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いやはや・・・やられちゃいました、感服、脱帽です。ヨアキム・サンデルの『スパイは泳ぎつづける』。
冒頭からのスピード感、重層的に編み込まれて緻密なストーリー展開。分厚い本の9割近く読んで やっとすべてが一本につながる。
つながりがわかるまで やめられない面白さ、力強い文章(ヘレンハレム美穂さんの訳も素敵です。)
大好きな北欧ミステリーに また ひとり 素晴らしい作家が 加わって ワクワクです。
カミラ・レックバリ、ヘニング・マンケル、スティーグ・ラーソン、そしてヨアキム・サンデル もう最高です。
北欧ミステリーって 犯罪の背後にある 人種、社会、経済、戦争、宗教などけっこう 大きな悪やひずみを 提起しているものが多くて
エンターテイメントなんだけれど すごく勉強になる。知らないことばっかりだ、ぼやぼやしていたらいけないぞって 気持ちにさせられるんですね。
もっと 大きなものに目を向けなくちゃ と思うわけです。
ストーリーの中で ワインをはじめとして お酒が効果的に使われているのも おもしろいところです。
あ、これは 北欧ミステリーに限ったことではありませんが。
時代や社会体制、あるいは登場人物のステイタスや財力、知性、状況を きわめて的確に 表現できるものなんですね、お酒って。
ワイン、お酒が 出てきたときは 必ずチェック。こんな 小説の読み方も 結構 おもしろいですよ。