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甲州に頼り過ぎるのは危険?

Nov 09, 2013 by weblogland
今朝の朝刊に載ってました。

『甲州』が欧州系の品種ではあるがに中国系の葡萄の影響を受けているのがDNA鑑定で確認されたとのこと。
ヨーロッパ系品種(ヴィニフェラ)の原産地は黒海沿岸の地カフカス辺り。今から1万年以上前に遡ると言われています。ちょうど氷河期が緩む頃。それがワインの原料として西に広がり、ヨーロッパのドイツまでたどり着き確個とした現代の品種リースリングなどになるまで少なくとも約2000年かかっています。
東のシルクロードでは命にかかわる水分供給源として食用葡萄となった訳です。同じ欧州系と言ってもシルクロードの水分供給源としての葡萄は異常に大きい!一房が馬の顔ほどでかい(笑)。皮も厚く保水力が強いのです。砂漠の厳しい環境に合うよう交配品種改良されたのは自然なこと。それがシルクロードの果ての果て、日本にたどり着くのが確認された資料からは奈良時代。
そして、長い空白を経てワイン用葡萄として日本で注目されてからまだ数十年。

うーん。

甲州もリースリングも同じ欧州系品種かもしれませんが、リースリングは誕生まで少なくとも2000年の時間を要した品種改良の末に生まれました。甲州もワイン用品種として確立するまでに2000年かかる?

そう思うと絶望的になりますね。シルクロードで育まれた、恐らく一万年にもなる可能性のある癖を駆逐改良するにはクローン技術か成分調整するのが現実的です。ただ、最新のテクノロジーで美味しい甲州ワインが出来たとしても、それが市場にすんなり受け入れられるか疑問があります。
なぜなら、それが自然なワインではないからです。

甲州に頼り過ぎるのは危険な気がします。

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