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桝久 試飲会リポート 前半 201610

Oct 31, 2016 by weblogland
まずは、残念ながらの終売商品となった。
●テンプラリーニョ クラシック 2013年 アルベット・イ・ノヤ スペイン ペネデスD.O. 赤 750ml 1300円税込み
私「以前は扱いがありましたが、お値段が高くなったので扱いをやめてました。ところが今回、インポーターさんが取り扱いをやめることになり終売セールとなりました!」
「へぇー。いろんなことがあるんですね。」
「人生色々(笑)。古いかな(笑)。」
家内「ワインのスタイルが変わったのも一因のようです。この家はペネデスでは有機栽培を最初に始めた家
です。マスキュー扱いのロシャレルさんなんかと仲良しです(笑)。」
私「あの山羊ラベルの家です。」
「マスキューさん!スタイルはどう変わったんですか?」
私「酸を残すスタイルに変わりました。甘くてキャッチーな従来のスタイルから変わったようです。」
「なるほどね。確かにしっかりしてる。」
「サンジョヴェーゼらしいベリーの香り。」
私「すみれっぼさもあります。」
「マスキューさんインキっぽいのは?」
私「それそれ(笑)。すみれっぼさと同じです(笑)。」
「このワインはかなりしっかりしてる。酸がある。明るさがあって好きだな(笑)。」
「店長!これサンジョヴェーゼらしくてイイ(笑)。果実味が凄く綺麗ですね(笑)」
家内「甘さも時間が経つと増してきます。」
「軽いんだけど軽くない(笑)?ディテイルも複雑ですよぉ。」
「軽ーく飲めちゃう。でも、スペインらしくないよね。もっと樽香が強くて甘いのがスペインらしいスタイルだよね。」
私「そーなんです。きっと時代の先を考えてるんだと思います。」
「開けてから1日ったものは後味にほんのりオレンジのニュアンスがあるよね。じんわり美味しい。」
「最初の印象はちょっと地味だけど
、実は質が高いんですね(笑)。じっくり比べて飲まないと気づかない。
マスキューさんは徹底的に飲んでから試飲会に出してくれるんですね(
笑)。」
私「お褒めいただきありがとうございます(笑)。仕事ですから(笑)。それでもテイスティングを外すことがあります(笑)。ここだけの話ですが
(笑)。」
家内「在庫限りの特別価格ですからお見のがし無く!」
「これだけしか無いんですか?」
私「念のため追加発注もしてありますから11月いっぱいくらいは大丈夫かとは思いますが…。」
「う~ん。いつまでもあると思うな親とワイン(笑)。」

●モンテフィーノ レッド 2008年 モンテ・ダ・ペーニャ ポルトガル 赤  ヴィーニョ・レジョナル・アレンテジャーノ 750ml 1620円税込み
「マスキューさん。このワイン前から扱ってましたよね?」
私「はい。2005年のリゼルヴァが定番でした。凄く美味しくて良かったのですが、コルクがもう限界なので、今回リリースの新しい2008年を入れました。」
「あっ!これウマ(笑)。この価格でブーケが楽しめるのはスゴいですよ(笑)!」
「熟成してるね。完璧(笑)。」
私「真円ですよね(笑)。」
「マスキューさん。果実味はあまり明瞭じゃないんですね。これはスタイルなんですか?」
私「はい。暑い産地のワインは基本的にあまり香りが立ちません。例えばリースリングやピノ・ノワールみたいではありません。ただ、良いワインはじんわりシンプルな果実の香りがしてきます。ちなみに私のグラスのワインは昨日から注いだままのものですが、熟したプラムの香りがしっかりしかも柔らかに出てきています。」
「えっ!それでは失礼して(笑)、クンクン。あー‼プラムや干し杏子の凝縮した香りが凄い。今僕が飲んでるワインは明日になるとこうなるんですね?これってかなり凄いことですよね。」
「今飲んでると腐葉土や甘草みたいな甘さがしますけど、中にプラムが隠れてるんだ(笑)。」
「癒される味わいでイイね(笑)。ポルトガルのワインってたっぷりしてて好きだな(笑)。」
「マスキューさん。定番のアトランティコも置いておくとこんな風に成るんですか?」
家内「アトランティコはもう出来上がっていますから、こうは成らないと思います。」
「アトランティコも濃いけれど早飲みだからですか?」
私「左様かと。」
「マスキュさん。ポルトガルのワインを試飲会で飲んだのですが、割りと熟成が早かったり、樽香が強すぎたり、なかなか良い熟成状態のワインが少ないんですよね。」
私「そーなんです。暑い産地ですから酸が少ないし、実際長い樽熟成より瓶熟成を長くした方が良い結果が出るような気がします。」
「何故ですか?」
私「解りません(笑)。ポートワインに似てるのかな?」
家内「経験的に10年の熟成期間くらいが限界かも?」

衝撃のマスキューデビュー!
●ラ・ヴィ ピノ・ノワール 2014年 ドメニイレ・サハテニ ルーマニア 赤 ムンテニアI.G. 750ml
1286円税込み
「店長!ラズベリーの香り!ピノ・ノワールだぁ(笑)。」
「うんうん。ちょっと涼しげのピノ・ノワール。ブルゴーニュと言われても不思議に思わないよね。」
「余韻はそんなに長くないけど、綺麗なピノ・ノワールですよね。」
私「ありがとうございます(笑)!ブルゴーニュのどこと言われると困りますけど、香りは涼しげでショレイ・レ・ボーヌっぽいかな?いやいや、ブルゴーニュみたいな腐葉土などの湿ったニュアンスが感じない点独特かも?」
「なるほど、石と石をぶつけた時の埃の匂いがします。」
「ミネラリーでドライな印象かな?」
家内「あと、こけももの香りも入ってますからチャーミングですよね(笑)。」
「酸もしっかりしてるし、ワイン自体がピノ・ノワールになってるよね(笑)。」
私「無理にピノ・ノワールを造ったような感じがしません。」
「ニュー・ワールドなんかのピノ・ノワールとはだいぶ違うよね。無理に濃く造ってないし、樽香に頼ってないし。」
「そうそう。ニュー・ワールドや安いブルゴーニュのピノ・ノワールって、一口目は美味しいんだけど、グラス1杯飲む頃にはピノ・ノワールの香りがしなくなってくる(笑)。何飲んでるのか解らなくなる(大爆笑)。」
「何千円もするワインもですか?」
私「残念ながら…。」
家内「このワインも翌日になると香りは落ちてきますが、しっかり感はあります。ワインとしてはちゃんとしています。」
「マスキューさん。このワイン、土壌は石灰質ですか?ピノ・ノワールって石灰質が合うんですよね?」
私「実は花崗岩の風化したシストのようです。水捌けが良く葡萄の根も深く張るようです。」
家内「気候はブルゴーニュに似てるようです。緯度はローヌと同じです。」
私「畑も平らな平原ですから、作業効率も良いですね。もともとヨーロッパ系葡萄の原産地ですからワインには適した地です。EU に加盟してからお金が流れてきてワイン産業が復活したようです。」
家内「そんな経緯から、栽培される葡萄品種は売りやすいカベルネとかメルロなどのフランス系のものが目立ちます。でもこれから在来種や特別なスタイルのワインを作り出すと思います。」
「期待できそうですよね(笑)。」
「我々のピノ・ノワール信仰を崩すかも(笑)?実際ピノ・ノワールとしては驚くほど安い。値段が倍になっても品質が倍になったら革命的なものが出来ますよね(笑)。」
「そうだよ!グラン・クリュ並みのピノ・ノワールが2000円くらいで飲める日が来るかも(笑)?」
「でもそうなったら馬鹿みたいに高くなるんじゃない(笑)?」
「それは言える(笑)。高くなる前に楽しむしかない(笑)?」

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