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暑いところ、まずはうんと冷えたスパークリングワインでウェルカムです(笑)。
マルケス・デ・ラ・クールは没個性の良品?なのです。
「あー、美味しい。もう一杯貰えますか?」
「べたつかなくて良いですね。」
残糖が1リットル中7~8グラム位ですから甘さが目立ちませんし、ドサージュもブランデーや藷糖などのシロップではなく、ブドウ濃縮果汁で行なっているようです。
ですからスッキリとした後口で仕上がるのだと思います。
うーん。
このクラスのスパークリングワインとしてはかなりのレベルなのです。
つぎの1+1=3は「あっ!濃い!」
「濃いだけじゃなくて、綺麗!」
「カヴァってこんなに味があるんだ。」
そーなんです。
果実味の溶け込みがとても良く、まさにフルーティー!
「カヴァは大手の生産者が寡占してますから、こうした小規模生産者の特徴ある優良品は心惹かれます。なんたってフリーランしか使ってませんからね。」
「うーん。たしかに旨い!ところでカーヴァ、カヴァ、どちらが正しいのですか(笑)?」
「スイマセン調べておきます(笑)。」
そしてギィ・ショーモンのクレマン・ド・ブルゴーニュです。
「うわっ!切れるなぁ。(笑)ジェネリックシャンパンよりイイね。」
ましてや糖分添加してませんから、隠しようのない真剣勝負のスタイルです。
シャルドネの持つナッツィーな風味にシェーブルっぽいビオ臭があります。中にはダメな人もおられました。
「ちょっと臭いなぁ(笑)。」
「私は許容範囲かな(笑)。」
「最初の2本はそれだけで楽しめますけど、これはしっかりした料理を食べながら飲みたいね。」
「白カビのチーズなんか合いそう!」
まさに本格派の味わいでした。
引き続き冷やして飲める赤ワインです。
最初がサンティのバルドリーノ・クラッシコです。かなり低めの温度で供出しました。「こりゃ飲みやすい!」「チェリーの味わいがかわいいね。」
タンニンが無い分、冷やすことには合います。
ただ温度がちょっと上がると独特の土臭さをかんじますが、皆さん許容範囲のようでした。
「このワイン独特ですね。セパージュは何ですか?」
「安いサンジョベーゼみたい(笑)。」
「グビグビいけちゃうね。」
「軽い赤ワインは冷やしてのむのもイイですね。」
このワインたしかに軽くつくられてますが、じつは崩れにくい良いつくりのワインなのです。
抜栓後の変化も以外に少なく、翌日も美味しく楽しめる優良ワインです。買われた方は冷蔵庫に入れておいて2~3日楽しんでください(笑)。
そしていよいよ「冷やして美味しい赤ワイン」の本命の登場です。
ドメーヌ・ド・ラ・プーレットのブルゴーニュです。供出温度はバルドリーノよりやや高めで12度位を目安にしました。
「きれいな色ですね。赤というよりロゼに近いですね。」
そーなんです。これこそ昔ながらのブルゴーニュの赤色です。
1週間ほどの短い醸しでつくられているはずです。今流行の低温プレマセラシオンや長い醸しはしていません。
「薄いけど…。こっ濃い!」
「すんごいきれいな香り!」
色は薄いが、エキスたっぷりのクラシックブルゴーニュなのです。
「浸れるわぁ~。」
後味にちょっとスパイシーさがあるのがアクセントになって、美しさを演出してます。
さて今日のトリはポルトガルのジンプロ2005年です。2月に初入荷して直後の試飲会では驚きのコストパフォーマンスをみせてくれました。
じつはようやく本来の姿をみせてくれました!
「うわっ!旨い!」
「濃くて滑らか!たしか前にこのワイン買ったよね?」
そーなんです。
タンニンがすごく滑らかになっているのです。
「これって熟成した訳ですか?」
まあ、たしかに変化してますから熟成といえなくはないのですが。長い船旅の疲れを回復して本来の姿に戻ったと言うべきだと思います。
「これだけ大量のタンニンがあり、しかも絹のような滑らかさがある。サンテミリオンの良いワインのスタイルを彷彿させるね。」
「ところで質問なのですが。このワインは迫力ある味わいなのですが、前のピノ・ノアールはまさに香りで勝負するスタイルだと思います。味わいで勝負するのと香りで勝負する違いがあると思うのですが、なぜですか?」さすが、わざわざ狛江からお越しのワインラヴァーKさん。鋭い指摘です。
「いわゆるローマ人が北ヨーロッパに広めたワインは2000年にわたる品種改良がなされてきました。その結果リースリングやピノ・ノアールに代表されるオキシデンタル(ヨーロッパ系)ブドウ品種として、香りの立つ品種特性をつくりあげました。その一方ワイン用ブドウ品種の原産地から植性の近いポンティカ系(地中海系)のブドウ品種は本来の、しっかりした味わいをもつ品種特性を保持し続けています。ですからポンティカ系のワインは香りより味わいが大事なのです。」
Kさんは考えてワインを飲まれているのですね。Kさんに脱帽です。
そんなこんなで昨日は御来店どうもありがとうございました。
皆様と一緒にテイスティングさせていただくといつも勉強になります。
さあ次の試飲会は何やりましょうかね(笑)。