●『シクリス 』2013年 アジェンダ・アグリコラ・アルモーザ イタリア シチリア 赤 I.G.P. テッレ•シチリアーネ 750ml 3582円税込
私「2013年に収穫したネロ•ダーヴォラを2015年に瓶詰め熟成し2025年に出荷したものです。ただし、出荷前に補酒、リコルクしてから出荷します。念には念が入っております。」
家内「セラーで長く寝かした証拠は瓶にへばりついた澱。瓶口から横に見られます。」
「古いネロ・ダーヴォラって飲んだことがない(笑)。」
「そうそう。割と早く飲まれちゃうかな?濃くて甘くて重くて飲みやすい(笑)。」
「飲みやすい濃いワインって印象かな。果実の味わいがどうのこうのと覚えていない(笑)。」
「さて、あっ!凄い香り…!シロップみたいな甘い香り。」
「ベリーのシロップ。でもとてもドライ。香りの分量、広がりが凄い。」
「ネロ・ダーヴォラってこんな香りなんだぁ(笑)。コレを飲み手に伝えるために生産者は念には念を入れたんですね(笑)。」
私「ピンポン!左様かと。」
時間が経つとプラムの香りが加わります。とても美しい(笑)。」
「あー、赤い…、サンザシの香り!」←クローバーのお兄さんことMさん
「サンザシかぁ…。よく表現出来ますね!」
私「この方IT農園で植物栽培しているプロですから(笑)。」
Mさん「ワインの香りの表現って割といい加減(笑)。例えばスミレの香りってよく表現されますけど、実際のスミレの香りって違います。」
私「そ~なんですよ(笑)。Mさんが栽培したスミレいただいたときの香りって、和三盆みたいな上品な甘い香りでした。ボジョレーなんかで表現されるスミレの香りって、実はインクの香りなんですよね。ついつい惰性でスミレって表現してました。」
「香りって一度覚えると頭に残りますよね(笑)。記憶回路が違うみたいですよね(笑)。それを整理•認識するのは生活の積み重ねなんだろうな。環境に左右されますよね。」←さすが聡明なWさん
Mさん「実は我が家はアロマパレットがあり、子供と遊びます。最近は組み合わせて○○の味が出来た!なんて子供は遊んでます(笑)。」
私「恐るべし(笑)!将来が楽しみですね。お酒の感性って、実は幼少期に出来上がっているのかな?」
Wさん「家の主人はお酒がダメなんですけど、割とワインの香りに敏感。だから勿体ない(笑)。」
「う~ん。このワイン、多量のタンニンが熟成によって削ぎ落ちて香りだけ残ったような感じ(笑)。香りを飲んでるような錯覚に落ちますね(笑)。」
「北イタリアの熟成したワインにも似てるかな(笑)?」←グラッパ大好きなお客様
私「バローロなんか似たような香りになりますよね(笑)。」
家内「バローロはコレにチェリーやストロベリーのようなちょっと涼しげなニュアンスが加わるかな(笑)。」
「似てますよね(笑)。もう少し涼しげで複雑だとバローロ(笑)。」
家内「畑もちょっと変わっていて(笑)、海抜0mの海岸近く(笑)。」
私「基本葡萄は塩分を嫌いますが、地山に湧水があって保水力があるのかもしれませんね(笑)。それ故灌漑していません。」
「ヨーロッパでは灌漑は禁止ですよね?」
私「はい!仰る通りでございます。ただ、近年の温暖化の進行で、例外的に認められるようです。イタリアも南フランスも葡萄樹が枯れない程度の灌漑は認められているようです。」
家内「ヨーロッパは冬季に雨が降りそれを土壌が保水するのですが、それだけでは足りないようです。」
私「ニューワールドみたいな砂漠ではないので年がら年中水を撒く必要なないようですが(笑)。」
「彼等の合言葉は『水さえあれば何でも出来る!』ですからねぇ(笑)。」
●『ブリュット』2022年 メゾン•マウリス•ビエル ボルドー ラランド・ド・ポムロールA.
C. 赤 750ml 4572円税込
「おっ、お〜!真っ黒(笑)。光を通さない。見るからに濃い(笑)。」
「ネットリ、トロトロ(笑)。しかも飲みやすい!凄いなコレ(笑)。」
「圧巻!言葉を失う(笑)。」
家内「明日になると、より飲みやすくなります(笑)。」
「たしかにメルロ。プラム系…、全てがみっしり(笑)。」
私「開けたては黒トリュフのようなフェノール臭がしますが、翌日になると気になりません。ですから最初はまるっきりポムロールの上物としか思えませんでした(笑)。」
「何となくマスキューさんが言うことが解りましたよ(笑)。比べるとポムロールのメルロしか無い(笑)。でも伝統的なアプローチではこうはならない(笑)。」←さすが野毛のプロARGOさん
私「かつてシャトーペトリュスを所有するムエックスがフロンサックやラランド•ポムロールで第2のペトリュスを作るチャレンジをしましたが失敗して撤退しましたね。」
「お腹一杯になる(笑)。食べ物要らない(笑)。」
「噛むように飲むワインですな(笑)。」
「ブログに畑で葡萄を齧ったような味わい。って書いてありましたが、納得しました(笑)。で、実際にワインの葡萄は齧るとどんなですか?」
私「甘過ぎます(笑)。畑で齧るなら日本の巨峰の方が美味しいですね(笑)。」
「そうすると発酵を経て飲みやすくなるんですね(笑)。」
私「ここで問題です(笑)!このワインのアルコール分はいかほどでしょうか?」
「アルコリックではないよね。」
「残糖分は無さそう。」
私「ヒント!無添加ですから糖分は完全に発酵されています。」
「う~ん、13%前後かな…。」
「12.5%!」
「いくらなんでも14%以上とは思えない。」
私「正解は15%!とても折り合いが良いので私も外しました(笑)。葡萄の糖度がアルコール発酵の理論限界値です。ちなみに2021年は13.5%
でもう少し軽やかでした。」
家内「2022年は特殊なヴィンテージだったのかも知れません。」
「この手のワインでフレッシュなのが不思議かな(笑)。マロラクティックの形跡がちょっとありますよね。」
「うんうん。逆に2022年と若くても美味しく飲めるのは不思議かも(笑)。」
「このメルロ、たしかに『安めぐみ』じゃないな。」←料理研究家家Aさんの旦那様
私「大輪の女優ですよね。」
Aさん•私「ガハハハ(大爆笑)」←両名お約束のギャグ。
「しかも無添加…、ビオ臭がしない。ここまでの物が作れるようになったんですね。」
「チョコレートやカカオの香りがしますが、樽熟成?」
家内「樽は一切使っていません。コンクリートタンクでゆっくり熟成しています。葡萄由来の
風味です。」
私「カカオパウダー。舐めてる感じですよね(笑)。」
「このワインはどのくらい持つのですか?」
私•家内「解りません!早く飲めるように工夫はしていますが、尋常ならざる生命力を感じますよね(笑)。」
どうもありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋•昭子
Written on 2025 06 03
桝久 試飲会リポート 後半
Jun 03, 2025 by weblogland |ここを↓クリックして頂けると励みになります。ブログランキング参加中。ご協力お願いします。

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