストラン・アイテムとして長く愛されております。今ではブルゴーニュの括りとなっていますが、もともとはシャブリの北ロワールのサンセールやプイイ・ヒュメに近い内陸部の産地です。冷涼な産地にあって、ワイン作りに常に尽力を払わなくてはならない反面、良い年や困難を乗り越えた年には驚くほどの出来映えとなります。
困難な2021年ヴィンテージは如何に!
2006年の販売以来2007、2008年をジャンプしての復活です(笑)。
シャブリの南西の内陸部のアペラシオン サンブリ。ブルゴーニュというよりサンセールの方が近い冷涼な立地、ブルゴーニュ唯一のソーヴィニヨン・ブランのアペラシオンです。実際、約70年ほど前にサンセールよりソーヴィニヨン・ブランがこの地に移植されました。
良い作柄のサン・ブリは非常にタイトで緻密。遅摘み由来のハニーな香りと不釣り合いなくらいの頑強さを備えます。とくにこのドメーヌ・グラン・ロッシュは古樹から農薬を使わず栽培しますので、ワインのスケール感は見事!
今風の柔なサンセールの比じゃありません。飲んでそれと解る野生味のある味わいなのです。たしかにソーヴィニヨン・ブラン由来の草っぽさはありますが、白い花、木の根や実のような香ばしさがアクセントとなり特徴的で、とても深い味わいです。
ミネラル感もタップリありますから、揺らがない頑強さ。
気候が厳しく、毎年安定しない産地ですが、2021年は絶対のお勧めです!
マニアックな味わいに魅了されます(笑)。
トリは心に響くブルゴーニュのシャルドネ!たまには高級な味わいも良いかな(笑)。たまには。1991年ヴィンテージに似た困難な作柄の2021年。困難の向こう側には何があるか?
〇サン・ロマン スー・ル・シャトー ブラン 2021年 ドメーヌ・マルトノ・マラール
ブルゴーニュ サン・ロマン 白 750ml 6317円税込み
マルトノ家は、ぶどう栽培家としての歴史を1387年まで遡ることができるという(日本は室町時代!)、サン・ロマン村の名門です。元々は貴族階層だったのでしょうね。19世紀半ばには自社瓶詰めを開始し、長らくフランス国内を中心にワインを販売してきましたが、2010年、23代目(!)のダミアンが継承したのをきっかけに、輸出にも目を向けてくれるようになりました。それゆえ海外のワイン評価本(アメリカやイギリス、もちろん日本)には掲載されていません(笑)。ですから調べるのも大変(笑)。あと、畑も昔からの呼び名で記載されていますからリューディーや格付けの範疇外(笑)。
本拠のサン・ロマンを中心にサントーバン、ピュリニー、シャサーニュに畑を持ちます。大きな区画は無いようで、昔からの畑を慈しむように葡萄栽培を行っているようです。おそらく総栽培面積は10ヘクタール未満だと思います。
まず、2019年のこのワインを飲んだ第一印象は、「ピュリニー・モンラッシェの1級?しかもグラン・クリュに連なる最良の区画かと思いました。」
新樽の香りは強いのですが、液体の中にそれを上回る濃厚な果実味が潜んでいるのが感じられます。1級と言ってもグラン・クリュに連なる1級。マロスラヴァックのフォルティエールを思い出しました(笑)。
また、抜栓後時間が経つに連れ液体の濃度感が増し、丸2日経つとトロトロ(笑)。
経過観察をお願いしたKさん曰く
『昨日まで飲んで、トロトロです。
骨格が崩れないというのはこういうことかと納得しました。
幸せにしてくれるワインですね😁』
※ちなみに抜栓後4週間経っても香りはしっかりしており、最後の一滴までシャルドネとしての威厳を感じました。
ありがちな尖ったところがなく、バランス・肉付きが良く、いわゆるフィネスのあるスタイル。なかなかお目にかかれないブルゴーニュのシャルドネなのです(笑)。2019年でもあと2~3年は待ちたいところですが、実に美味しい!困難をくぐり抜けた2021年は更なるパワーアップが期待されますね(笑)。
醸造は除梗しないで全房で発酵するスタイル。50%をステンレスタンクで、50%を樽(新樽率25%)で醸造します。新樽に頼らないところが秀逸。ワイン本来の旨味と樽香とのバランスは見事。そして発酵後14ヶ月間樽熟成してから瓶詰め。マラールのトップ・キュヴェのピュリニー・モンラッシェやシャサーニ・モンラッシェと同じ作りの規格です。マラールの核心ですね(笑)。
シャルドネのなんたるか知っている作り手です(笑)。トップ・クラスのブルゴーニュ・シャルドネなのです。
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もうちょい、もうちょっと。
Jun 14, 2023 by weblogland |もうちょい、もうちょっと。
今月6月のマスキュー試飲会のラインナップです(笑)。
トリは月初めには決まったのですが、後がなかなか決まりません。特に1,000円代のコスト・パフォーマンスに優れたものがなかなか見つかりません。もちろん同時に好奇心もそそらなくてはダメ。
今日最後のサンプルが来ましたので、速攻試飲です(笑)。まあ、これはこれで楽しいのですが(笑)、決まらないと困る(笑)。
あ~、飲むのに忙しい(笑)!
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試飲会の作戦会議
May 25, 2023 by weblogland |私「今回の試飲会でラヴィ・アン・ローズ足りなくなりそうだよね。」
家内「色合いだけでやられちゃう(笑)。大日本ロゼ・ワイン普及協会会長としては
胸を張れるチョイス(笑)。」
私「マスキューのロゼ・ワインのラインナップとしては、酸っぱい系じゃなくて旨味系。じんわり美味しいんだよね(笑)。今日お客様で先行して買われる方が数名いたし、追加発注しておいた方が良さそうだね。」
家内「あと、ドイツ・ワインに皆さんご興味がありそう。皆さん昔沢山飲んだから(笑)、この今風の辛口スタイルは絶対好きになるはず!」
私「あと、心配なのはルパイア2013年。決してフレンドリーじゃないけどコスパが高い。玄人受けする。」
家内「抜栓したあと1週間は楽しめる。愛想は良くないけど(笑)、サンジョヴェーゼ好きはまとめ買いするかも(笑)。」
私「可能性あるよね。インポーターさんの在庫を確認してみるよ。」
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今月末5月26日(金)、27日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ並びました!
May 24, 2023 by weblogland |いつも通りのバタバタですが(笑)、どうにか格好がついたかな(笑)。
やはり6本だと量感がありますね(笑)。5本と6本では迫力が違う(笑)。
う~ん。
あと、真ん中のラヴィ・アン・ローズ、色がとても綺麗ですね(笑)。眺めてるだけでぐっと来ちゃう。飲んでもぐっと来ますから(笑)、追加発注しておいた方が良いかも?
あと、ドイツのクラウスのオレンジ色の配色がカッコいい(笑)。ドイツ・ワインはもともと地味なラベル・デザインが多いのですが、コレはハイ・センス。味わいも良い意味でアバンギャルド(笑)。試飲された方はきっと驚くはず(笑)。
そうそう、まだサブリミナルの仕込みをしていません(笑)。何しようかな(笑)?
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マスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
May 19, 2023 by weblogland |まずはドイツのリースリングとソーヴィニヨン・ブラン!
〇リースリング シルバーベルグ 2020年 カール・フォフマン プファルツ Q.b,a. トロッケン 白 750ml 1885円税込み スクリュー・キャップ
ドイツ プファルツのジュートリッヒェ・ヴァインシュトラーセ村に1955年に設立された家族経営のワイナリー カール・フォフマン。約100ヘクタール(所有するのは85ヘクタール、他は緊密な関係の栽培農家)の畑から多種類のワインを作っています。(リースリングやグラウブルグンダー=ピノ・グリなど。)きっと昔は安い甘口ワインを作っていたんだろうな(笑)。
カール・フォフマンのケヴュルツトラミネールをマスキューの定番として扱っておりますが、今回はリースリングです(笑)。
もともとワインの生産量はドイツ随一。リープフラウミルヒやマドンナと言えば皆さんピンと来ますよね(笑)。まあ、甘くて飲みやすいスタイルですので今はあまり見かけなくなりましたか。そんなこんなでプファルツの生産者も方向転換(笑)。甘い量産品ではなく食事に合わせやすいトロッケン(辛口)志向、もちろんしっかり酸を残してグレードアップ。もともと平地で多量のワインを作れるアドバンテージを品質に向けることに気がついた訳ですね(笑)。モーゼルのリースリングだけに頼っていたドイツ・ワインの復活の狼煙かと(笑)。マスキューでもプファルツのリースリングを扱うのは
初めてに近い(笑)。記憶にありません(笑)
。それも、実はマスキューはリースリングが大好物(笑)。しかも古典的なガチガチのリースリング原理主義者なのです(笑)
。それ故プファルツ辺りの半端なリースリングは歯牙にもかけておりませんでした(ごめんなさい!)。でも、モーゼルとは異なったジャンルのリースリングとして、コレはあり(笑)!なのです。
このワイン、単一畑ヴァルツハイマーとシルバーベルグのものをブレンドしたもの。残糖分は8g/L、総酸は7g/Lほど。
きっとこの案配がトロッケン・リースリングのベスト・バランスかと。(個人的には後1g糖分を減らしたい(笑)。)
保水力のある土壌で作られるリースリングはモーゼル等と比べるとやや重い感じがしますが、収穫量を落とすことで自然な重さを表現。デイリーに楽しめる数少ない辛口リースリングと言えます。
とても久しぶりのドイツ・ワイン入荷なので表記や地図を忘れており(笑)、とても大変でした(笑)。ドイツの場合銘醸地が限られ、新たなものがなかなか生まれ難い。そんな中プファルツなどは一段格の低い安いワインの産地として冷遇されていましたが、ようやくオリジナリティあるユーシフルなワインが出てきたととても頼もしく思っております(笑)。温暖化の恩恵もあるとは思いますが、今までの殻を破る今後目を離せないワイナリーなのです。
〇エアバッハー ソーヴィニヨン・ブラン 2021年 ワイングート・クラス ドイツ ラインガウ 白 Q.b.a. トロッケン 750ml 2074円税込み
このワイングート・クラス、現当主アティアスの曾祖父が1850年に畑を所有したことから始まります。
所有する畑は著名なマルコブルンに平行したジーゲルスベルグに1ヘクタール、エルバッハの集落の背後の1級畑シュタインモルゲン0.5ヘクタール、ライン河に注ぐ支流カイゼルボッシュ川に沿うミッシェルマルク3.5ヘクタール。
このソーヴィニヨン・ブランはミッシェルマルクで栽培されたもの。畑は水際に近く、土壌はレスやローム等の二次堆積土。保水力はありそうですね。そうすると密植も可能なのでしょうが、畝間を3mほどと広くとっています。管理の容易さを優先しています。風通しの良さも意識しているようですね(笑)。1ヘクタールあたり3000本くらい植樹しているようですね。
基本、グリーンハーベストや房の先端をカットしたり畑での撰果を徹底することで収量を落としているようです。ですから出来上がったワインはとてもフルーティーで濃い。トロピカルなソーヴィニヨン・ブランらしい特徴がはっきりしながらもだれず、背筋がピンとしている。7g近い総酸がある所以かと。残糖分が7g以下のトロッケンでしっかり酸があるため甘さが出しゃばりません。とても折り合いが良く感じます。優しい!
そうそう2021年ヴィンテージはアルコール分が11.5%ほどの仕上がりなのですが、コレもグッド(笑)。無理に補糖した印象もなくとても自然な仕上がりです。収穫量を抑えてこそのワインです(笑)。
高価なリースリングを目指すより、ソーヴィニヨン・ブランの新境地に達したことの方が意義も意味もあると感じました
(笑)。
そして待望のロゼ!
◎ラ・ヴィ・アン・ローズ 2021年 ドメニイレ・サハテニ ルーマニア ロゼ ムンテニアI.G. 750ml 1508円税込み
国土のほとんどでワイン生産が行われているルーマニアは大きく7の生産地方に別れます。そのなかに37のD.O.C. (EU 法のA.O.C.)と12のI.G. (EU 法のI.G.P. )が制定されています。
このドメニイレ・サハテニ(インポーターさんの資料ですとドメーニレ・サハティーニですがヒュー・ジョンソンの『ポケット・ワイン・ブック』の表記を優先します)は2003年に女性醸造家アウレリア・ヴィシネスクさんにより創業。
ワインナリーはブカレストの北ムンテニア地方のデアル・マーレ地域のミジル村にあります。畑はカルパティア山脈の南の緩傾斜の平原。いかにも日照に恵まれ、水捌けの良い好立地。実際、緯度はフランスのローヌと同じ、気候はブルゴーニュに似ているとか。
マスキューの定番はピノ・ノワール。品質が高くロング・セラーとなっております。香りの抽出と葡萄自体の良さが伺えるもの。それ故、ロゼは旨いはず!美しい薔薇色が物語っていると思いませんか(笑)。
キュヴェ名の『ラヴィ・アン・ローズ』なんてまんまですし、期待も深まります(笑)。
このロゼはピノ・ノワールではなく(笑)、シラー60%、ピノ・グリージョ20%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%
。しっかり温度管理しながら、フリー・ラン・ジュースで作られるお値打ちのもの。シラーやカベルネ由来のベリー系の小粒の赤い果実味は旨味に包まれており、あくまでもフレンドリー(笑)。香りプンプンの派手なスタイルではありませんが、常に寄り添って欲しいと想わせます
。特に旨味の芯ピノ・グリージョをブレンドしているところにセンスが光りますね(笑)。
あと、気がついたのですが、2021年ヴィンテージでワイン自体も出来上がっているのですが、グラスに注ぐと若干の泡が見られます。口中での発泡感はないので、きっとマロラクティック発酵の余韻ではなく、瓶詰め工程で窒素を充填したのだと思います。それ故SO2の使用量は低減され、とても伸びやかなワインとなっています。そのうちSO2無添加のワインとしてリリースされるかも(笑)。更なる向上が期待される生産者です。
コスパ良し!
●ルパイア トスカーノ 2013年 カンポ・アイ・レッチ イタリア 赤 I.G.P.
トスカーノ 750ml 1885円税込み
イタリア・トスカーナでブルネッロ・モンタルチーノの生産者として名高いカンポ・アイ・レッチ。実はレッチャイアです(笑)。インポーターさんが違っていることからそんなことになったようです(笑)。商売上手ではなく(笑)、気配りの一環でございます。
この『ルパイア』、『狼の巣』の意味。得意のサンジョヴェーゼ・グロッソにカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドしたもの。
飲んでビックリ!
ブルネッロを飲んでいるよう(笑)。スラヴォニア・オークの大樽で熟成してますね。それをステンレス・タンクに移して保存、注文がたまると瓶詰め出荷しているようですね(笑)。コルクは新しいし、液面も下がっていません。澱も無い(笑)。
とても液体がクリーンです。
味わいはヘビー。重心の低いスタイルはキャンティやヴィーノ・ノビレとは明らかに違うサンジョヴェーゼの味わい。2013年ヴィンテージなのでわずかにオレンジのニュアンスは若干感じますが、全然古さを感じさせない佇まいはブルネッロにしかない堂々としたもの。しかも価格はミニ・ブルネッロ(笑)!
う~ん。
こんなにコスト・パフォーマンスに優れたワインがまだあるとは!
飲みながら思ったのですが、牛のヒレ肉に岩塩を降って焼いたステーキ食べながら飲んだら美味しいでしょうね(笑)。そのためにあるワインのような気がしました(笑)。
定番なのですが、試飲会に出ていませんでした(笑)!ぬかっていました(笑)!
●コントログエッラ ロッソ コッレ・クーポ 2018年 バローネ・コルナッキア イタリア アブルッツォ 赤 コントログエッラD.O.C. 750ml 2640円税込み
モンテプルチアーノ・ダブルッツォのスペシャリスト バローネ・コルナッキアが作るD.O.C.コントログエッラの赤ワインです。
まずD.O.C.コントログエッラ。ご存知ですか?私は存じあげませんでした(笑)。
このD.O.C.はD.O.C.G.モンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コリーネ・テラマーネのゾーンのなかの北隅のコントログエッラ村の狭いエリア。(コントログエッラとは反戦の意味)1996年にD.O.C.に昇格しています。モンテプルチアーノ種60%以上、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンは15%以上が義務づけられています。
もともと親戚が所有していた『コッレ・クーポ』畑。『クーポの丘』という意味。コントラーダ・トッリとトラーノ・ヌオーヴォの標高240mの日照に恵まれた石ころだらけの石灰岩土壌。カベルネの好みそうな土壌ですね(笑)。カベルネは父ピエロ・コルナッキアがフランスのコルシカから持ってきたクローン。ボルドーではなく暖かなコルシカから持ってきたのは慧眼。無理がない(笑)。
9月下旬から収穫は始まり、ステンレス・タンクで28℃で発酵。500Lのフレンチ・オークの古樽で18ヶ月熟成後瓶詰めしてから8ヶ月静置・熟成してリリース。無理のない考え抜いた熟成です(笑)。(収穫が在来品種より早いことはワイナリーの生産性を増します。)
味わいは力強いがバランスが良く、多量のタンニンは葡萄由来の甘さととても折り合いが良くフレンドリー(笑)。全体のレベルの高さ、品質の良さ、特に原料葡萄の良さがダイレクトに伝わって来ます(笑)。スパイシーでありながらプラムやベリーの果実の熟した甘さは圧倒的に旨い!カベルネ由来のミントのヒント、小粒のベリーのニュアンスは複雑味を見事に演出。ワイン全体の奥行き、長い余韻を品のあるものにしています。
このマイナーなD.O.C.(ご免なさい!)の存在意義が伝わる素晴らしいワインでございます(笑)。モンテプルチアーノだけじゃない!と生産者が主張しております(笑)。
こんなワインあったんですね!
●モンデュース サン・ジャン・ド・ラ・ポルト 2020年 フィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエ フランス 赤 ヴァン・ド・サヴォアA.O.C.750ml 3017円税込み
マスキューの大定番のサヴォアの白の生産者フィリップ・ラヴィエールの名前がフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエとなりました。要は奥様の名前が加わった次第でございます(笑)。
ラインナップの中でもヴァン・ド・サヴォアのクリュの中で有名な『レ・アビーム』はジャケール種100%で作っており、マスキューでは長年親しまれております。
標高1993mのグラニエ山の北東に広がるガレた斜面を畑とするとても過酷な環境。車や機械は入れません。すべて人力に頼らざるを得ません。ちょっと見斜度45度、石ころだらけの崖にしか見えません。落ちたら命に関わる(笑)。
そのなかでも標高の高いアビーム村から15km北東に下ったサン・ジャン・ド・ラ・ポルト村でモンデュース種100%で作られる赤ワインがコレ。ヴオージュ山塊を背負った南東向きの急斜面の畑で作られています。正確なアペラシオン名はヴァン・ド・サヴォア モンデュース サン・ジャン・ド・ラ・ポルトA.C.でございます
(笑)。
かなりマニアックで資格試験の難問クラスです(笑)。
でもですね(笑)、味わいは完成したフィネスのあるもの。基本チェリーの香りなのですがとてもユニーク。リキュールの『チェリー・ヒーリング』にちょっと似てるかな?ワイン自体は柔らかみ・深みのある高級なスタイルです。実に美味しい!
このモンデュース種はシラーの親戚またはイタリアのレフォスコに起源があるなど言われております。実際ユニークなチェリーの香りはレフォスコに似ている気がします。
作りはフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエらしく木樽は一切使用せず低温で注意深く醸したもの。
何の衒いも無い直球勝負ですから、スルスルと飲み干してしまいます(笑)。
以上6本!
皆様のご来店お待ち申し上げます。
※先月は土曜日の6時頃にお客様が集中されました。念のためお知らせしておきますね(笑)。
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桝久 試飲会リポート 後半
May 02, 2023 by weblogland |皆様より大絶賛していただいたチリのラ・プラヤです!
〇ラ・プラヤ コースタル ホワイト・ブレンド レゼルバ 2022年 チリ イタタ・ヴァレー 白 750ml 1697円税込み
●ラ・プラヤ コースタル レッド・ブレンド レゼルバ 2022年 チリ イタタ・ヴァレー 赤 750ml 1697円税込み
「マスキューさん!チリ・ワインなんて珍しいですね(笑)。あまり扱わなかったですよね?」
私「はい。どうしても量産品になり勝ちなので、ついつい足が遠のきました(笑)。」
「へぇー、それでも試飲会に出すということは期待大ですな(笑)。」
私「まっ、どうぞお試しを!」
「あれ?この白、チリ・ワインではないような味わいですよ(笑)。」
「旨味があって、厚みがある。旨味の厚みかな(笑)?」
「雑味のない旨味ですよね。チリとは思えない(笑)。」
「香りも華やか!しかも複雑!中から湧いてくる(笑)。」
「色々な香りが混ざってますよね(笑)。青リンゴ、白い花、柑橘類、ハチミツ…、香りのキメが細かい。これ飲んでチリ・ワインとは絶対に思わない(笑)。」
「ミントやスパイスのニュアンスもある。」
「シナモン…、そうだ!アップルパイに合う!(笑)。」
家内「この白ワイン、セパージュはリースリング38%、シャスラ24%、モスカテル22%、セミヨン16%となっております。しかもそれらは混植されています。最初にスペイン人が植えた連面と続く畑のようです。混植と言うとカッコいいですが(笑)、写真を見てみるとバラバラに適当に植わってる感じです(笑)。」
「収穫は品種別になるのですか?」
家内「それが不思議なことに同じようになります。」
私「作業風景を見ると美味しくなった順に収穫しているようです(笑)。品種は違っても花粉は混じりますし、環境は共通なので完熟するタイミングが同じようになるようです。」
「なるほど!花粉は色々(笑)。味も似てくるのかな?」
家内「それを夜間にラ・プラヤの醸造場に運び、房ごと発酵させます。大きなタンクに投入してタンクの底に2~3人の作業員が裸足で踏み込んでいました(笑)。」
私「この畑はチリの南部の古いワイン産地イタタ地区のものです。畑は斜面にツツジが植わってるように見えます(笑)。作業は人力と馬力頼みです(笑)。」
「え~!馬力ですかぁ(笑)。」
家内「馬に鉄製の鋤を牽かせて下草を鋤込むとか(笑)。年に2~3回行うようです。
」
「チリだと広大な平原にどこまでも葡萄が植わってるイメージですよね(笑)。全然違う?」
家内「この畑はラ・プラヤ所有ではなく葡萄を購入しております。ラ・プラヤが唯一購入している葡萄です。」
私「灌漑しないで自然に葡萄が育つ栽培適地のようです。」
「チリって葡萄栽培に適しているのですよね?」
家内「はい。唯一水が無いのが欠点です。特に新たな栽培地域は水を引けさえすればすぐ葡萄産地になれるほどです(笑)。」
「なるほどね。だから逆にこんなに個性的なワインが出来るのですね(笑)。」
「うんうん。赤も美味しい。白と共通した
意識を感じる(笑)。」
私「赤はパイスとサンソーです。地元ではメジャーや品種のようです。」
「カベルネやシャルドネじゃないんだ(笑)。でもパイスなんて知らない(笑)。」
家内「古い品種のようです。遡るとサンデーニャのカンノナウに繋がるとか。」
「この赤ワイン、タンニンが心地好いですよね。香りも心地好い(笑)。」
「まるでお花畑(笑)。」
「支配的な香りはしないけどイイね(笑)。シチリア辺りのちょっと高級な赤ワインみたい(笑)。」
「白も赤も旨味があって雑味が無いですね
(笑)。」
私「白も赤も葡萄樹1本からワイン1本分しか作っていません。それもプレスしないフリーラン・ジュースのみ。とても古典的なスタイルです。」
「なるほど!だから美味しいのですね(笑)。あと特徴的(笑)。」
家内「赤も白も基本全房で発酵して、アンフォラステンレスタンクに分けて熟成させます。かなり真剣に作ってますね。」
「マスキューさん!やはり収穫量が低いのが美味しいワインの前提なんですね(笑)。」
私「左様かと。一般に収穫した葡萄の70%くらいワインが出来ます。ただプレスしないと50%くらいになります。」
「日本酒と同じで槽口が美味しいね(笑)。」
私「特にニュー・ワールドの量産ワインの生産者と話をすると通じません(笑)。基本70%の果汁を得ることが前提のようです
(笑)。まあ、それはそれで必要なので良しとします(笑)。」
「マスキューさん、ラ・プラヤの他のワインはどうなのですか?」
私「このコースタル・シリーズの上と下にラインナップはありますが、味わいはいわゆるチリ・ワインです(笑)。ただ、品質の質は高いと思います。コースタル・シリーズ以外はすべて自社畑でまかなっています。」
家内「裏技は使いませんね(笑)。このラ・プラヤはもともと果樹園経営の大手。所有する畑も南北に900kmにも及びます。ですから主要スタッフはセスナで移動。
もちろん自前の飛行場もある(笑)。ファンド系ではない、民族系のお金持ちです(笑)。ワイン生産の歴史は古くありませんが、がつがつしないでも良い余裕を感じます(笑)。」
「ホームページ見たらアグリコール・ツーリズムもしてるし、凄く立派なホテルもある。リゾート・ホテルでしたよ(笑)。
」
「この写真のお二方ですね(笑)。」
家内「右側のイケメンはオーナー家の方。もう一方は営業部長。ヨーロピアンですよね(笑)。紳士でした(笑)。」
「うんうん、見た目確かに品が良い(笑)。」
「インカの血は入っていないみたいですよね(笑)。完全ヨーロピアンだね(笑)。」
「集合写真に写ってる日本人はインポーターの方ですか?」
私「私の幼馴染みのU君です(大爆笑)。急遽駆けつけてくれました。ありがとうU君!」
●ル・カブ・デ・ザコリット 2020年 ドメーヌ・デ・ザコル フランス ローヌ 赤 750ml 3300円税込み
「あー、去年もコレ飲みましたよ(笑)。旨いんですよね(笑)。」
私「2020年ヴィンテージは数が少なく、いただけたのは2ダースのみでした。本当は4月ではなく夏を越してから試飲していただきたいワインなのですが、それまでに無くなる(笑)。そんな訳ですぐのお披露目となりました。」
「まだガスがある。出来立てのホヤホヤだね(笑)。」
家内「還元臭は徐々に消えていきます。ちょっと開けるには早いですよね。」
「でも、香りの質感が半端ない!かなり凄いワインなのは解ります。」
「強いし、とても凝縮した感じがある。」
私「まっ、まっ、お試しを!」
「癖もガスもあるけど旨い!高級な赤ですな(笑)。」
「飲みやすく作ったのだろうけど(笑)…。このワイン、アルコール分はいかほどですか?」
家内「12.5%です。」
「厚み、深みがある。それもとても深い。
しかも立体的。高級なワインには違いない(笑)。」
私「今まで飲んでいただいた4本は1本の葡萄樹からワイン1本ほどの収量ですが、これはハーフ・ボトル1本ほど。もちろんプレス果汁は使ってませんね(笑)。いわゆるブルゴーニュのグラン・クリュ規格です。」
「しかもカベルネ・ソーヴィニヨン(笑)!驚き!」
「カベルネでもブルゴーニュ的ですよね(笑)。」
「ドメーヌ・ラルロの醸造長だけありますね。さすがですね(笑)。このザコルは下のキュヴェはあるのですか?たしか産地は無名ですから、安いキュヴェから積み重ねないと経営上は難しいですよね(笑)?」
私「実はインポーターのエー・エム・ズィーさんがドメーヌ・ラルロを輸入しています。ラルロ繋がりで日本に輸入されています。」
「なるほど!いきなりトップランナーですね(笑)。」
私「真面目にラルロで勤めた証ですね(笑)。」
「実際に良い仕事してる(笑)。」
私「実は同じワインを1週間前に開けています。ダイジェストで報告しますと(笑)、初日はジャム。とても甘い。二日目三日目は少し停滞。五日目になるとブルー、ブラック、レッドのベリーが弾けんばかりに噴出。六日目になるとそれにストロベリーが加わります。」
「う~ん。一週間前に開けた方が飲みやすい(笑)!実に美味しいね(笑)。」
「一週間経ったものにはグリーンっぼさがありますよ。余韻の中にある。カベルネなんだろうな。でもソーヴィニヨンじゃなくてカベルネ・フランの方が近いかな(笑)。」
「マスキューさん!サブリミナルの『グリフ』はどうなのですか?」
家内「6本しか来ませんでしたので飲んでません(笑)。古樹のカリニャンで作られています。」
私「スモモ、薔薇の香りが素晴らしいはず。高貴でもあります。多分。以前ティスティングした時、感動しました。」
この後番外編に続く
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さあ、明日は試飲会です。
Apr 28, 2023 by weblogland |完璧にラインナップのワインが並びました!
もちろんサブリミナルの仕込みもオッケー(笑)。向かって一番左端。ザコルの『レ・カブ』に良く似てますがちょっと違う、『グリフ』です。
本当は試飲会のトリを飾るアイテムなのですが、今回いただけた本数が6本のみ。
さすがに試飲できる本数ではありませんので、サブリミナルとなりました。
ゴメンナサイ!
『ル・カブ』はカベルネ・ソーヴィニヨンですが、『グリフ』はカリニャン100%。カリニャン好きの私にとっては至宝のワインでございます(笑)。
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今月のマスキュー試飲会は4月28、29日に執り行わせていただきます!
Apr 18, 2023 by weblogland |今月のマスキュー試飲会は4月28、29日に執り行わせていただきます!
本来29日は祝日でお休みするところですが、連休の入りなので最終の(金)(土)で開催させていただきます。
今、お客様から『今月は何時試飲会するのですか?』と聞かれ、ハッとしました。勝手にまだ1週間以上あると思い込んでいました。
スミマセン!
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さあ、明日明後日はマスキュー試飲会です。
Mar 24, 2023 by weblogland |そんなちょっと忙しい時に余計なものを買ってしまいました(笑)。
コレ、密蝋です。蜂が巣を作るときの材料です。古いヴィンテージワインを密蝋でシーリングすることで、密封。老朽化して効かなくなったコルクを上からシーリングします。それゆえコルクがダメになってもワインの保存が可能となります
。長期熟成可能なワイン等にたまにみうけます。密封するだけならお仏壇の蝋燭を使えば良さそうなものですが、あの蝋燭は石油精製の過程でできるものですから、食品には使わない方がよろしいかと。天然素材の密蝋がヨーロッパでは伝統的に使われています。
そんな訳で購入しました。
後々レポートしますね(笑)。
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今月3月24日、25日のマスキュー試飲会のラインナップ並びました!
Mar 23, 2023 by weblogland |0今月はラインナップはちょっと早く決まりましたが、並んだのがちょっと遅かったかな(笑)?
う~ん。
まずはトップバッターのスペインの赤ViBA、これは先行販売しておりとても好評(笑)。
そしてギリシャの個性的な白。コレなかなか面白い。きっと好きな人いるだろうなぁ(笑)。
そしてそして、チェンジ・オブ・ペースがシチリアのロゼ(笑)。シチリアでピノ・ノワールのロゼとは意外!しかも味わいがよろしい(笑)。
一気に大物、久しぶりのモンテファルコ・ロッソ2017年。2016年のメイクとはまるっきり違う味わいにびっくり。かなり凄いです(笑)。
最後が同じ生産者アダンティの渾身のモンテファルコ・サグランティーノ2013年。かつてはサグランティーノ・ディ・モンテファルコと呼ばれていましたが、今はモンテファルコ・サグランティーノDOCGとなります。途方もない出来映え!
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桝久 試飲会のラインナップ決まりました!
Mar 18, 2023 by weblogland |コスパに優れたスペインの赤→おいちいギリシャの白→大日本ロゼ・ワイン普及協会推薦のロゼ→愛するアダンティの新ヴィンテージ赤2連発
以上5アイテムになります。
いつも通り24日(金)は17~20時、25日(土)は11~20時となります。
●ViBA(ビバ)ボデーガス・ビティクルトレス・デ・バロス スペイン 赤 エストレマドゥーラ州 ヴィーノ・デ・ラ・ティアラ・デ・エストレマドゥーラ 750ml 1257円税込み 限定品
スペイン南西部、ポルトガルに程近い山間部のワイン産地エストレマドゥーラ。
かなりの内陸部ですので、運搬に難がありワイン産地としてはほぼ無名(笑)。もともと自家消費用に葡萄が栽培されていた地域のようです。DOも白ワインのDOリベラ・デル・グアディアナ一つしか認定されておりません。調べると古代ローマから続くワイン産地ですが、20世紀初頭のフィロキセラやベト病などにより葡萄栽培は壊滅的な被害を被り廃れてしまいました。その後バルクワインの供給地として至ります。ですから我々が彼の地を知らないのは当たり前ですね(笑)。
このワイン、テンプラニーリョ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ガルナッチャ、 シラーをブレンドしたもの、しかもノン・ヴィンテージでございます(笑)。でもですね(笑)、驚くほど美味しい!飲んでまず、鮮烈で豊かなテンプラニーリョを想起。テンプラニーリョ単体よりもテンプラニーリョらしい(笑)。かなりの作り手ですね。基本今風で綺麗なスタイルなのですが、充実ぶりから、リオハやリベラ・デル・デュエロの著名生産者のセカンド的なワインかと思いましたが…。その上まさかまさかのノン・ヴィンテージだとは!しかも無名の産地エストレマドゥーラ(笑)?ちょっとアタマを抱えました(笑)。
とても健全な赤いベリー系の果実味はジューシー&フルーティー。誰もがテンプラニーリョと言うはず(笑)。しかも、噛めるようなネクター的な濃厚さ。少なくともミドル・レンジのレベルです(笑)。
一般にノン・ヴィンテージのブレンド・ワインというと安ワインを連想しますが、例えばフランスの銘醸地シャトー・ヌフ・デュ・パフなどにノン・ヴィンテージのものがあります。これは熟成に時間がかかるので違う作柄のものをブレンドすることにより早く飲めるように仕上げたものです。同例はスペインのクラシックなワインにも見受けられます。
実はこのワイン、何年か前に輸入されていました。当初まだ固く、しかもノン・ヴィンテージ、さらにテンプラニーリョ100%ではなく、さらにさらに無名の産地エストレマドゥーラ。お値段も1500円以上と、ちょっとマスキューで扱うには無理がありました。今回しびれを切らしたインポーターさんのご好意による特別価格にての大放出でございます。インポーターさんの在庫も一気に無くなったそうですから、在庫のみとなります!
ビバ(万歳)スペイン・ワイン(笑)!
〇サヴァティアーノ・オーク 2021年 ミロナス・ワイナリー ギリシャ 白 750ml 2200円税込み
ミロナスワイナリーがあるのはギリシャの首都アテネの南40kmほどのケラテア。
ギリシャ本土の最南端アッティカ半島の町です。
1917年に設立され、現在の当主は3代目のスタティマス・ミロナス氏です。ギリシャのイオアニナ大学で化学を専攻し、その後WSETのディプロマを取得。この資格は、4段階ある認定資格の最上位で、ワイン生産者の取得は珍しいものです。マスター・オブワ・インを目指しているのかな(笑)?「科学的な根拠は当然のこと、自分自身のテイスティング能力でワインを見極めたい」と信念を語る彼のワインは、品種の個性を大切にした味わいに仕上げることで伝統への尊重が表現されています。 アッティカ半島に複数ある畑は合計12ヘクタールほどですから目が行き届く範囲。乾燥した地中海性気候は安定しており、寒すぎたり暑すぎたりしません。しかも下草もほとんど生えないワイン作り天恵の地です。
このサヴァティアーノ種は古来より栽培されてきた白葡萄。酸は上がりませんが、ふくよかさが身上の品種です。レッチーナなどの補助品種としても使われています。
完熟したサヴァティアーノを手摘みで収穫してすぐにステンレス・タンクに入れて10℃で8時間のプレ・マセラシオンしてから発酵。そしてオーク樽で6ヶ月熟成してからさらにシュール・リーの状態でステンレス・タンクで6ヶ月熟成させます。
無理に樽香を付けずに時間をかけます。醸造家のセンスを感じる作りですね(笑)。
出来上がったワインはちょっとフランスのジュラのワインに似たような…、酸化熟成させたようなスタイル。ただ、ジュラのように酸がみっちりではなく、ふくよかで柔らか。深みもあり飲むととてもリラックスできる味わい(笑)。ハーブの香り桃などの果実、白い花、とてもギリシャらしい出来上がりです。
タコを焼いてレモンをかけただけのシンプルな魚介料理のためのワインですね(笑)。
◎ラムーザ 2021年 クズマーノ イタリア テッラ・シチリアーノI.G.T. ロゼ 750ml 2121円税込み
イタリア半島の南西端に浮かぶ地中海最大の島シチリア島で2000年に設立されたワイナリー クズマーノ。シチリアの地葡萄とメルロ、シャルドネ等を育て、単一品種のワインや地葡萄とフランス系葡萄とのブレンドしたもの等をリリース。若いワイナリーらしくチャレンジ精神に富んだワイン造りを行っています。マスキュー定番では『アンジンベ』や『ルチド』があります。
パレルモ県フィクッツァにあるピアーナ デッリ アルバネージの畑(海抜700m)のピニャ・ネロ(ピノ・ノワール)を直接圧搾法で作ったロゼです。それゆえ果皮との接触時間は短いのですが、しっかりした味わい。もともとの葡萄果汁の濃さを感じる贅沢な味わいです。通例シチリアでピノ・ノワールは向かない品種なのですが、何故かロゼだととてもよろしい(笑)。ピノ・ノワール由来のイチゴのアロマもあり、ちょっとびっくりしました(笑)。それゆえかクズマーノのラインナップに赤のピノ・ノワールは無いようです(笑)。もっともネレッロ・マスカレーゼがシチリアにはありますから、ピノ・ノワールの赤を作る必要は無いのかしら(笑)?
●モンテファルコ・ロッソ2017年 アダンティ
販売価格(税込): 2640円
イタリア ウンブリア州 赤 モンテファルコ・ロッソD.O.C.750ml
ウンブリア州は、中部イタリアで海に面さない『緑の心臓』と言われています。サッカーのペルージャのあるところと言えば、皆さんご存知ですね。
生産者のアダンティは1960年代初めに創業。オリーブオイルとワイン生産を中心にした近世的農家。もともと葡萄専業ワイナリーとしてスタートを切った訳ではありません。地所も50ヘクタールありますから、ブルジョア的豪農とでも言えましょうか?映画『1900年』を連想しちゃいます(笑)。
現在は前オーナーの二人の娘ダニエルとドナテッラによって運営されています。現在も20ヘクタールにオリーブを植え、30ヘクタールに葡萄を植えているそうです。
このワインはサンジョヴェーゼ70%、サグランティーノ15%、バルベーラ5%、メルロ5%のセパージュです。かなり複雑。
造りは手摘みで収穫後破砕・除梗 28℃に管理されたステンレス・タンクでアルコール醗酵します。そして3〜4週間醪のまま果皮浸漬後、オークの大樽で12ヶ月熟成させます。
飲んだ印象は、まず非常にクリア。赤いベリー系果実が複雑でしかも明瞭。色も割と薄く、翌日になるとちょっとピノ・ノワール的。もちろん力強さがあり、芳香のパワーと伸びやかさにビックリ。タンニンが強いにも拘わらず雑味もありません。
クラシックな、全房醗酵したピノ・ノワール的な佇まいとでも言えましょうか。
時間が経つと白い花やミネラル、ハーブのニュアンスが出てきます。ちゃんとしたレストランで食事に合わせたくなります(笑)。
実に良く出来ています!
しかも手強い(笑)。
モンテファルコ・ロッソと言うとモンテファルコ・サグランティーノの弟分と思っていましたが、大間違い(笑)。モンテファルコ・ロッソはサンジョヴェーゼに真骨頂がありました。もちろん他の品種の手助けは必要なのですが、これほどまで華やかなワインが造られることに驚きがあります。
好奇心を刺激する逸品なのです。
●モンテファルコ ・サグランティーノ2013年 コルペトローネ
販売価格(税込): 5185円
イタリア ウンブリア 赤 モンテファルコ・サグランティーノD.O.C.G.750ml
1995年の設立から世界中にサグランティーノ・ディ・モンテファルコ旋風を巻き起こしました伝説のワインです。
インポーターさん資料より
2ヶ所の自社畑(アルクアータの標高250m南向きの粘土質と石灰質土壌の畑、モンテファルコの標高250m南東向き斜面の砂質、粘土質、石灰質の混成土壌の畑)のぶどうから造られます。植栽密度は5000本/haです。10月の第2週に手摘収穫。
醸造・熟成方法 破砕・除梗の後28℃に温度管理されたステンレスタンクで天然酵母で自然発酵。3~4週間マセレーションの間、ポンピングオーバーとデレスタージュを行い、口当たりが柔らかくなるよう仕上げていきます。その後3000Lの大樽とトノー(900L)で28ヶ月、さらに12ヶ月以上瓶熟成。
樽香に負けない凝縮した果実味はセンセーショナル(笑)。タンニンの重厚さは比類のないレベル。途方もない生命力は計り知れない。今風のすぐ飲めるスタイルに傾き勝ちなモンテファルコ・サグランティーノの中でも、変わらないクラシックなスタイルを貫いています。
10年後の今飲んで想いを馳せるのは、将来20年経つこのヴィンテージにこそ、真実が語られるはず。除梗しながらも驚きの生命力はエミィディオ・ペペなどと共通するイタリア・ワインの優位性。ブルゴーニュのグラン・クリュの倍の収穫量にもかかわらず、それ以上の生命力を持ちます。
酸とタンニンが命なのです。
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試飲会のラインナップ並びました!
Feb 22, 2023 by weblogland |24日(金)は17~20時
25日(土)は11~20時
こうやって眺めると、ドンナルーチェの瓶の立派なこと(笑)。マスキュー扱いのワインの中では一番かも(笑)?
今回のラインナップは5本ですが、一番左端にスペースがちょっと出来たので、アンドレ・ボノームのヴィレ・クレッセ・オール・クラッセ2020年をサブリミナルに並べました(笑)。
それから当日には一週間前に開けたドンナルーチェも出しますので、開けたてと比べてくださいね(笑)。
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桝久 試飲のラインナップ決まりました!
Feb 18, 2023 by weblogland |今回はごっつい白がテーマです(笑)。
まずはデイリーなバルドリーノのロゼと赤からスタート!
◎バルドリーノ・キアレット 2021年 カンティーナ ディ・クストーツァ イタリア ヴェネト ロゼ キアレット・バルドリーノD.O.C. 750ml 1131円税込み スクリュー・キャップ
皆さんバルドリーノご存知ですよね(笑)。
イタリア・ヴェネトのデイリーなワイン。国際的な観光地として知られるガルダ湖の東岸の生産地域です。これは地元のカンティーナ・ディ・クストーツァ協同組合のもの。高級なレンジだと協同組合のワインはちょっと落ちますが、デイリー・ユースのワインはコスト・パフォーマンスに優れた嬉しいワインを見つけることが出来ます(笑)。
これは赤のバルドリーノを早めに搾って発酵させた辛口ロゼ。黒葡萄から作ったいわゆるキアレットです。
セパージュはバルドリーノと同じコルヴィーナ、モリナーラ、ロンディネッラの王道のブレンド。
アメリカン・チェリーや赤いベリーの香りにストロベリーやチェリーの香りが加わり、赤のバルドリーノと比べると明るさを感じます。タンニンが少ない分繊細でありフレンドリー。
こんなロゼを飲みながらビストロで食事をしたい!
醸造・熟成にはステンレス・タンクのみ使用することで葡萄のアロマのディテイルが綺麗に出ています。軽いのに
果実味がしっかりしている点秀逸であり、飽きの来ない崩れない仕上がりに品質の高さを感じます。軽いけれど薄くないのです(笑)。
軽い仕上がりではありますが、それがよろしいのです(笑)。いわゆるイタリアンに合わせるにはピッタリ。ビストロのマスト・アイテムに照準を絞ってますね(笑)。ラベルに描かれる『ピノキオ』もいかにもな感(笑)。ちなみにキュヴェ毎に童話のモチーフに変える銘柄『イ・クラッシチ』シリーズとなります。
クストーツァを代表する生産者組合
カンティーナ ディ クストーツァは1968年に設立されたこのエリアを代表する生産者組合です。設立当初は83軒の栽培農家しかいませんでした。1971年にクストーツァのファーストヴィンテージの生産を始めました。この年は、ちょうどクストーツァがDOCに認定された年でもあります。これはカンティーナ ディ クストーツァにとってこの土地の歴史を大きく変える転機となりました。現在、組織は大きく発展し、200軒の栽培農家から構成され、全体で1,000haの畑で葡萄を栽培しています。
畑は主にガルダ湖の南東の斜面に位置しています。伝統を重んじながらも革新的な技術を取り入れ、その土地の個性が表現されたワイン造りを行っています。単なるワインとしてではなく、グラスを傾ける度に、葡萄を育てている人々の土地や伝統への情熱や愛情が飲み手に伝わるようなワインを目指しています。
童話をモチーフにした印象的なラベル
カンティーナ ディ クストーツァの「イ クラッシチ」シリーズはクストーツァのエリアで昔から造られてきた伝統的なワインのシリーズで、どんな食事にも寄り添う、調和のとれたフレッシュな味わいを持っています。ラベルには、時代を超えて愛されるこれらのワインと同様に、時代を超えて多くの人々に読み継がれている童話をモチーフとしています。クストーツァは「しっかり者のスズの兵隊」、ピノ グリージョは「ジャックと豆の木」、バルドリーノ キアレットは「ピノッキオの冒険」、バルドリーノは「赤ずきん」、ガルダ メルロは「ブレーメンの音楽隊」、ロッソ デル モリーノは「三匹の子豚」がモチーフになっています。
●バルドリーノ 2021年 カンティーナ ディ・クストーツァ イタリア ヴェネト 赤 バルドリーノD.O.C. 750ml 1131円税込み スクリュー・キャップ
皆さんバルドリーノご存知ですよね(笑)。
イタリア・ヴェネトのデイリーなワイン。国際的な観光地として知られるガルダ湖の東岸の生産地域です。これは地元のカンティーナ・ディ・クストーツァ協同組合のもの。高級なレンジだと協同組合のワインはちょっと落ちますが、デイリー・ユースのワインはコスト・パフォーマンスに優れた嬉しいワインを見つけることが出来ます(笑)。
このバルドリーノはまさにそれ!
セパージュはコルヴィーナ、モリナーラ、ロンディネッラの王道のブレンド。
アメリカン・チェリーや赤いベリーの香りはあくまでもフレンドリー。ちょっとスモモのような酸っぱさは愛嬌(笑)。ちゃんとバルドリーノの味がしております
(笑)。醸造・熟成にはステンレス・タンクのみ使用することで葡萄のアロマのディテイルが綺麗に出ています。軽いのに
果実味がしっかりしている点秀逸であり、飽きの来ない仕上がりに品質の高さを感じます。
軽い仕上がりではありますがしっかりしている。それがよろしいのです(笑)。いわゆるイタリアンに合わせるにはピッタリ。ビストロのマスト・アイテムに照準を絞ってますね(笑)。ラベルに描かれる『赤ずきんちゃん』もいかにもな感(笑)。ちなみにキュヴェ毎に童話のモチーフに変える銘柄『イ・クラッシチ』シリーズとなります。
〇シニャン・ベルジュロン 2020年 フィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエ フランス 白 ヴァン・ド・サヴォアA.O.C.750ml 2489円税込み
マスキューの大定番のサヴォアの白の生産者フィリップ・ラヴィエールの名前がフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエとなりました。要は奥様の名前が加わった次第でございます(笑)。
ヴァン・ド・サヴォアのクリュの中で有名な『レ・アビーム』はジャケール種100%で作っており、マスキューでは長年親しまれております。これは同じヴァン・ド・サヴォアの『シニャン・ベルジュロン』のもの。近くのシニャン村の畑でルーサンヌ100%で作られています
。
標高1993mのグラニエ山の北東に広がるガレた斜面を畑とするとても過酷な環境。車や機械は入れません。すべて人力に頼らざるを得ません。ちょっと見、石ころだらけの崖にしか見えません。落ちたら命に関わる(笑)。
そのなかでも標高の高いアビーム村から7~8km下ったシニャン村でルーサンヌ100%で作られる白ワインはヴァン・ド・サヴォア・シニャン・ベルジュロンA.C.
を名乗れます。かなりマニアックで資格試験の難問クラスです(笑)。
でもですね(笑)、味わいは完成したフィネスのあるもの。ルーサンヌというと暖かい産地でよく使われ、ワインをファットにする役割と思い勝ち(笑)。単一で何故こんなに完成しているのか?だからこそのヴァン・ド・サヴォア・シニャン・ベルジュロンA.Cなのだと理解出来ました(笑)。
もちろんフィリップ・エ・シルヴァン・ラヴィエのラインナップでもっとも価格の高いものです(笑)。ドメーヌの至宝なのです。
〇ブルゴーニュ オート・コート・ド・ボーヌ 白 2019年 マルトノ・マラール ブルゴーニュ 750ml 3300円税込み
マルトノ家は、ぶどう栽培家としての歴史を1387年まで遡ることができるという(日本は室町時代!)、サン・ロマン村の名門です。元々は貴族階層だったのでしょうね。19世紀半ばには自社瓶詰めを開始し、長らくフランス国内を中心にワインを販売してきましたが、2010年、23代目(!)のダミアンが継承したのをきっかけに、輸出にも目を向けてくれるようになりました。それゆえ海外のワイン評価本(アメリカやイギリス、もちろん日本)には掲載されていません(笑)。ですから調べるのも大変(笑)。あと、畑も昔からの呼び名で記載されていますからリューディーや格付けの範疇外(笑)。
本拠のサン・ロマンを中心にサントーバン、ピュリニー、シャサーニュに畑を持ちます。大きな区画は無いようで、昔からの畑を慈しむように葡萄栽培を行っているようです。おそらく総栽培面積は10ヘクタール未満だと思います。
まず、このワインを飲んだ第一印象は、「本当にオート・コートのワイン?」(笑)。ありがちな尖ったところがなく、バランス・肉付きが良く、いわゆるフィネスのあるスタイル。なかなかお目にかかれないブルゴーニュのシャルドネなのです(笑)。実に美味しい!
醸造は除梗しないで全房で発酵するスタイル。50%をステンレスタンクで、50%を樽(新樽率25%)で醸造します。新樽に頼らないところが秀逸。ワイン本来の旨味と樽香とのバランスは見事。そして発酵後10ヶ月間熟成してから瓶詰め。シャルドネのなんたるか知っている作り手ですね(笑)。トップ・クラスのブルゴーニュ・シャルドネなのです。
畑の所在を調べるとサン・トーバン村内の区画「スー・ゼギソン」にある1.2haの畑。平均樹齢は20年とか。でもですね(笑)、調べるとそんな区画は見当たらない(笑)。あと、何故サン・トーバンの白でリリースしないのか?
サン・トーバン自体かつてはアペラシオンの1/10程度の葡萄栽培面積がありませんでした。それゆえ新しく植えた区画のようです。ガメイ集落の上の標高の高い傾斜地を新しく開墾したのかな?
矜持のある生産者ですから、もともとのサン・トーバンではないので、あえてオート・コートで出荷したと妄想しております(笑)。
〇ドンナルーチェ 2021年 ポッジョ・レ・ヴォルピ イタリア 白 ラッツィオ I.G.T.750ml 3017円税込み
マルヴァジアの魔術師ポッジョ・レ・ヴォルピの快作『ドンナルーチェ』。アヴァンギャルドな味わいは飲み手を惹き付ける魔法(笑)。マスキューのお客様には私同様このワインにはまって幾ヴィンテージもお持ちの方がかなりおられると思います(笑)。そんな価値があるのです!
いつもロング・ラン・ティスティングになりホームページの更新が間に合わないドンナルーチェでございます(笑)。
まあ、ドンナルーチェ・マスターを自認するマスキューとしましては、引き続きしつこく取り扱いしております(笑)。
まあ今回、細かいことは記載しませんが作柄の性か2021年ヴィンテージのドンナルーチェは昔感動したスタイルに近いかもしれません。煮え切らない言い方なのですが、解るまで何ヵ月もかかりますので、待ってる間にワインが無くなる恐れがあります(笑)。
ドンナルーチェ 2021年 の試飲の始まり、始まり!
初日(2月16日)
私「アルコール分は13%といつも通りだね(笑)。さて、2021年はどうかな?う~ん。ハニー!でもしっとりとしたハニー。パワフルな2020年とは趣が違う。」
家内「立ち香に乱暴さがない。マルヴァジアらしいライチ、グレープフルーツの香りが徐々に出てくる。」
私「折り合いがイイ!基本的なパワーはあるんだけど、力ずくじゃない。しっとりした旨味とのバランスがとても良いね(笑)。」
家内「完熟した種由来の苦味のあるスパイシーさはあるけど、突出しない。口当たりを邪魔するものが無い上に、高度な密度感。2021年は好きだな(笑)。和食にも合わせられそう(笑)。」
私「2020年は収穫が早かったから酸の量が膨大。先々どれ程持つのか想像つかないほどだったけどフレンドリーではなかった(笑)。この2021年は近年では一番フレンドリー(笑)。」
家内「中の酸やタンニンがちゃんと成熟してるよね(笑)。」
2日目(2月17日)
私「ハニーというよりは蜂蜜だよね(笑)。しかも落ち着いている。なんか昔のドンナルーチェを思い出す。」
家内「ハーブ、青い葉っぱのニュアンスがあって自然な感じ。夏場が暑すぎない印象かな。」
私「ここ数年パワーがありすぎたから(笑)、年寄りの我々にはこのくらいがちょうど良い(笑)。2週間くらいしたらマーマレードみたいになるかも?強すぎるとマーマレードみたいになるのに時間がかかる。」
家内「店長の好きなドンナルーチェのスタイル(笑)?」
私「さっきアルコール分をチェックしたんだけど、13%のアルコール分はやはりレギュラーだった。そうすると夏場の天候の性でエレガントに仕上がったのかも。そのお陰で元々のスタイルに戻れた(笑)
。ここ数年のドンナルーチェとは違う。むしろ本来的なのかも(笑)?」
家内「ドンナルーチェは、ここ数年の温暖化の影響がもろに出ていたよね(笑)。まあ、途方もない生命力だったけどね。」
私「後でブログのアーカイブを観てみるよ。」
試飲会では開けたてのドンナルーチェ2021年と丸1週間経ったものを比べていただきます(笑)。
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試飲会のラインナップ並びました!
Jan 25, 2023 by weblogland |はぁー、やれやれです(笑)。
こうして眺めると前半の3本が春っぽくてイイかな。真ん中にロゼが並んだのはグッド(笑)。ラベル・デザインの猫ちゃんも可愛いし、なかなか良いかな?
そして、その下の下の棚に何気なく白と赤を並べました。よーく見ると山羊が並んでいます。コレ、マスキュー得意のサブリミナル攻撃です(笑)。
それとですね(笑)、最後のルシャレルの2本を見ていると吹き出しちゃいませんか?何故吹き出すか言うと差別になりそうなので申し上げられません。見れば解るかな(笑)。いや、見ての通り!
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1月のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
Jan 23, 2023 by weblogland |まずは暖かみのあるイタリアの白と赤。そしてスペイン・カタルーニャのD.O.ペネデスの『怒涛のワイン親父』ミチャンさんのワイン3連発でトドメを刺す。こんな案配でございます(笑)。
〇クエルチア・ディ・アニバーレ・ビアンコ・バジリカータ 2021年 テヌータ・タウリア イタリア バジリカータ 微発泡 白 I.G.T. 750ml 1885円税込み
このワイン、マスキューの定番なのですが、2021年のこのメイクが素晴らしい!
このワインとしては完璧な出来映えだと思います(笑)。暖かい南イタリアに想いを馳せながら楽しむにはもってこいなのです(笑)。それゆえ本日のトップバッターに抜擢でございます(笑)。
イタリア南部のバジリカータ州 ヴルトレ山の東側山麓の街ラポッラにこのワイナリーはあります。女性当主のサラさんは二代目。夫のアントニオさんと共にこの農園を運営しています。ワイン畑は約10ヘクタール。ヴルトゥレ山に連なる標高400~500mの東向きの傾斜地。地山はヴルトゥレ山の火山灰ですからカルシウムと鉄分などのミネラル豊富な土壌、もちろん水捌けも良し。
このワイン、地場品種マルヴァジア・ビアンカ・ディ・バジリカータ80%、フィアーノ20%で造られます。アルコール発酵終盤に発酵を止めるため1気圧弱の微発泡に仕上がった白ワイン。酵母臭由来の複雑な穀物やミネラルのニュアンス、麹っぽさ等が果実由来のマスカット、桃、などのフルーツに溶け込む様は秀逸。明るくふっくらとした豊かな広がり、飲むとまさに畑の光景テロワールがそのままワインに映し込まれたかのような気分になります(笑)。
このワイン、アルコール分が11.5%に達したとき発酵を終了させますから、残糖分は20g/L前後残っているはずですが、酸が多量に残ってもいますので甘さが気になりません。出来上がったワインは当然微発泡にもなりますが、泡が抜けるにつれワイン本来の良さが増してくる嬉しいワインなのです(笑)。通常このような造りをするとSO2の量が多くなるのですが、想像の2/3ほどの低量を達成しています。衛生管理と葡萄自体のパワー無くしては無理。かなり凄いことです!
自家用のワインとして造っているものを別けてもらったという通りの、スペシャルでユニークなスタイル、生活に根差したワインでございます(笑)。かつてマスキューで扱っていたカラブリの『コーラ』と共通するワインですね(笑)。
蛇足になりますが(笑)、ラベルの色とデザインがグッド(笑)。古代戦士がワインを飲んで酔っぱらい、木の下で眠ってます(笑)。小説『風の丘』を連想しちゃいました(笑)。
●ジャンニテッサーリ・ドゥエ 2019年
イタリア ヴェネト 赤 I.G.T. 750ml
2545円税込み
マスキュー定番のイタリア・ヴェネトのワイナリー ジャンニ・テッサーリのもの。マスキューでは輸入されてからずっと扱っている大定番です。ただし、棚の隅っこにひっそり置いているので(笑)、同じジャンニ・テッサーリのソアヴェやシャルドネ、ピノ・ノワールの陰に隠れております(笑)。
でもですね、とても美味しい!
この価格帯では随一と言って良いコスト・パフォーマンス。寒いこの時期心も体も暖まるはず!
このワイン、メルロ50%カベルネ・フラン50%のセパージュ。ミソはリパッソをしていること(特別リパッソとは唄っていませんが)。マルカートが他にも造っている隣のD.O.C. コッリ・ベリーチの上級品『ピア・アルト』の搾りかすを加えて発酵させたもの。正確に言うとソアヴェの西側のサレーゴとヴィチェンツァ近郊の葡萄畑から収穫したものを10日間発酵しそれに『ピア・アルト』の搾りかすを加えて更に2週間発酵させています。通常のリパッソはアマローネと大概同じような畑、同じセパージュでリパッソをしますが(折り合いを良くするため)、これは違う(笑)。コッリ・ベリーチだとカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロを使いますから、この点でもちょっと違う(笑)。
でもですね、味わいの調和は素晴らしくミスマッチしているようなニュアンスは全くない(笑)。醸造の魔術師と呼ばれる醸造家ジャンニさんの神業です!
熟したブラック・レッドチェリー、プラムに腐葉土やスパイスのニュアンスは充実したボディ由来のふくよかさと甘さと渾然一致。でこぼこのない舌触りは陶酔を誘う。
実に旨い!
思わぬアプローチからキック・インサイドの一撃の味わいです(笑)。凄い醸造家がいました。
思いますに、このワインはアルコール分が12.5%。リパッソの狙いは単純に果汁を濃くするのではなく、構造や骨格をしっかりさせることと果実味を複雑にすることが主眼となっているような気がします。
きっと計算づく(笑)。ジャンニさんの手腕の凄さを思いを馳せざるを得ません(笑)。
◎パティ・アルナウ ロゼ オーガニック 2021年 ルシャレル スペイン カタルーニャ D.O. ペネデス ロゼ 750ml 1980円税込み
バルセロナ近郊にある有機栽培を行う家族経営のワイナリーです。2016年の3月には当主のミチャンさんがマスキューにお立ち寄りくださいましたっけ(笑)。
マスキューの定番の生産者です。もともと比較的裕福な葡萄農家の4代目。1985年に15歳でスパークリング・ワインを1000本作ったことでワイナリーを志し、1987年に『ルシャレル』ブランドを立ち上げ元詰めワイナリーとなり、スペインで最も早くビオ・ディナミに取り組み自然派として独自のスタイルを目指しました。早熟で情熱的な方なのです。それゆえ私は怒涛のワイン親父と命名しました(笑)。ご本人から『歳上のあんたに言われたくない!』と怒られるかな(笑)。
スペインワイン界では初めてビオデナミを導入したことや、山羊に葡萄の余分な葉を食べさせたりすることでも有名になっています(笑)。
マスキユーの定番の山羊ラベルのワインといえばピンときていただけますか(笑)。
自然な造りから、ふくよかでしかもディテイルが明瞭なスタイルはバルセロナでは大人気とか(笑)。
マスキューの大好物スペイン カタルーニャのルシャレルのロゼ・ワインの久々の入荷です(笑)!
あの猫のラベルのロゼと言えばピンと来ますね(笑)。
以前は『アマルティア・ロサード』として販売していたもの。今回ブランド名が
『パティ・アルナウ』→『小さなアルナウ』アルナウとは息子さんの名前。月を眺めるのが好きだった愛猫の絵はそのまま(笑)。
当主の怒涛のワイン親父ミチャンさんのワイン造りはノン・ストップ。常に全開(笑)。ですからセパージュを大幅に変えることもしばしば(笑)。かつてのロゼはメルロ45%、ピノ・ノワール45%、チャレロが10%。ピノ・ノワール的なロゼ・ワインでした。今回はグルナッシュ50%、メルロー44%、シラー6%。丸っきり別物です(笑)。
味わいはバンドールのロゼに近いリッチで綺麗なスタイルです。こんなにスタイルが変わるとは!びっくりです(笑)。
基本香りは強くなく、プラムやベリー系
。ただし旨味の厚みが立派(笑)。葡萄果の良さはルシャレル信頼の証。それをフリー・ラン・ジュースだけで作っていますね(笑)。
丁寧でとても贅沢なワインとなっています。
●ア・パル ティント オーガニック 2019年 ルシャレル スペイン カタルーニャ D.O.ペネデス 赤 750ml 3300円税込み
マスキューの大好物ルシャレルの上級キュヴェ『ア・パル』シリーズの赤です。
ア・パルとはNo Perfectの意味。人為を極力与えない、言わば無添加ワイン。とうとう目指した領域に達したようです。
ラベルのスキンヘッドは無防備を象徴しているとか(笑)。ミチャンさん本人とシンクロしているみたいですね(笑)。
これは標高500mの高地畑のガルナッチャと標高250mのカン・マヨールの畑で育ったメルローを50%ずつブレンドしたもの。
手摘みし厳選したブドウをステンレス・タンクで(おそらく低温で)5週間果皮浸漬。500L入りのハンガリアン・オーク樽で3ヶ月発酵・熟成、そして素焼きのアンフォラ(750L)に移し更に3ヶ月間熟成したもの。果皮接触期間がとても長く、この点ミソがありそう(笑)。あとハンガリアン・オーク樽で少しの期間熟成させるのはミチャンさんのセンスですね(笑)。とても好ましく思います。
ノンフィルター、安定化なし、SO2無添加(※醸造中自然発生するSO2はごく微量含有)。人の手による変化、制限を一切加えず、ワインの素晴らしい潜在能力を如何なく発揮させたワイン。でもいわゆるビオ臭はしません。とうとう目指した領域に達したようです(笑)。
第一印象は強い!そしてドライ。白同様にしっかり酵母に喰わせた感じです。開けたてはタンニンよりも酸の強さが目につきます。その酸もいわゆる酸っぱいものではなく、旨味、複雑さ、生命力の強さを感じるものです。とてもスパイシーでドライ。完熟したフェノール由来のスパイシーさは溌剌としており酸との密度感は驚くほど。今風なファットな濃いだけのワインとは違うのです。ただ、時間の経過とともにタンニンが開いてきて折り重なるような壮麗な姿を見せてくれます。酸にタンニンが追いつくまで時間はかかりますね(笑)。巨大で無数のプラム系の果実味と深いタンニンのハーモニーは素晴らしく美味しいの一語です。
〇ア・パル ビアンコ オーガニック 2020年 ルシャレル スペイン カタルーニャ D.O.ペネデス 白(オレンジ・ワイン) 750ml 3300円税込み
マスキューの大好物ルシャレルの上級キュヴェ『ア・パル』シリーズの白です。
ア・パルとはNo Perfectの意味。人為を極力与えない、言わば無添加ワイン。とうとう目指した領域に達したようです。
ラベルのスキンヘッドは無防備を象徴しているとか(笑)。ミチャンさん本人とシンクロしているみたいですね(笑)。ちなみにルシャレルのホームページにラベルのスキンヘッドのお友達の映像がご覧になれます(笑)。
これはジョージアのオレンジワインに感銘し、造り始めたワイン。
標高250mのカン・マヨールの畑で育つチャレロを手で収穫し、最も健康的なブドウを細心の注意を払って粒選り、皮ごとアンフォラで4週間発酵させます。ブドウの果皮に付着した天然の保護物質とタンニンがワインを酸化から守ってくれます。その後、更にアンフォラで、野生の酵母を使用し更に3ヶ月間発酵・熟成。都合4ヶ月果皮の状態で過ごしたオレンジ・ワインでございます。もちろん濾過していませんので澱が立ち、色の濃いオレンジ・ワインとなっております。
まず第一印象は強い!
そしてめちゃくちゃドライ。しっかり酵母を喰わせた感(笑)。もの凄い凝縮感、はりのある酸。深く頑強で近寄りがたい威風。いつものアマルティアのフレンドリーさとは無縁(笑)。想わず息を飲んでしまいました。とことん尽力した化粧なしの直球勝負。葡萄の生命力だけでバランスを取っているかのよう。時間がいくら経っても崩れない途方もない生命力。だんだん梅酒っぽくなる不思議(笑)。
プラムのような赤い果実と柑橘類のニュアンスは明瞭ではありませんが、生姜などのハーブや土の香りは巨大。衛生管理が素晴らしく、いわゆるビオ臭はしません。それはプリミティブであり、ミチャさんがこだわるチャレロの本質を知った思いです!
実はペネデスは“チャレ・ロ ・トライアングル”と呼ばれる土地です。そしてワイナリー名の由来ともなっているチャレ・ロは地元を代表する品種です。ルシャレルとは、XAREL.LO ⇒ LOXAREL とチャレロの語順を倒置した造語なのです。チャレ・ロは、ルシャレルが生産する全ての白ワインの主要品種となっています。ルシャレルにとってチャレ・ロは核心なのです。
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ラインナップがなかなか決まりません。
Jan 15, 2023 by weblogland |今月の試飲会のラインナップがなかなか決まりません。我が家のテーブルには今12本のワインが開いています。もちろん毎日毎日チビチビとティスティング(笑)。サンプルで取り寄せたものですから、1本、1本最終的には残さず飲みきるつもりです(笑)。でもですね(笑)、飲みたくないワインもあるのでそこは辛いところです
(笑)。やはり不味いものは不味い(笑)。どんなワインでも美味しく飲めるのが理想ですが、ダメなものはダメなんですよね
(笑)。ゴメンナサイ!
ところで今晩更に4本開けなくてはなりません。急遽サンプルとして取り寄せたものですので早くティスティングしなくては。マスキュー試飲会まで時間がありません。
美味しいと良いなぁ(笑)!
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今日は試飲会!
Dec 24, 2022 by weblogland |モドリッチとメッシに便乗させていただいております(笑)。
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家内と作戦会議です(笑)。
Dec 21, 2022 by weblogland |私「皆さん良くご存知だね(笑)。決してブログで煽る訳じゃないんだけど、皆さんの嗅覚は鋭い!」
家内「『ロザンナ』は飲み手を驚かす(笑)。」
私「もう追加は来たけど、明日明後日の売れ行き次第でもう一度追加しなきゃいけないかもね(笑)。その辺ちょっと不安。」
家内「あとたまたま今回クロアチアとアルゼンチンのワインがあるから、ちょっとサッカーに便乗しようか(笑)?」
私「それイイね(笑)。イタリアは出場してないから無視(笑)。」
家内「そーだよ。あれだけワインが美味しいんだから無視無視(笑)。」
妙に盛り上がる作戦会議でございます(笑)。
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今週末のマスキュー試飲会のラインナップ並びました!
Dec 20, 2022 by weblogland |今週末のマスキュー試飲会のラインナップ並びました!
年内最後ですから、もう棚はぎっちり(笑)。お腹一杯の状態です(笑)。
う~ん。
眺めてみると『ロザンナ』のボトルが飛び抜けて格好いい。エレガントに見えますね(笑)。
『ロザンナ』の隣にラインナップに予告してない泡が2本?実は『ロザンナ』の上のアルタ・ランガのエキストラ・ブリュット。セラーの中に数本あったので便乗
(笑)。マスキュー得意のサブリミナル攻撃です(笑)。どちらももうこの価格では提供出来なくなりますから、この機会をお見逃しなく!
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桝久試飲会のラインナップ決まりました!
Dec 18, 2022 by weblogland |さあ、今年最後の試飲会。ちょっとコロナが広がってますので全部で5本!
H.ひっそりやってますから
K.こっそり来てくださいね(笑)。
S.試飲はサクッと15分。
23日は夕方5時~20時
24日は11時~20時までといつも通りのスケジュールでございます!
今月はなんと!なんと!すべてが特別価格品ばかり。いかにもケチなマスキューの本領発揮でございます(笑)。
フィナーレを飾るに相応しいかな(笑)?
〇グラシェヴィーナ クラシック 2020年 イロチュキ・ポドゥルミ 白 クロアチア ポドゥナウリェ生産地域 イロク地区 上級ワイン スクリュー・キャップ 1L 1492円税込み
今回のサッカー・ワールド・カップで知らない人は居なくなったクロアチア(笑)。ワインもサッカー同様実直で美味しい!
でもですね、訳あって終売。それ故最後のセールとなります!
中央ヨーロッパ クロアチアのワインです。
生産するのはイロチュキ・ポドゥルミ。創業は1450年、ブルゴーニュやボルドーよりはるか前の1700年代から元詰めをしていたと言います。かつてのヨーロッパワイン生産の先端地だったのですね。
現在イロチュキ・ポドゥルミはクロアチアのワイン市場の30%を握る大企業アグロコル・グループに属します。
クロアチアは1992年に独立したばかりですから、葡萄栽培面積は全盛期の1/4程度まで縮小したようです。近代の相次ぐ争乱で疲弊したようです。全盛期はそこら中でワイン栽培が行われていたようです。
栽培は内陸の寒暖差の激しい冷涼な大陸部とアドリア海沿岸の温暖な沿岸部に別れます。
このワインは大陸部にある7つの指定地域の最東部にあるポドゥナウリェのイロク地区のものです。セルビアとの国境の地。ドナウ川沿いの標高200m弱の沖積地に畑は広がります。畑は360ヘクタールを所有。しかも自根と言うから驚きです。19世紀のフィロキセラ禍を免れたようです。地質・気候的要因と新しい品種を植えなかったことが幸いしたようです。
ワインの格付けはいわゆる上級ワイン 「クヴァリテートノ・ヴィノ」(統制保証原産地産上級ワイン)で、バックラベルに書いてある「フルヴァツコ・ポドナウリエ」とはポドナウリエ生産地区の意。「ヴィノゴリエ」は畑名だそうです。後の「スリム」は地域とか。これは一部買い葡萄が入っているそうです。
セパージュはグラシェヴィーナ種100%。グラシェヴィーナ種はD.N.A.鑑定によるとヴェルシュ・リースリング種の原種とのこと。古いワイン生産の歴史を感じます。
でも、味わいは斬新で素晴らしい(笑)。ヴェルシュ・リースリングにありがちな緩さがない(笑)。酸とミネラル感があり、非常にタイト。とても旨味があり広がりが自然で優しい。。抜粋栓後次第に粘性が増しオーストリアのグリューナー・フェルトリーナーに共通する舌触り。とは言え爽やかな軽さが身上のデイリー・ユースなスタイル。全てが程好いとても上質なデイリー・ワインなのです(笑)。
あと、たっぷり1L入っているのも嬉しい(笑)!
●ロス・カルドス レッド・ブレンド 2020年 ドニャ・パウラ アルゼンチン 赤 ルハン・デ・クージョ 750ml (限定特売品) 880円税込み
以前2017年ヴィンテージで扱い好評でしたが、今回は2020年のもの。
これも諸般の事情で終売となりました!
最後の特価セールスでございます。
このレッド・ブレンドはマルベック40%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、タナ3%のブレンド・ボルドー・スタイル。得意のマルベックがメインな分しっかりした仕上がり。単一品種でのリリースが多いアルゼンチン・ワインとしてはちょっと珍しい(笑)。
このロス・カルドス銘柄は、ドニャ・パウラのスタンダードランクで木樽熟成はしません。畑はもともとのウガルテックのもの。標高1050メートル、年間降水量は200ミリ、年平均気温は14℃。3月の夜二度にわたり収穫されます。
また、ロス・カルドス銘柄はスクリュー・キャップのものですが、これはコルク(笑)。ワイン自体もロス・カルドス銘柄より少し上級の印象です(笑)。あと木樽のニュアンスを隠し味程度感じます。飲んだ印象もほどよい濃さがあり、過不足なし。赤や黒の果実味がタンニンにバランス良く調和しています。2020年が今飲み頃でありとてもお得感があります。もっともインポーターさんの輸入終了の事情によって880円税込みにての限定特売品となっております(笑)。
●『ソリ・パイティン』2017年 ドルチェット・ダルバ パイティン イタリア ピエモンテ 赤 D.O.C. 750ml
2514円税込み
コレも見つけた特価品(笑)。
マスキューの大好物ドルチェット(笑)。でもですね、このドルチェットは一味違いました(笑)。
私「これとても美味しいんだけど、イメージしてたドルチェットとは違う(笑)。」
家内「私コレ好き(笑)。店長は濃い練っとりしたドルチェットが好きだけど、私はこのスタイルの方が好きかな(笑)。でも、ドルチェットってこんなに香りが複雑だったっけ(笑)?」
私「そーなんだよね。ドルチェットの香りの芯はプラムだよね。それも粒が大きめ。このワインの果実は粒が小さめで、様々なベリーの香りがする。」
家内「小梅っぽさもあるけれどブルーベリーやフランボワーズ、スグリ…。かなり複雑。」
私「基本キリッとさした酸っぱい系なんだけど、甘い旨味も充分合ってバランスがとても良い。ディテイルが明瞭で綺麗なんだよね。」
家内「特別なドルチェットだよね。こんなに品の良いドルチェットは初めてだね(笑)」
私「ちょっとネッビオーロみたいなスタイルなんだよね(笑)。早く飲めるネッビオーロ(笑)。まあ、最終的にはドルチェットなんだけど(笑)。」
家内「2017年ヴィンテージでちょうど飲み頃に入って来ているのもイイ(笑)。かなり良いワインの証。まだまだ行けそう(笑)。」
私「無理にタンニンを抽出してないスタイル。でも、しっかり濃い(笑)。エレガント。こんなドルチェットは初めてだよ(笑)。」
家内「面白いことにこのドルチェットはネッビオーロが植わってるところに植えているんだって(笑)。」
私「普通ドルチェットって外れのあまり良くないところに植えられるんだけど(笑)。ネッビオーロと一緒に植えているとは!だからネッビオーロっぽいのかな(笑)?だってさぁ、ネッビオーロの花粉も付く訳だしね(笑)。」
家内「そう考えるとあながち店長のホラとは言えないかな(笑)。ワイナリーの定番アイテムではなく限定アイテムなのも気になる。」
私「あと面白いのはスラヴォニア産オークの古い大樽に移し6ヶ月熟成しながらマロラクティック発酵をさせているんだよね。ドルチェットは基本ステンレス・タンクのみで作られる葡萄なんだけどね。」
家内「そーだよね。スラヴォニア・オークはネッビオーロと相性が良いけど…。基本長期に熟成する能力がある品種と相性が良い樽材。」
私「パイティンはきっとそれを承知してるんだろうな。」
家内「ドルチェットのラベルに書いてある『ソル・パイティン』はワイナリーの一番の区画だとか。こんなに大事にされるドルチェットはないかな(笑)。」
家内「澱引きもしていないし、作りはクラシックで、余計なことはしてなさそうな味わい。熟成能力もありそう。」
〇『エリザ』ロエロ・アルネイス 2019年 パイティン イタリア ピエモンテ 白 ロエロ・アルネイスD.O.C. 750ml 2514円税込み
コレも見つけた特価品(笑)。
あれ?
ロエロ・アルネイスってこんなに屈強でしたっけ(笑)?
開けたてを口に含むと、無愛想(笑)。とても屈強で頑固(笑)。冷徹な怖いおじさんみたい(笑)。でもとても厚みがある。今風のすぐ飲めるフレンドリーな白ワインに慣れた方は驚きますね。
時間が経つと厚みに粘りが加わり白い花のニュアンス。まだまだ手の内は明かしませんが、尽力して作られた高レベルのワインと気がつきます。力強さに旨味・透明感があり、とても伸びやか。セロリのようなニュアンスもあります。スペインの白ワインで完熟したものにアニスの香りがするのに似たような気がします。未完熟の青臭さではない。どちらかと言うと野菜系かな?
たまたま食べた夕飯の中華料理の餡掛けとバッチリ合いました、
家内「中華料理の餡掛けってお酢を垂らすと美味しいよね。それに近い効果を感じる。」
私「でもさあ、中華料理にかけるお酢って穀物酢なんだよね。酢酸だから手放しで合うとは思えないんだよね。」
家内「ビネガーと考えれば合って不思議はないよ(笑)。」
私「酢醤油で餃子食べるの好きだから、このワインと合わせたら良さそう(笑)。そうそう酢醤油もワイン・ビネガー使っても美味しいから良いかも(笑)?」
家内「中華餡掛けって野菜や魚介類を入れるから、それもこのワインに合う要因かな?」
翌日になると…
私「甘さが増してる!グレートな味わいだよ(笑)。昨日のセロリっぽさがメロンっぽくなっている。う~ん。こうなるとは!」
家内「渾身の白ワインだよね(笑)。熟成能力あるんだろうな。」
私「今になってふっくらした柑橘類の果肉 梨や黄色の果実の香りがして…。それもとても自然で折り合いが良い。」
家内「ヴェルディッキオに似てるかな?」
私「そうだね!海岸寄りのイエージじゃなくて、マテリカの方だね(笑)。香り控え目のマテリカかな(笑)?」
◎『 ロザンナ 』エクストラ ・ブリュット ロゼ メトド ・クラッシコ エットーレ・ジェルマーノ イタリア ピエモンテ 発泡性 ロゼ ヴィーノ・スプマンテ・ディ・カリテ・ロサードアル 750ml 4,148円税込み
コレも見つけた特価品(笑)、罪深い…(笑)。心してお飲みくださいね!
バローロのネッビオーロを使って作られるスプマンテです。ダルビッシュ有選手のスライダー並みの変化球かと(笑)?
私、家内、Kさんのいつものメンバーで事前試飲しました(笑)。
家内「これアルタ・ランガD.O.C.G.ではなくてスプマンテ表記になります。」
私「ここの家のアルタ・ランガはそれ用の標高の高い畑で作ってますが、コレはバローロの畑のネッビオーロです(笑)。」
Kさん「アルタ・ランガにはネッビオーロのロゼなんて規格がないんだよ。きっと(笑)。」
私「ネッビオーロのロゼなんて初めて飲むし、ましてやメソッド・クラッシコのロゼなんて見たことがない(笑)。」
家内「色が淡いですね。ブラッシュ・ワインみたい(笑)。」
Kさん「色を付ける意識が無いんじゃないのかな(笑)。ネッビオーロだから嫌でも色が付く(笑)。ブラン・ドゥ・ノワールだよね。」
家内「泡立ちが良いから、泡がほんのりピンクでたまらない美しさ(笑)。18ヶ月以上の瓶熟成期間を感じるほど(笑)。」
Kさん「泡立ちはかなりのレベル。でもトースト香はほんのりしか感じない。きっと無理に熟成期間を伸ばすことを嫌ってますね(笑)。」
私「う~ん。この弾ける赤い果実は凄い
(笑)!チェリー、小粒の赤い果実がみっちり。でも品が良い不思議(笑)。」
家内「アセロラやフランボワーズ…、ちょっと苦味のあるスグリ。」
Kさん「凄くアロマチックなんだけど、品格がある。旨味とのバランスが良い(笑)。
まさにネッビオーロなんだよねぇ(笑)。」
家内「雑味がないんですよね(笑)。ブラン・ドゥ・ノワールらしい重厚さも感じる。果実味がたっぷりの旨味と結び付いている(笑)。」
私「エキストラ・ドライで仕上げる意味を感じますよね(笑)。もともとのレベルの高さを感じる。あとから甘さを加える必要がない。」
Kさん「口の中での広がりと飲み干した後の余韻が素晴らしい!恍惚としてしまいます(笑)。ロゼ・シャンパンとは違う別のジャンル。気品がある。」
私「裸のネッビオーロですね(笑)。しかも本来的な良さがある。コース料理をこれ1本で楽しみたい(笑)。」
家内「以前中部イタリアのアリアニコのスプマンテを飲みましたが、酸がなくてダメ(笑)。コレは酸がしっかりあり冷涼な産地のワインのよう(笑)。」
その後数日に亘りティスティング(笑)。
私「香りが消えない(笑)。」
家内「泡も強い(笑)。2日経ってるとは思えないね。ワインとしての衰えも感じない。」
私「チェリーっぽさが増している。なんか力も増してる(笑)?サクランボの王様 甘果桜桃の王様 佐藤錦の香り。」
さらに3日後
私「フランボワーズやスグリ、プラムなどの香りがチェリーの香りに収斂されるみたい。チェリーの香りがリキュールのように力強い。こんなことになるとは!ペリエ・ジュエル ベル・エポックのロゼも香りの持ちが良かった。あれはストロベリーの香りでしたが、これはチェリー。でも彷彿とさせますね(笑)。」
ネッビオーロの香りって割りとご存じない方が多いかと。
それもそのはず、香りがほぐれるまでに20年近くかかります。バローロを飲んでその偉容に感動した方は多いと思いますが、その果実味を明解に説明出来る方は案外少ないのがこの理由によります(笑)。
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試飲会のトリ決まりました!
Dec 14, 2022 by weblogland |今月最後のマスキュー試飲会のトリはコレ(笑)。
『ロザンナ 』エクストラ ブリュット ・ロゼ ・メトド ・クラッシコ エットーレ・ジェルマーノ です!
暮れに相応しいロゼの泡です。
生産者のエットーレ・ジェルマーノはアルタ・ランガのエキストラ・ブリュットを去年の暮れの試飲会で出しました。と言えばピンと来ませんか(笑)?
これはバローロのネッビオーロから作ったロゼ・スプマンテ。面白いことにアルタ・ランガはそれ用の畑で作りますが、
これはバローロのネッビオーロで作られたもの。もちろんネッビオーロの泡は初体験(笑)。実に美味しくてエレガント。しかも経験したことのないスタイル(笑)。
詳しくはのちほどお知らせしますね(笑)。
でもですね(笑)、あと二本ラインナップのワインが決まってません。
今晩決めます!
大丈夫かな(笑)?
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今年最後のマスキュー試飲会は12月23、24日
Dec 11, 2022 by weblogland |早いものでもう12月。さすがに最終の金、土曜日は無理(笑)。だって今年は12月30、31日ですもんね(笑)。
まだ23日が天皇誕生日だった頃以来、久しぶりの23、24日開催ですね(笑)。日程的には23、24日がベストだったのですが、令和に元号が変わり無理となりました。残念!
ところで今我が家では試飲中のワインが10本並んでます(笑)。仕事とはいえ、食卓に飲みかけのワイン・ボトルが10本並んでいるのは変な光景(笑)。最後の試飲会ですからチョイスには力が入ろうものなのです(笑)。
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司牡丹の二斗樽三本入荷
Dec 07, 2022 by weblogland |昨日年末恒例の司牡丹の二斗樽三本入荷。早速何日樽詰めしたか確認をとったところ『着いた時がちょうど良いですから、早く瓶詰めしてください。』とのこと(笑)。
えー!
そりゃお気遣いありがたいのですが、今日来て今日瓶詰め?一人で二斗樽三本詰めるの?ちょっと途方に暮れました(笑)。ほんまかいな(笑)。
そこでまず、助っ人のMさんに連絡!
Mさんのご厚意にてご参加とのこと。助っ人確保。ホントMさんスミマセン!
そんなこんなで夜の9時過ぎに作業完了。
私「いやー、助かりました。ちょっと1杯飲みましょう!お疲れ様でした!」
Mさん「あれ?去年と違いますね(笑)。」
私「今年はバナナの香りが綺麗に出てます。やはり無理しても今日詰めて良かった(笑)!」
家内「うん。エレガントで、このくらいが好きだな(笑)。」
Mさん「一日違うと味が変わるのですか?」
私「明日詰めると変わります。このくらいの塩梅がベストかと(笑)。」
家内「これで私にとっての『マスキュー三大嫌な仕事』もほぼ終わり(笑)!」
私「Mさん!実は〇〇日にあと二本来るのですが。(おずおずと)。」
そりゃもう何度も何度もご厚意に甘えるのはいけません!重々承知しております
!マスキュー100年の歴史に誓っても嘘偽りございません!
私「あ~、腰いてえなぁ(演技は忘れず)。」
Mさん!
ありがとうございました!
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特にイル・ボスコ(笑)
Nov 24, 2022 by weblogland |確か先週から1週間ほどアメリカのテキサスに出張と仰ってましたから、お帰りになったようです(笑)。
私「お帰りなさいませ(笑)。」
Nさん「いやー、アメリカ物価が高かった(笑)。朝ごはんが、ビュッフェ式で4,000円ですよ。」
私「えー!」
Nさん「ワイナリーも行って来ました(笑)。」
私「テキサスのワインって聞いたことありませんよ(笑)。」
Nさん「地元で消費するようです。外には出てないみたいですね。ナパみたいに綺麗なワイナリーでした。もちろんワインも高い(笑)。普通のランクで5,000円くらい。」
私「マスキュー向きじゃないですね(笑)。」
Nさん「でも、日本のワイナリーでも高いところはそれくらいか(笑)。そうするとグローバル・スタンダート(笑)?」
私「マスキューはグローバルから外れてるかな(笑)?」
Nさん「あと気がついたのですが、とてもホームレスが多かったんですよね。何度もアメリカには仕事でいってますが、こんなことはなかった。」
私「最低賃金もニューヨークやカリフォルニアなどの都会の州はとても互いようですけど、他の州は日本並みと言いますもんね。そこで大インフレになったら脆弱層は大変なことになりますよね。」
Mさん「格差が物凄い。日本人が貧乏になったのはアメリカ行くと実感しますが、日本にいればどうにかなってる(笑)。」
私「ほどほどそこそこに収まっていればどうにかなりますもんね(笑)。」
Mさん「ところで週末の試飲会のラインナップが気になっててね(笑)。特にイル・ボスコ(笑)。前に飲んでのが美味しかったんですよね(笑)。ラベルがちょっと変わったかな?」
私「はい。2015年のものと若干変わりました。」
Mさん「アメリカでワイン買う気がなくなったからちょうど良かったですよ(笑)。とりあえずイル・ボスコを1本ください。あとは試飲会でのお楽しみにします(笑)。」
私「ありがとうございました(笑)!」
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マスキュー試飲会のマスキュー試飲会のラインナップ並びました!
Nov 23, 2022 by weblogland |トップバッターのDai Daiと二番手のランブルスコ・ロゼのラベルが共にダイダイ色(笑)。3番手のイル・ボスコはキャプシールがダイダイ色(笑)。色の配列がなかなか宜しいかと(笑)。
がっつり5アイテム並びましたが、あと一つ。ジュ・ド・レザン2022年が金曜日に届く予定です。
今回は太い瓶が多いのでジュ・ド・レザンは二列しか並ばないかなぁ?
そうそう、25日(金)は17~20時、26日(土)は11~20時まで、いつも通りのスケジュールでございます。
ご来店お待ちしておりまする(笑)。
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桝久 試飲会のラインナップ決まりました!
Nov 18, 2022 by weblogland |今回は5本!
ジュ・ド・レザン2022年が到着したら6本になるかも(笑)?
〇Dai Dai オレンジ・ワイン 2021年 カンティーネ・インペラトーレ イタリア 白 I.G.T.プーリア 750ml 2168円税込み
真性のオレンジ・ワイン(笑)!
いわゆるオレンジ・ワインというと皮毎発酵した白ワインを指します。それゆえ果皮の色が付きオレンジっぽい白ワインとなりますが、これはまさにオレンジ色(笑)。これほどオレンジ色のオレンジ・ワイン、見た瞬間笑いが止まらなくなりました(笑)。飲んだ味わいにもオレンジの香りがはっきり(笑)。「オレンジ果汁が入ってるみたい(笑)。」二度びっくりでございました。さらにラベルに書かれたDai Daiはイタリア語では「さあ!さあ!」の意味なのですが、インポーターさんがダイダイ色のオレンジ・ワインということでラベルにDaiDaiと記載するようにリクエスト(笑)。突っ込み処満載のDaiDaiでございます(笑)。
インポーターさんの資料によりますとこのカンティーネ・インペラトーレは新世代のワイン・メーカー 、自然と植物を何よりも尊重し過去から学びながらも未来を見据えた自然農法によりワイン造りを行うイタリアの卓越した小規模ワイン・メーカー。ただしビオ、オーガニックやヴィーガンの認証はまだ取得しておらず
ラベルにマークは表記されません。
アデルフィアの近郊で自然農法を取り入れオーガニックに転換した小さなブドウ畑から5つのプリミティーボのクリュ・ワインを生産する他、オレンジワインやアンセストラル製法のスプマンテ、パッシートなどを生産しています。
映像を見るとまるでカリフォルニアのワイナリー(笑)。イタリア・プーリアのワイナリーとは思えない光景です。荒涼としたガレ場に大根を植えたように低く株仕立てした葡萄樹あるプーリアの葡萄畑ではありません(笑)。
仕立ては高く2mほど、しっかりキャノピー・マネージメントしてますね。仕立ては基本グイヨなのですが、葡萄房は1mほどと30cmほどの2段の高さに誘導されてます。収穫の作業効率と量をしっかり確保(笑)。カリフォルニアでよく見られるもの。収穫は夜中の涼しい時間帯に手摘みで収穫しています。
従来の畑を購入してそのままワインを生産しているのではなく、葡萄樹から植え変えてゼロからスタートしたような印象(笑)。ブティック・ワイナリーを目指しているのかしら(笑)。
作るワインは斬新。きっと最新の技術・機械を惜しげなく導入してますね。
これはいわゆるオレンジ・ワインです。
セパージュはパンパヌート60%、マルヴァジア40%。パンパヌート?初めて聞く名前です(笑)。調べると、アロマチックな品種ではなくブレンドの際にベースとなるような品種のようです。プーリアの地場品種のようですが、マイナーな部類のようです。
う~ん。
このワインのオレンジの香りはマルヴァジアです。パンパヌートはそれを引き立てる役目(笑)。ただし、しっとりとした質感は上等でありエレガント。とても香りがクリア・クリーンで、今までに経験したことのない斬新さを感じます。
醸造方法はブドウを圧搾し潰して、天然酵母を投入、ステンレスタンクで醸造。
18~20℃で21日間浸漬後、20℃で30日間の発酵。なんと醸しの期間が50日を越えています!低温とはいえ、ちょっと考えられない長い期間です。バクテリアの繁殖などリスクが高くなりますから、通例の長さではありません。衛生管理技術の高さが伺えます。そしてフレンチオークの古樽(2年樽)で2ヶ月間熟成。ただし樽のニュアンスはまったくしません。ワインの厚みのための樽熟成のようです。インポーターさんによると生木の樽を使うとか。
でもですね、まるっきりの生木ですと緑茶やキノコの香りがかなり強く出ます。しかしこのワインにはそれがない。
私の勝手な想像ですが(笑)、きっと樽の内側を削ってトーストした炭化部分を取り除き、ニュートラルに近い状態で短期間だけサクッと樽熟成するようです。樽の大きさもトノーくらいのものだと思います。
にんまり、びっくりの斬新なオレンジ・ワインでございます(笑)。
◎ランブルスコ・ディ・ソルバーラ セッコ ザナージ
イタリア エミリア・ロマーニャ 微発泡 ロゼD.O.P. 750ml 1885円税込み
※マスキューの愛するザナージのランブルスコ・ロゼ。価格や値段等でキナ臭い匂いがしております(笑)。
そうなる前に素晴らしさを皆さんと共有したい!そんなこんなでございます(笑)。
これほど鮮烈なランブルスコは飲んだことありません!
しかもロゼ!
これはモデナにある2ヘクタールの畑で栽培されるソルバーラ種100%で造られたもの。ザナージが所有する畑で一番標高の低い砂質、粘土質土壌のもの。ザナージの畑で一番軽いワインが出来るようですね。とはいえ手を抜かないザナージ渾身のロゼ・ランブルスコなのです(笑)。
シャルマ方式で30日間マセラシオンし、さらに30日寝かせてから瓶詰め。表示にヴィンテージ記載はありませんが、おそらく収穫したばかりの単一年度のワインだと思います。直接圧搾法ではなくセニエ法を連想させる濃い薔薇色。香りはフランボワーズ爆弾(笑)。鮮烈な印象に言葉を失います(笑)。残糖分は12g/Lと普通に残っておりますが、全く甘く感じません。マロラクティック発酵はブロックしているとは思いますが、総酸は7g/Lもあります。それとタンニンも少ないため極めてドライな味わいとなっております。あっさり記述しましたが、これって相当大変なこと。快挙レベルだと勝手に思って興奮しております(笑)。
もちろん大日本ロゼ・ワイン普及協会といたしましては全会一致のロゼ・ランブルスコと認定いたしました!
一つ惜しむらくは真夏にこのワインを紹介出来なかったことです(笑)。このヴァイタルな味わいは、飲み手の心に突き刺さること請け合います。キック・インサイドな味わいなのです(笑)。
また、翌日になると圧倒的なフランボワーズの香りが収まり、薔薇のしっとりとした香りが支配的。全体の複雑さにうっとり(笑)。ワインの性格上香りの移り変わりは早いのですが、その局面でワインとしてのしっかりとした在り方をキープしているのは凄いのです(笑)。
この生産者ザナージは、1900年に現オーナーの3代前の農奴から身を起こしたルイージ・ザナージが開いた農園がもともと。4代目となった現在は養豚、チーズ生産、バルサミコ生産とワイン生産を複合的に行う近代的な農場となっています。ここでポイント(笑)。バルサミコ生産は長い蓄積を必要とされます。もちろんその収益は一家の生活の安定に寄与しますが、出荷までの時間がかかりますから、単独では簡単には成り立ちません。他の作物を作りながらの農園であればこそ可能。もちろんワイン生産も同様で、それぞれが補いあってリスクを回避でき、経営基盤を強化することが出来ます。さらに大事なことは、それを何代にも亘って継続蓄積することがノウハウと資本の蓄積になる訳です。
カステルヌオーヴォラン・ゴーネのティエピド川のほとりにある素晴らしいブドウ畑は氷河期に形成された多くの谷の1つ、アペニン山脈の山から崩れ落ち、川によって下流に運ばれた石から生まれた緩斜地となっております。樹齢50年を越える葡萄樹は棚仕立て。棚仕立てで50年の樹齢を越えるのは驚き!いかに収量を減らし葡萄樹に負担をかけない尽力の賜物。
天・地・人のすべてが詰まったワイン。しかもそれがランブルスコとは!
●イル・ボスコ ロッソ・トスカーナ 2019年 アジェンダ・カサーレ・ダヴィッディ イタリア 赤 トスカーナ・ロッソ 750ml 1404円税込み
※久しぶりの再入荷!
サンジョヴォーゼ好きは集まれ(笑)!
このアジェンダ・カサーレ・ダヴィッディは19世紀初頭に設立され、モンテプルチアーノのグラッチャノ村、ヴァリアノ村、アッバディーア村、アクアヴィーヴァ村に計20ヘクタールの畑を所有しています。メインはもちろんヴィーノ・ノビレ(笑)。それと重なるキャンティ・コッリ・セネージ。これはそれらの若木で造ったもの。プライドがありますからヴィーノ・ロッソでリリースしていますね(笑)。通例は植樹後3年経つと葡萄が収穫出来ますが、自社の規格に沿わない場合はトップ・キュヴェに使いません。10年経ってようやく使う生産者もいます。
常に供給されないアイテムなので前回の扱いは2015年ヴィンテージでした。
飲み頃で旨味がとても綺麗に出ている点秀逸(笑)。旨安ワインとして好評を博しました。
今回は2019年ヴィンテージにて入荷。もちろん飲み頃に入っています。価格も前回とほとんど変わらず良心的(笑)。
葡萄品種はヴィーノ・ノビレと同じ、サンジョヴェーゼ(プルニョーロ・ジェンティーレ)100%。ヴィーノ・ノビレに通じる品の良さ、しっかりした骨格を感じます。タンニンに重さがありますので、キャンティ寄りでなく、ブルネッロ寄りのサンジョヴェーゼですね。
あと大樽で6ヶ月熟成している意味・意図を感じます。基本、フル・ボディーなのです(笑)。トスカーナにまだこんなに良心的なワインがあったのですね(笑)。
●バルベラ・ダルバ 『マチネ』2020年 グラッソ・フラテッリ イタリア ピエモンテ 赤 バルベラ・ダルバD.O.C.G.
750ml 2229円税別2451円税込
先月10月のマスキュー試飲会で初登場のグラッソ・フラテッリ。堂々としたクラシックなバルバレスコは皆さんを魅力(笑)。
そんなグラッソ・フラテッリの作るバルベラの入荷です!
もちろん二匹目のドジョウを狙って先日サンプルを取り寄せました(笑)。
いつものティスター3人による試飲開始です。
家内「もう開ける前から期待一杯(笑)。」
Kさん「ヴィンテージは2020年ですね。早飲みのようですね(笑)。」
私「そうですね(笑)。え~と、コルクはDIAM3です。じゃあ注ぎますね。おっー、色が濃い!」
K「光を通しませんな(笑)。」
私「香りは…、重い(笑)!中身がミッチリ詰まったワイン特有の質感を感じます(笑)。」
Kさん「おー!バルベラ!誰がなんと言おうとバルベラ(笑)!」
家内「小粒の赤い果実が弾けて溢れる(笑)
。」
私「フレッシュ感が凄まじい(笑)。華やかな赤い小粒の果実、酸が緻密。薔薇っぽい後味。巨大(笑)。」
Kさん「フランボワーズ、クランベリー、突き抜けて美味しい(笑)。これを飲まずしてバルベラを語るなかれ(笑)!」
私「Kさんイタリア・ワインお好きですもんね(笑)。それにしても果実味のディテールがはっきりしていて、しかもケチ臭くない(笑)。圧巻だなぁ(笑)。」
家内「旨味が満載(笑)。グラッソのワインって先に甘い旨味があって後からたっぷりの果実味がついてくる。」
私「確かに早飲みなんだろうけど、コストをそれなりに忖度した感じはしませんよね(笑)。バルベラと言えども全力投球(笑)。」
Kさん「実にバルベラらしい。バルベラの良さを熟知した作り手(笑)。」
私「バルベラってフレンチ・バリックと相性が良いんですよね。ピノ・ノワール的にもなることがあります。」
家内「バローロの作り手モンテ・ツェ・モロのバルベラ・ダルバ・スペリュールなんてブルゴーニュのピノ・ノワールのグラン・クリュみたいですよ(笑)。」
Kさん「それにしても折り合いが高度で宜しいですね。アルコール分はいかほどですか?」
家内「じゅ、じゅ、16%ですぅー!一体どうなってるの(笑)!」
Kさん・私「えー!マジですかぁ(笑)。」
私「理論値では15%がマキシマムですから
、潜在アルコールを表記したのかな?」
家内「バルバレスコも16%と書いてありましたから同じ(笑)。」
Kさん「でも残糖分は感じない。とても甘く感じるけれどドライ。やはり渾身のワインですね。通例のバルベラだとここまでやらない(笑)。」
私「普通ネッビオーロが売り物で、バルベラはお客様が来たとき用、ドルチェットが自家消費用。う~ん。お客様は喜ぶなぁ(笑)。」
家内「グラッソ家にお呼ばれしたい(笑)!
」
●ル・サンドル 2019年 レイモン・ジュリアン 南フランス ラングドック 赤 ミネルヴォアA.C. 750ml 2828円税込み
彼の地で300年以上続くヴィニロンの家系。1980年代より元詰めを始め、ドメーヌ名はシャトー・ミロス。フランス革命後から続く生粋のヴィニロンですね。約20ヘクタールの畑にはシラー7ヘクタール、グルナッシュ・ノワール5.4ヘクタール、カリニャン5ヘクタール、サンソー1.5ヘクタール、アリカント・ブーシェ1.1ヘクタール作付けしています。
レイモン・ジュリアンのトップ・キュヴェ『ル・サンドル』はシラー90%、グルナッシュ10%のセパージュ。シラーは25年、グルナッシュは55年の樹齢です。カタログには「プレスワインのみを使用しています。」と記載されていますが「フリーランのみを使用」の間違いだと思います(笑)。熟成には、600Lの新樽、1年樽、2年樽をそれぞれ1/3ずつ使用しています。おそらくスラヴォニア・オークの樽だと思います。とてもタンニンが強いのですが柔らかでクリーン。果実の甘さ、厚みがとても感じられます。さすがトップ・キュヴェです(笑)。2021年の11月にティスティングした折りはまだまだ固く、待つ必要を感じました。一年後の2022年11月の今再度サンプルを取り寄せて飲んだところ実に旨い(笑)。熟成して、さらに良くなるワインです。
全房発酵、フリー・ラン・ジュースのみから作られるワインの良さが伝わるワインなのです(笑)。
「Cendrous」は、『灰』を意味し、墨絵を思わせる落ち着いたラベルです。汚れではありません(笑)。
この下のキュヴェ『ラゼロール』が、収穫量はかなり低く25ヘクトリットル。畑の植樹はざっと見たところ1ヘクタール当たり3000本ほどですから1本の葡萄樹からワイン1本くらいの収量ですが、このトップ・キュヴェ『ル・サンドル』はそれ以下の低収量のはずです。
以下マスキューのティスティングの模様(笑)。
Kさん「深い!しかも品が良い。ローヌとは違ったシラーですよね(笑)。」
家内「暖かい産地らしくボリューム感はたっぷりなんですが、とても柔らかで北ローヌのスパルタンなスタイルとは違う。」
私「旨味と果実味それにタンニン。折り合いが完璧。天候のイレギュラーはまったく感じませんよね(笑)。」
家内「粉っぽいタンニンが心地良い(笑)。スラヴォニア・オークかな(笑)。」
私「そうだよね(笑)。トノーだし、解ってるよね(笑)。でもこのドメーヌで木樽熟成してるのはこの『ル・サンドル』だけなんだよね。」
Kさん「それにしても心地良い(笑)。広がりはいつまでも続く…。余韻に残る甘苦さ
は長くエクセレント(笑)!」
家内「マッチョで暴力的な甘いシラーとは別物(笑)。サン・ジョセフの上物にちょっと似たイメージかな(笑)。」
私「そうそう。サン・ジョセフの標高の高い部分で作ったシラー。」
Kさん「メリハリはあるんだけど、凸凹さがない(笑)。スッーと水のように入ってくる。アルコール分が14.5%もあるとは思えない。」
家内「完璧なんだよね。完璧なリンゴに共通するニュアンスがある。ちょっとリンゴっぽいし(笑)。」
私「基本ベリー系なんだけど、リンゴやオレンジのニュアンスもある。複雑だよね
。」
家内「鴨のオレンジ・ソースは相性が良いはず(笑)。アップルパイ食べながら飲んでも良いかな(笑)。」
Kさん「シラーらしく肉に合わせたいですね(笑)。ベーコンなんかの肉肉したシラーらしいニュアンスが出て来ましたよ(笑)。」
私「シナモンのニュアンスもありますね(笑)。」
家内「チェリー→ベリー←肉 この方程式がシラーにはある(笑)!」
Kさん「シラーって野性味とベリー系の果実とのバランスだよね(笑)。兼ね備えた品種と言って良いのでしょうね(笑)。」
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添付ファイル:
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さあ、明日明後日とマスキュー試飲会です!
Oct 28, 2022 by weblogland |取らぬ狸の追加分も来ましたし、準備万端(笑)。
家内「今回のドイツの赤なんだけど醸造家が日本人の坂田千枝さんなんだけど、彼女は日本人女性だから注目を集めるのが嫌みたいなんだよね(笑)。」
私「解る!そんな気がしたからホームページでは煽らなかった(笑)。実際にワインを飲んで判断してもらいたいと僕も思う。」
家内「私も日本人だけど、だからと言って持ち上げるのはマスキューのポリシーに反するかな(笑)。」
私「ケチでへそ曲がりなマスキューが選ぶには理由がある!」
そんな訳で、皆さん!
飲んでミソ(笑)。
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ラインナップ並びました(笑)!
Oct 26, 2022 by weblogland |今日私は配達で出たり入ったりしていましたので、家内の力作?でございます(笑)。
今月は全部で5本ですが、なかなかの個性派揃いと、家内共々自画自賛(笑)。
家内「ちょっと足りなくなるかもね?」
私「最初のチリのヴィオニエとペドロ・ヒメネスはクオリティー高いから増やした方がイイかな?」
家内「ドイツの赤2本はぎりぎりセーフかな?」
私「試飲会前に売れたら増やせばイイんじゃない。」
家内「バルバレスコはどう思う?」
私「絶対に足りない(笑)!」
家内「そうなんだよね。もともとの輸入数が少ないスポット入荷だからね…。」
私「試飲会で余っても年内持つくらいの本数が欲しいよね。明日インポーターさんに在庫確認したら?」
こうして取らぬ狸の皮算用をしながらマスキューの夜は更けます(笑)。
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今月10月28日(金)、29日(土)のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!
Oct 24, 2022 by weblogland |お時間はいつも通り、28日(金)は17~20時、29日(土)は11~20時までとなっております。
まずはチリ・ワインの2連発(笑)!
そして日本人ワインメーカー坂田千枝さんが作るドイツの赤ワイン2連発(笑)!
最後がクラシックなバルバレスコとなります!
〇ヴィオニエ レゼルバ 2021年 ヴィーニャ・ファルレニア チリ エルキ・ヴァレー 白 750ml 1320円税込み スクリュー・キャップ
皆さんエルキ・ヴァレーってご存知ですか(笑)?
チリ・ワインと言えばサンディエゴの南の広大なセントラル・ヴァレーで
沢山作られるカベルネやシャルドネをイメージしますよね(笑)。私がソムリエの資格を取得した16年ほど前はチリ・ワインは気候的には地中海性気候と教本には書いてありました。まあ、セントラル・ヴァレーは冬は寒すぎず夏は暑すぎない海洋性気候だとは思いましたが、地中海性で良いのかしら?と思っておりました(笑)。そもそも北半球のワイン産地は北回帰線の外側に集中しており、南回帰線の内側にも跨がりしかも南緯50度にも伺うチリの葡萄産地とは根本的に違うかと。さらに南極からの冷涼なフンボルト海流とアンデス山脈から吹き下ろす冷気のダブル冷却効果が低緯度での葡萄栽培を可能にする特殊な環境。地中海性というよりはチリ性気候と言うべきかと。まあ、気象学が判断することですか。
話を戻します(笑)。どんどん南北に広がるチリ・ワイン産地。その北端がエルキ・ヴァレーです。しかもここは標高の高い東側に登ることもできますから、バラエティーに富むテロワールが実現します。標高2,000mを越す葡萄畑もございます(笑)。通例ヨーロッパではブドウ栽培は標高1,000mが限度とされていますから、
低標高から高標高まで葡萄栽培が出来るエルキ・ヴァレーの特殊なテロワールともなっております。
ワイナリーの創始者アルド・グラモラは12歳の時イタリアのトレンティーノからチリに移住。第二次世界対戦で戦況が悪化したイタリアから家族で避難移住したわけです。
そして1972年、アルド・グラモラは、結婚してエルキ・ヴァレーへ移住し、地元の蒸留酒ピスコ用の葡萄栽培を開始。チリではピスコ用にペドロ・ヒメネスやモスカテルを200年以上に亘り栽培している歴史があります。
その後故郷イタリアのトレンティーノでワインメーカーに勤めていた年下の従兄弟ジョルジョ・フレサッティが、1995年 観光で彼の元を訪れ、なんと僅か2時間でワイン造りを決意したとか(笑)。早速気候などの調査を開始したそうです(笑)。当時日の出の勢いのセントラル・コーストとは違ったアプローチが彼の地で可能であることを見抜いたようです。慧眼ですね(笑)。そして1998年に、ビーニャ・ファレルニア設立。畑を耕し、葡萄を植え始める。ピスコ工場にタンクを2~3個増設し、ワイン造りを開始。そして2004年本格的なワイナリー建設。ピスコ造りは止め、クオリティとクオンティティ重視のワイン造りに特化。2009年 ジョルジョがワイン会社を辞め、チリに移住。オーナーとしてファレルニアに専念。ジョルジョは故郷から知識
、技術、情熱、そして資金をもたらしたのですね(笑)。今ではワイナリーとして所有する葡萄園は320haに加え長期契約した畑が100haの規模。セントラル・コーストの超大規模ワイナリーほどではありませんが、多様なテロワールを持つエレキ・ヴァレーに特化した戦略は世界的な評価を受けるユニークなワインを生産しています。
このヴィオニエは標高600mの畑『プクラロ』からの葡萄で作られます。樹齢は20〜30年です。除梗後12時間コールドマセラシオンを行なった後、ニューマティックプレスで圧搾します。自然に清澄させた後、温度管理のもとステンレスタンクで発酵させます。プレスが優しいためフリーランジュースのような透明感ある旨味が出ています。マロラクティック発酵はさせませんがマロラクティック発酵を行ったようなまろやかさがあります。そして発酵を止めてから数ヶ月上質な澱と共に寝かせます。量産品ならば力業で安定させてすぐに出荷となりますが(笑)、ここで時間をかけることが大事です(笑)。
明るい緑色を帯びたイエロー、トロピカルフルーツを思わせる甘い香りと同時にレモンやグレープフルーツなどの柑橘系の新鮮な香りも感じられます。ヴィオニエらしいフローラルな風味がありそれに伴う濃度感がありいかにもちゃんとしたヴィオニエ(笑)。さわやかでしっかりした酸を感じさせる余韻があります。なかなか秀逸です。シャトー・グリエやコンドリューのようなメロンっぽくはありませんが、セロリとメロンを混ぜたような青さは独特で心地好い(笑)。
ワイン自体が崩れやすいヴィオニエですが、開けてから何日も美味しいところは
さすが!味わい、余韻のバランスも崩れない優良なワインでございます(笑)。
〇オレンジ・ワイン ペドロ・ヒメネス レゼルバ 2021年 ビーニャ・ファルレニア チリ 白 エルキ・ヴァレー 750ml 1367円税込み スクリュー・キャップ
このペドロ・ヒメネスはもともとピスコ
用のもの。
標高350mに位置する古くからの「ティトン」の畑のペドロ・ヒメネスを使用しています。畑の写真を見てとても興味深かったのは仕立てが高いこと。恐らくグイヨなのでしょうが高さは2mはあります。ですから収穫は頭の上にぶら下がる葡萄の房を落とす作業です。収穫人は腰が痛くならず効率的かな(笑)。これほど仕立てが高いので農薬等の散布はほとんどなさそうですから一石二鳥ですね(笑)。
この畑は海からの冷たい風が吹くため、ファレルニアの畑の中で最も冷涼な場所です。しかもこの畑によく発生する霧対策にもなるはずです。
収穫は100%手摘みで行い、房が潰れないよう15kgの小さいケースを使い、セラーに運びます。除梗、破砕した後、ステンレスタンクに入れ、温度を8度に下げてコールドマセレーションを行い、果皮からアロマを抽出します。その後、赤ワインと同じように果皮と一緒に18日間、16度に温度コントロールしながら発酵と醸しを行います。発酵・熟成に木樽は一切使ってませんね。ただし、ワインが安定するまでステンレス・タンクで熟成する手間を惜しみません。美しく輝きのある黄金色、フローラルで持続性のあるアロマがあります。しっかりとした骨格があり、心地よい果実味旨味が感じられます。またわずかに感じるタンニンがフィニッシュに調和を与えています。特に余韻に惹かれます。
さて、試飲開始です。
私「あ~、良いなぁ。濃いんだけどまるっきりドライ(笑)。こんなにドライなペドロ・ヒメネスってお目にかかったことがない。」
家内「ベルモット的な味わい(笑)。」
Kさん「薬草的な香り味わい。シャルトリューズっぽい(笑)。いやいや、もっとも日本的かな。匂い袋の香り、上品なおばあちゃんの香り(笑)。懐かしく親近感のある香り。」
私「残糖分の甘さでなく、あとから旨い甘味がついてくる感じ。キンモクセイの香り?街中歩いているとキンモクセイの香りがするんだけど木が見えない。そんな感じかな。ついつい飲んでしまう(笑)。」
Kさん「なぜオレンジ・ワイン仕立てにしたか意図が伝わってきますね(笑)。ペドロ・ヒメネスってそんなにアロマチックな品種ではないんですよね。基本シンプル。」
私「香りを果皮から引っ張るのが要点ですね(笑)。醸しの意味と意図が解りますね。オレンジ仕立てでこんなに複雑になるとは!同じ葡萄で作った普通のペドロ・ヒメネスとは違うよね。まあ、飲み手の好みにもよるのかな?」
家内「とても日本人好み。DNAに連なるような香りなんだよね(笑)。八つ橋の皮っぽくもある。やはりブランフレンキッシュ木樽を使っていないのが奏功してる(笑)。」
Kさん「奥ゆかしいんだよね(笑)。」
私「それにしても値段が良心的だよね(笑)。オレンジ・ワインというだけでプレミアムつける輩がとても多い(笑)。このワイナリーはそれがない(笑)。」
●シュペートブルグンダー トロッケン 2019年 ベルンハルト・コッホ ドイツ Q.B.A.トロッケン 赤 750ml 2074円税込み スクリュー・キャップ
私、基本的にドイツ・ワインと言うと甘口のモーゼル・ザール・ルーヴァーのリースリングにとどめを刺す古い人間でございます(笑)。ワインの勉強を始めた頃からだいぶ飲ませていただきました。急峻で冷涼な急斜面の畑から生まれるリースリング 酸と甘さが織り成す輝けるリースリング 比類のない栄光の味わいだと。
当時はそれ以外のプファルツやナーエでは甘さだけの白ワインや水っぽい安物の半辛口ワインや赤ワインを量産しておりました。それから幾星霜、温暖化の影響とモーゼルの独占に反抗するように、日の目を見なかった生産者達が高品質な辛口ワイン作りに目覚め尽力。今では本家フランスの高級品に匹敵するワインを作っております。
特にこのプファルツはフランスの銘醸地アルザス地方の地続き。高品質ワインを生産できるポテンシャルは充分。ワインの収量をきちんと落とせばちゃんとしたワインが出来る土地です。しかもかつてヒトラーが100エーカー(45ヘクタール)の効率の良い面積の農家を育成したために量的な可能性があります。モーゼルで50ヘクタールの畑で栽培管理することはほとんど不可能ですからね。
さて、いつものティスティングの始まり始まりです(笑)。
私「おー、ブルゴーニュスタイルのピノ・ノワールですね(笑)。シュペートブルグンダー表記なのは控え目なのかな
(笑)。」
家内「うん。うん。解りやすいスタイルだよね。飲みやすいしブルゴーニュというよりはオレゴンのピノ・ノワールに似てるかな(笑)?」
Kさん「水っぽくなくてちゃんとしてますね(笑)。樽熟成は?」
私「古い樽…、ちょっと粉っぽさがあってニュイ…、シャンベルタンを意識してるのかな?」
家内「10%を228Lの樽(新樽でない)に移し、ステンレスタンクと樽で14ヶ月熟成させます。そのわりに樽香を強く感じますね。」
Kさん「香草…、ハーブのニュアンスもありますね。悪くないね(笑)。フレッシュ感もある。上手にはできてるよね(笑)。この上のピノ・ノワールのキュヴェよりバランスは良いかもね(笑)。」
私「もう少し果実味に明るさが欲しいかな。」
そして翌日
私「おー、昨日気になった樽のニュアンスが消えている。本物だね(笑)。果実味が増したよ!」
家内「果実感もストロベリーやチェリーっぽさが増してるね(笑)。昨日より断然良い!」
私「全体の溶け込みがいいね(笑)。バランスが取れてきた。明るさも増したし、旨味も強く感じる。え~と、バシュレのブルゴーニュ・ルージュに似てるかな?」
家内「それ誉めすぎ(笑)!」
たしなめられてしまいました(笑)。
とは言え抜栓後4日間に亘って楽しませていただきました。とてもしっかり作られた正銘なピノ・ノワールでございました(笑)。
●カベルネ・ドルサ トロッケン 2020年 ベルンハルト・コッホ ドイツ Q.B.A.トロッケン 赤 750ml 2168円税込み スクリュー・キャップ
さて、いつものティスティングの始まり始まりです(笑)。
私「美味しい!私大好きなタイプ(笑)。しっかりしていて隙間がない(笑)。」
Kさん「う~ん。初めて経験する味わいですね。カベルネ・ドルサ…、知らない(笑)
。桑の実の黒や赤のスグリの香りはしますね。」
家内「熟した桑の実ですね。懐かしい(笑)。」
Kさん「キルシュっぽさも感じますね。」
家内「カベルネ・ドルサの品種名とは違ってカベルネは入っていない交配種です(笑)。」
私「紛らわしいなぁ(笑)。でも練っとりとしたタンニン好きだなぁ。ロワールのオーセロワっぽいかな?」
家内「そうだ!オーストリア辺りのブランフレンキッシュ…、それも上等なものに似てる!」
Kさん「これ樽熟成してるのですか?」
家内「バリック(新樽10~15%)で18ヶ月熟成させるようです。」
私「シュペートブルグンダーより強く樽熟成をかけてるんだぁ!驚きだなぁ。」
Kさん「シュペートブルグンダーよりカベルネ・ドルサの方が強い。収量は同じくらいだから、カベルネ・ドルサの品種特性ですね。」
家内「今調べるとカベルネ・ドルサは3代の交配品種。交配品種同士を3代掛け合わせてますね(笑)。」
K「より良い結果を追及するドイツ人らしいね(笑)。」
家内「しかも交配にブランフレンキッシュが何度か入ってます。やはりブランフレンキッシュのタンニンを損なわないような葡萄品種を目指したようですね。ああ、私の大好きなブランフレンキッシュ!」
私「それにカベルネみたいなスグリ系の酸!それを目指したんだな(笑)。驚きのワインだね(笑)。素晴らしい!」
Kさん「有りそうで無い(笑)!でもここにあった(笑)。」
翌日
私「全然樽を使った感じがしない。より美味しくなった(笑)。ディテイルが昨日よりはっきりしてきたね。」
家内「昔のドイツの赤ワインを考えると隔世の差。私はピノ・ノワールよりカベルネ・ドルサが一押し(笑)。」
私「余韻の長さはグレート・ワイン並み。
イイなぁ(笑)。まるっきり揺らがないのもグレート・ワイン並み。」
●バルバレスコ ヴァッレグランデ 2012年 グラッソ・フラテッリ イタリア ピエモンテ 赤 バルバレスコD.O.C.G. 750ml 4242円税込み
皆さん、もちろんバルバレスコご存知ですよね(笑)。王様バローロの弟分のワインとして私はかつて習いました(笑)。でもですね、最近のバルバレスコは大概が別物(ごめんなさい)。
かつてバローロは20年以上経ってから飲むべきワイン、バルバレスコは10年以上経ってから飲めるものでした。標高の高いバローロほどの大きさシリアスさには及ばないが、グレートな弟分なのでした。クラシックなファンはかつてのガイアの真骨頂バルバレスコを飲み、バローロにひけをとらないバルバレスコの偉大さをご理解いただいているかと(笑)。
今ではバローロは10年くらいで飲むのがやっとのワインばかり。バルバレスコに至っては5年以内で飲みきるべきワインが大半です。まあ、時代の衰勢に合うスタイルが大半。ただ、許せないのは高いこと(笑)。それなりの価格をつけなきゃ(笑)
!ついつい義憤に駆られてしまいます(笑)。ゴメンナサイ。
このバルバレスコは樽熟成期間が5年。最良のネッビオーロが必要とする時間をゆっくりたっぷりかけたクラシックなもの。渾身の尽力を払って作られたものです。まあ、作り手のグラッソ・フラテッリからすれば普通のことなんでしょうけど(笑)。
悲しい話ですが、ちゃんとネッビオーロの香りがするバルバレスコって少ないのが実情ですから、一度はお試しを!
それで『ネッビオーロって美味しいよね。』と普通に語っていただけると私嬉しいのでございます(笑)。でもそれには後数年待ってから飲んだ方が良いかな。
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