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桝久 試飲会リポート 後半
Sep 28, 2021 by webloglandフォンデゥースの新アイテム。さすが!
●ヴァン・コントローレ カベルネ・ソーヴィニヨン 202014年 ドメーヌ・ド・フォンデゥース 赤 南フランス ラングドック I.G.P.ドック 750ml 1678円税込
「マスキューさん、フォンデゥースって前から扱ってましたよね。キュヴェ・ジュリエットでしたよね?」
「そうそう。最近見ないですよね?」
私「まっ、まっ、そこら辺は深く追及しないように(笑)。」
「う~ん。品が良い!美味しい。」
「綺麗なカベルネ・ソーヴィニヨン(笑)。美味しい。」
「カベルネらしい青いニュアンスしますね
。杉…草、あとカシス。カシスやプラムの果実が中にしっかり沈んでる(笑)。」
「美しい!美味しい!」
「ベーコン等のスモーク臭がする。そうなると合わせる食べ物もだいたい想像つくかな(笑)。」
「こんなワインを毎日飲めたら幸せだよね
(笑)。」
家内「このワインは熟成に木樽を使いません。ビン詰めしてから長くセラーで保管・熟成させてからリリースします。」
「大きな木樽でじっくり熟成させたのかと思いましたよ。」
「ベーコンの匂いは熟成香なんですか?」
私「はい。あと時間が経つと黒トリュフの香りもします。」
「黒トリュフ?」
私「海苔の佃煮の香りです(笑)。熟成した良いボルドー・ワインの代名詞のような香りです(笑)。」
「ラングドックのカベルネってよく見かけますが、もっと強くて…。これ何故こんなに上品なんですか?」
家内「フォンデゥースはラングドックの内陸部のペズナスにあります。ラングドック・グラン・クリュに指定された古くからの銘醸地。コンダミン・ベルトラン同様に古い名家ですから、持っている地所も一番良い所のようです(笑)。」
「なるほど!やはり古くからのお金持ちは違うね(笑)。新しく葡萄栽培を始めた所とはスタート時点で違う訳だ(笑)。」
「日照があり、寒暖差もあり、土壌も良い(笑)!」
私「内陸部で寒暖差もある小高い場所です
。」
家内「あと、瓶詰めしたワインをすぐに売らないで飲み頃になるまで待つ余裕。」
「う~ん。もっと高いワインを飲み頃まで待ってリリースするなら解ります。なんたって高く売れる。」
「でもこのワインは高くない。それでも飲み頃にこだわる。余裕あるよなぁ(笑)。」
「最近のワインはすぐに飲めるように作られてる。そうすると、これはクラシックな作りということなんですね(笑)。」
私「左様かと。基本とてもシンプルです。」
「ところでラベルの写真、聞くまで犬に見えなかった(笑)。アフガンハウンドでしたっけ?」
私「お客様で獣医さんがおられまして教えていただきました(笑)。目や口を隠すほど長い毛並みを美しくキープするのは並大抵ではないようです。」
「そーだよね。犬って犬食いだから食べるときに毛に食べ物が付いちゃうもんね(笑)。」
「ということは四六時中ワンちゃんの毛の手入れしないとダメなんだ。そりゃ大変だ。ウチは柴犬で良かった(大爆笑)。」
◎チェラスオーロ・ダブルッツォ・スペリオーレ 2020年 バローネ・コルナッキア イタリア アプルッツォ ロゼ D.O.C. 750ml 1414円税込み
「あー、旨い!香りも凄いし、強い!」
「何故赤の間に出たか解りましたよ(笑)。
これだけ強ければ普通の赤の後ろだよね
(笑)。」
「お嬢ちゃんはコレが赤の間に出たか解りました(笑)。」
「色を隠して飲んだら赤ワインって答えちゃうね(笑)。」
「チェリー。黒や赤のチェリーがたっぷり入ってますね。入りきらないほど(笑)。」
「広がり方が半端ないですね(笑)。」
家内「これからどんどん良くなっていきますよ(笑)。」
「果実味の下の旨味の厚みを感じる。」
「でもさぁ、色がドギツイ(笑)。養命酒っぽい(笑)。」
私「鮮やか過ぎて作り物っぽいですね(笑)
。」
「1414円ですか…。コスト・パフォーマンス高いね(笑)。」
「高級な中華料理食べながら飲みたいね(笑)。」
家内「このワイン、スパイシーですから辛めの四川料理に合わせたいですね(笑)。」
「マスキューさん、このワインのヴィンテージは2020年ですよね。2020年ヴィンテージは期待できる?」
私「左様かと(笑)。」
私「このワイン、夏前に日本に届きました
。すぐにサンプルを取り寄せて飲んだ印象はロ・ゼルボーネのキアレット2020年に瓜二つ(笑)。夏過ぎてから販売しようと待っておりました(笑)。」
「ロ・ゼルボーネのキアレットに似てたのですが?」
私「両者ともまだ全然くぐもっており同じような感じでした。」
家内「ゼルボーネにあったビオ臭がない点
こちらの方が都会的でした(笑)。両者とも果実の特徴が全然出ていませんでした
。」
私「ゼルボーネだったらプラム。コルナッキアだったらチェリーやストロベリー。この特徴的な香りがまだ出ていない状態でした。」
「ふーむ。良くなるのが解るんですね?」
私「経験的ですから適当なんですが(笑)。
だいたいは…。」
「私ビオ臭苦手なんです。あのちょっと臭い匂い(笑)。」
私「腐った卵みたいな臭いですよね(笑)。」
「それそれ(笑)。」
私「ワインの変質を防ぐためにSO2が添加されます。それがその臭いの由来です。あと発酵・熟成中にも自然とワインが作ってしまうことがあります。ですからSO2
のないワインはありません。ただその分量と臭いの強さの程度はあります(笑)。発酵食品のナチュラル系のチーズや中華料理のピータン、あと完熟したドリアンなんかSO2の匂いが強いですよね。」
「それって旨さと裏腹ですよね(笑)。あの臭いがする頃のチーズって食べ頃なんですよね。賞味期限が切れる頃(笑)。」
私「このチェラスオーロは驚くほどSO2の分量が少ないと思います(笑)。技術の高さを感じます。」
●モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 『コリーネ・テラマーネ・ヴィッツァッロ』 2015年 バローネ・コルナッキア イタリア アプルッツォ 赤 モンテプルチアーノ・コリーネ・テラマーネ D.O.C.G. 750ml 2829円税込み
私「このDOCGモンテプルチアーノ・ダブルッツオが『松』、この下のDOCモンテプルチアーノ・ダブルッツオ・リゼルバが『竹』、DOCモンテプルチアーノ・ダブルッツオが『梅』。これにてコルナッキアのモンテプルチアーノ・ダブルッツオがコンプリートでございます(笑)。」
「前の試飲会で『梅』飲んだから、今日は『松』だね(笑)。」
「これ凄い!圧巻!」
「圧倒的!でも飲みやすい。イタリアの高級ワイン(笑)。それも極上(笑)?」
「凄いな(笑)。サッシカイア思い出しちゃった(笑)。」
家内「抜栓してから2時間くらい経つと調子出ますね(笑)。」
私「まだまだ先々がありますね(笑)。」
「こんなモンテプルチアーノ・ダブルッツオがあるとは…!絶句しますね(笑)。」
「言葉を失う(笑)。『人生で一度は飲むべきワイン』だね(笑)。これを飲まずには死ねない(笑)。」
私「モンテプルチアーノ・ダブルッツオのカテゴリーじゃないですよね(笑)。エミディオ・ペペなんかモンテプルチアーノ・ダブルッツオらしい高級品ですが、これは違うあり方してます。両極だと思います。」
「アルコール分が14.5%あるとは思えない
。飲んだ印象だと13.5%くらいの印象なんですよ。酸とタンニンの分量の多さでマスキングされているんだろうね。とても高度な折り合いの良さですな(笑)。なかなか当たらないレベル。」
家内「このワイン、新樽のバリックで24ヶ月熟成してから大樽で12ヶ月熟成させます。でも新樽のニュアンスを感じさせません。凄い強さ・密度を備えています。」
「ヴィンテージは2015年。それでもこれほどのパワー。渾身のグレート・ワイン。」
「あ~!これ以上の物を求めちゃいけないレベル(笑)。しかもそれにしては安い(笑)。」
「ボルドーの1級シャトーのワインだって新樽で24ヶ月も熟成させないよ(笑)。それもリリース前から売っちゃうし(笑)。」
「さすが貴族!良心的!」
「これだけで食べてたらこの値段は付かないよね(笑)。きっとブライド優先なんだよ(笑)。我々庶民はありがたくその恩恵に預からせていただきます(笑)。」
「このワイン一体どれくらい熟成能力あるんだろう?」
私「『梅』でも20年くらいは持つそうです
。この『松』に至っては想像つきません。30年、40年?待っていられないからコルナッキアに行って古いの飲ませてもらうしかないですよね(笑)。」
「マスキューさん!これ飲んだ後に前に戻っても大丈夫。今回のラインナップは全部凄い!どれも良い!」
私「ありがとうございます(笑)。最後がこれほど強いと前が全部やられちゃいますが(笑)、今回は前に戻ってもそれなりに味わえます(笑)。まとめて比べると良さがよく解りますね。よい勉強になりました(笑)。」
どうもありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子
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