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桝久 試飲会レポート 後半201803

Apr 03, 2018 by weblogland
さてこれより第二部の始まり始まり(笑)。

〇アルバーナ・ディ・ロマーニャ 2013年 ファットリア・モンティチーノ・ロッソ イタリア エミリア・ロマーニャD.O.C.G.白 750ml 1527円税込み
「このワインだいぶ飲んだなぁ(笑)。いつも美味しいんだよね(笑)。」
「ラベルに描かれている『A』の文字が
分かりやすくてイイ。名前覚えてなくても『A』でわかる(笑)」
「え~と、なんだっけ?『A』、『A』でオッケーだもんね(笑)。」
「プピーユのあとだけど影響ないよね(笑)
。飲みやすいから気づかないけど、わりと濃くて酸もある。」
「しっかりしてるよね(笑)。クリーム使ったパスタなんか良く合うかな。」
「オリーブオイルやトマトも大丈夫だよ(笑)。」
「特別な癖もないし、かといって充実してる。上質なデイリーワインなんだよね。

私「アルバーナ・ロマーニャって高級なカテゴリーのワインじゃありませんが、このモンテチーノ・ロッソは最良かと(笑)。
いつも安定して美味しいのです(笑)。」
家内「迷った時にはコレ!間違いません(笑)。」



〇『コドロンキオ』2012年 アルバーナ・ディ・ロマーニャ ファットリア・モンティチーノ・ロッソ イタリア エミリア・ロマーニャD.O.C.G.白 750ml 3240円税込み
私「前のワインを二週間ほど収穫を遅らせたのがこの『コドロンキオ』です。果皮に貴腐菌が着きます。」
「灰色のカビみたいのがくっついている(笑)。」
「収穫を二週間遅らせるとどうなるんですか?」
家内「葡萄の糖分が高くなります。貴腐菌は果皮について葡萄果の水分をより乾燥させます。あと独特の風味がつきます。

「へぇー、確かに濃い(笑)。あとより甘く感じますよね。」
「アーモンドみたいな苦さもあって複雑。
前のワインと同じものとは思えない(笑)は」
私「『コドロンキオ』の方は10%ほど木樽熟成していますから、クリーミーな複雑さが加わります。」
「『コドロンキオ』はいかにも高級な味わいだよね(笑)。でもたった二週間でデイリー→高級に早変わりするんだ(笑)。」
「マスキューさん!『コドロンキオ』はホントに辛口なんですか?どうしても甘く感じる?」
私「はい。甘く感じますよね(笑)。でも残糖分は2.5g/Lです。甘く感じるのはアルコール発酵の際にできるグリセリンや酸あと木樽由来のバニリンです。」
「へぇー、辛口なんだ!」
家内「ギリギリ辛口に仕上がる糖分に達すると収穫しているんですね。ただ科学的にそうすると言うより、毎年の積み重ねで経験的にそうできるような感じですよね(笑)。」
「マスキューさん!貴腐菌ってリースリングやシャルドネにつくんですよね。」
私「はい。良くご存じで!収穫期に霧が発生するようなところで着くようです。貴腐菌はボトリティス・シネレアと呼ばれわりとそこら中にいます(笑)。雨等が多い時には灰色カビ病となりますから、基本的には敬遠されます(笑)。」
「そうすると上手く貴腐ワインとなるのは
特殊なテロワールが必要なんだね。」
「モンテチーノ・ロッソは特殊なんだね(笑)。」
「普通の辛口も良し、貴腐のついた辛口も良し、そしてそれを陰干しした甘口も良しなんだな(笑)。一粒で三度美味しい(笑)
。恵まれた条件だよね(笑)。」
「そーだよね。同じ葡萄で3種類のワインを造れるって効率的だよね(笑)。」
私「左様でございます(笑)。経済効率も宜しいかと(笑)。」
家内「地に合って無理も無い。優位性を感じますよね(笑)。」
私「個人的にはこの『コドロンキオ』を飲みながら、上等のモンブラン・ケーキをいただくのが私の至福の時でございます
。もちろん栗はイタリアの大きな栗が宜しい(笑)。」
「なるほど!栗の渋みが貴腐のニュアンスに共通しますね(笑)!」
私「それはそれは美味しゅうございます(笑)。」

〇アルバーナ・ディ・ロマーニャ パッシート 2011年 イタリア エミリア・ロマーニャ 白 デザート・ワイン 500ml 3240円税込み
「コレだなぁ。順番を狂わせたのは(笑)!

「『コドロンキオ』も色は濃かったけど、
これはもはや褐色(笑)。」
家内「飲み頃です(笑)。」
私「これを飲むと後戻り出来ませんから、一通りティスティングし終わってからじっくり試してくださいね(笑)。」
「うわっ。ハチミツ飲んでるみたい(笑)。

「あれ?たしかにハチミツ飲んでるみたいなんだけど、後味がベタつかない(笑)。余韻が長くて美しい!」
「ハチミツはハチミツなんだけど、色んな
ハチミツ(笑)?」
家内「赤、黄色、白い花のハチミツのニュアンスを感じますよね(笑)。」
私「あとピールを含んだオレンジやチョコレートっぽさ。深みがあります。」
「カナダのアイス・ワインも強烈なハチミツっぽさがあるけど、これは在り方が違うな。複雑だよね。」
私「流石でございます(笑)。貴腐がついているのとついていないものの差です。一度世界ソムリエ大会の決勝のブラインド・ティスティングにそれが出ました(笑)。ちゃんとした貴腐をあまり飲んでいないのでほとんどの選手は外しましたっけ(笑)。あなたは外しませんでしたね(笑)。」
「僕はソムリエ大会のファイナリスト並み(笑)?」
私「左様で!(笑)」
「以前試飲会に出たヴィン・サントと共通してますよね(笑)。」
家内「リカーゾリのヴィン・サントでしたね。あれも良かったですね。」
私「開けてから1年経っても飲めましたっけ(笑)。」
「これも?」
私「長く置くとトップ・ノーズは無くなっていきますが、丸味は増して美味しいですよ(笑)。このパッシートもサランラップで口をふさぎゴムで止めておけばかなり持ちます。冷蔵庫に入れて置けばイイかな(笑)。」
「私、個人的にアヴィニョネーゼのヴィン・サント好きなんですよ(笑)。」
私「あれイイですよね(笑)。でもですねアヴィニョネーゼはヴィン・サントのグラッパに私はトドメを差します(笑)。昔と比べるとちょっと果実味の凝縮感は落ちてきましたが、あれは旨いですよ(笑)。」
「マスキューさん!このワイン隠し味的に
正露丸の不味いところを取り除いたような苦い旨さがあり、それが甘さを下支えしてるような気がするんですが?」
私「鋭いですねぇ!甘さの下にフェノールがありますよね。これは葡萄の種が由来だと思います。種まで溶けてしまった結果だと思います(笑)。貴腐由来の苦さとは別の苦さですね。複雑さに繋がってますよね(笑)。」
「これって水を飲んでも香りが消えない(笑)。だから最後に順番を変えたんですね
(笑)。」
私「おっしゃる通り!最後に飲むべきデザート・ワインです。」
「これだけ飲んでも美味しいけど、何と合わせますか?」
「ハチミツをかけて食べるものだったら何でも行けますよ(笑)。」
家内「あと、スティルトンなんか鉄板かな(笑)。」
「果物にも合いそう。」
私「果物にトリプル・クレームでもかけたら最高(笑)。ハチミツでもイイし(笑)。」
「毎日飲んだら太りそう(笑)。」
私「そーですよね。たまにですね(笑)。しかも大人数の集まりでしこたま飲んだ最後にちょっとだけ飲みたいですね(笑)。」
「これって貴腐ワインのわりに安いですよね(笑)?」
私「『コドロンキオ』の葡萄を1ヶ月陰干しすると1/3くらい水分が蒸発しますから、500mlで同じ値段だと数字は合いますね(笑)。冗談めかしましたが、良心的ですよね(笑)。」
 
本日まさかまさかのパッシート完売となりました!マスキューのお客様のレベル高し!

どうもありがとうございました!

桝久商店 岡本利秋・昭子

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