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桝久 試飲会リポート 201501

Feb 02, 2015 by weblogland
昨日、一昨日と寒いなかご来店ありがとうございました。特に一昨日にいらしたお客様、風邪など召さなかったですか?
重ねて御礼申し上げます。
まずは久しぶりのボルドーの赤。飲み比べていただきます(笑)。
●シャトー ラモット・デュブール 2010年 フランス 赤 ボルドーA.C.750ml 1071円税別
●シャトー レ・ペルリーグ2013年 フランス ボルドー 赤 グラーブA.C.750ml 1556円税別

「1番目のワイン、これって普通に美味しい。」
「ゴージャスじゃないけれど、あざとさや邪魔な部分がないよね(笑)。」
「あれ?色が全然ちがいますよね。2番は紫色!」
「そうそう。1番は縁にレンガっぽい色が出てるよね。えーと1番はヴィンテージが2010年だ!」
「1番のワイン飲み頃だよね。普通に美味しい(笑)。」
「セパージュは何ですか?」
私「1番のワインはメルロ55%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン15%。ですね。アントゥル・ドゥ・メールの真ん中で造られています。」
「なるほど、メルロが主体ですな(笑)。でもわりとしっかりしてるよね。」
私「あまり華はないのですが、ちゃんとしているかと(笑)。この点、今風のフレッシュ&フルーティーなアントゥル・ドゥ・メールとはちょっと違うかなと(笑)。」
家内「開けたて、1番のワインを飲んだ時 右岸若しくはブール産ワインと間違いました(笑)。」
「こんなに安いワインでも時間がかかるんですね。それって品質の良し悪しなんですか?」
私「新しいヴィンテージで直ぐに美味しく飲めるワインは抜栓してから味わいが良くならないことが多いですね。」
「何故ですか?」
家内「技術の進歩でもあるんですが、微細な空気をワインに送り込み酸化を早めたりします。」
私「まあ、ドーピングに近いかな(笑)。あまりやり過ぎると不自然にはなります。」
「それでも売れれば良しなのかな(笑)?」
私「決めるのは飲み手です(笑)。マスキューは流されるのみ(笑)。」
「いや違います!マスキューさんは誘導係(笑)!」
私「まずい!読まれてます(笑)。」
「2番目のグラーブの赤は強いですね。でも割りとすっと飲める。ブログで予習した通り(笑)。」
「果実味に赤さがあるし、植物っぽさスパイシーっぽさもある。」
私「カベルネ・ソーヴィニヨンが主体でそれにカベルネ・フランとメルロが加わります。カベルネ系の味わいが綺麗に出ているかと。」
「ガリークなどのニュアンスがありますが、土壌由来の特徴ではないのですか?」
家内「土壌はガリークではないんです。ちょっと涼しげですよね。」
「タンニンなども完熟していますよね。でも難しいヴィンテージの2013年でここまで出来るのは大したもの。アルコール分は12%ですから尽力しています。」
家内「補糖もおそらくしていないと思います。」
「何故補糖していないと解るのですか?」
私「上手く言えませんが(笑)、補糖するとアンバランスな感じが出ます。」
「マスキューさん!これって樽熟成してるとしか思えない!でもしていないんですよね?」
私「はい(笑)。私も間違えました(笑)。絶対に木樽熟成していると思ってました。ですからインポーターさんに執拗に聞きました(笑)。インポーターさんはシャトーまで連絡をとって確認してくださいまして(笑)、やはり木樽熟成はしていないとのことでした。」
「まるっきり教本やワイン本とは違う(笑)?」
私「困りますよね(笑)。翌日になると樽のようなニュアンスは消えていきますから、やはり木樽は使っていないかと。ワイン自体が若い性とタンニンの強さによるようです。またこのワインはグラーブらしい軽やかさがあるので、余計木樽熟成していると判断してしまったと思います。」
「なるほど。あと酸も強いですよね?」
「さすが!良くお気づきで!リンゴ酸が強いですよね。多分除梗しないクラシックな醸造法で造られたのではないかと。マロラクティック醗酵をしていながら多量のリンゴ酸があるのは梗に含まれるリンゴ酸の影響かと。」
「マスキューさん、赤ワインって除梗して粒だけで醸造するのが基本ではないのですか?」
私「おっしゃる通り。教本ではそのように書いてあります。実際今風のワインは100%除梗します。でも、本来は房のまま醗酵します。ただ全房醗酵しますと衛生管理が難しいのと、ワインがすぐ飲んで美味しくなりにくいので、今では除梗するのが主流です。」
「それってマスキューさんが嫌う『つんつるてんなワイン』になると言うことなんですか(笑)?」
私「鋭い(笑)!行き過ぎると似たり寄ったりのワインになりがちです。」
「ある種のグローバリズムの弊害ですな。」
家内「濃くて飲みやすいワインは出来たのですが、どれも似てしまう傾向があります(笑)。」
「品質は良くはなったが、問題点も出てきたんですね。」
私「おっしゃる通り!」
「マスキューさんが言うワインの良し悪しって翌日飲んでも美味しいことですよね?」
私「はい。ダメなワインは抜栓してから味が落ちる一方です。」
「2番目のグラーブはこの先どうなって行くか知りたくなるワインですね。」
「マスキューさん、どうなりますか?」
私「解りません(笑)。だからこそ知りたくなりますよね(笑)。」
「解ったところで何なんだと言えばそれだけのことだけど、それが楽しい(笑)!」
私「奥深い発言(笑)!でも、それだけのことなんですよね(笑)。」
「ちなみに奥さんと店長は1番と2番のどちらが好きですか(笑)?」
私「うーん。厳しい質問ですね(笑)。」
家内「私は1番かな(笑)。」
私「2番目です(笑)。」
「食べ物に合わすとしたら何ですか?」
私「定番ですみませんが、乳臭い子牛かな」
「じゃあ、ラム肉も大丈夫ですね(笑)。」
「ジンギスカン鍋だぁ(笑)。」

さて、お次は馴染みのない最北のブルゴーニュの赤ワインです(笑)。
●ブルゴーニュ コート・ドーセール 2010年 ドメーヌ グラン・ロシェ フランス ブルゴーニュ 赤 ブルゴーニュ コート・ドーセールA.C.750ml 2213円税別
「たしかにピノ・ノワールの味。ところでコート・ドーセールってどこ(笑)?」
私「シャブリの近くですが、ロワールの方が近いかな(笑)。」
家内「マスキューの定番『サン・ブリ』を造っているドメーヌ・グラン・ロシェの赤ワインです。フィロキセラ以前にはワインの集積地・産地として栄えていたようです。」
「まあ、サンセールやシャンパーニュでも赤のピノ・ノワールは造られてるから、不可能じゃないんでしょうが マスキューさんまた変わったワイン探してきましたね(笑)」
私「最北だけあって作柄の厳しい時は造れないようです。2012年は良かったようです。アルコール分も12.5%まで上がっています。」
「ピノ・ノワールには違いないんだけど、ブルゴーニュのピノ・ノワールとはちょっと違うよね(笑)。プラムっぽいかな。」
家内「ラズベリーやチェリーが支配的ではないですよね。」
私「プルーン?ちょっと黒さが混じるかな。」
「密度感があって良いですね(笑)。質感からすると良いワインだね。」
家内「翌日に飲む方が美味しい。ポテンシャルが高いですね。」
「あー、たしかに昨日開けたワインと今開けたワインは違う!翌日の方がしっとりしていて、果実のニュアンスがはっきりしている(笑)。」


さて、今回唯一のボルドー・ブルゴーニュ以外の赤!
●クローズ・エルミタージュ 『レ・ザマンディエ』2012年 ドメーヌ・デュ・ミュリネ フランス ローヌ 赤 クローズ・エルミタージュA.C. 750ml 2914円税別
「マスキューさんはローヌ好きだなぁ(笑)。」
私「ついつい(笑)。」
「あー、美味しい。でもエマニュエル・ダルノーのクローズ・エルミタージュとはスタイル違いますね!ヴィンテージは同じでもだいぶ違う。」
私「さすが!エマニュエル・ダルノーの方が強い感じですよね。でもアルコール分は同じ13%です。造りの思想が違うように思えますよね(笑)。」
「このワイン、すっごくシラーらしい。肉肉してる(大爆笑)。」
「あと、今までのワインと比べるとグンと甘い。」
「ベリーの香りに、コーヒー・チョコレート・タバコ?ベーコン?」
「昨日開けたワインの方がスパイシー!飲みやすいけど芯がしっかりしてる。」
私「このワインも木樽熟成していません。シラーだけの香りです。」
「えー!教本とは違う!」私「不思議ですよね。でも樽熟成由来のタンニンは感じません。」
「どう言うことなんですか?」
私「木樽由来のタンニンは収斂性がありますが、果実由来のタンニンは重さとして感じます。ワインの中での溶け込みも良いです。」
「教本ではチョコレートやタバコの香りは樽由来と書いてあるけど、違うんだ!」
私「断定は出来ないようですよね。」
「マスキューさん!このシラーは香りが強く立ちませんよね?」
私「良くお気づきで!これが本来形かと。若くて香りぷんぷんのものは木樽の香りです。口の中に入れて香りが解るのが本来かと。じんわり香りが解るようなニュアンスがシラーにはあるかと。」
「シラーって良いですよね。グルナッシュと比べると格が違うよね。でも、エルミタージュやコート・ロティなんか10年以上待たないと飲めないし、高いし(笑)。一筋縄じゃいかないですよね(笑)。」
「悩ましいし、深い。ピノ・ノワール同様に深みにはまると大変(笑)。」
家内「合わせる料理も家庭料理じゃ無理(笑)。」
「そうするとこのワインの価値はこの辺にありかな?」
私「我が意を得たり(笑)!」

さて、後半戦はクラシックな白!まずはボルドーからです(笑)。
◯シャトー リクーニュ ブラン 2010年 フランス 白 ボルドーA.C. 750ml 1572円税別
「マスキューさん!ブログで見ましたよ(笑)。値段間違えたんですか(笑)?」
私「知ってました(笑)?まあ、高く間違えた訳ではないのでお許しを!」
家内「そんな訳なので在庫限りでお許しを!」
「うーん。飲んだ感じでも値段間違えたの解りますね(笑)。」
私「ひょえー、ありがとうございます。」
「セミヨンが入ると良いですね(笑)。たしかに昔、良く飲んだような気がする(笑)。」
家内「ヴィンテージが2010年で、今飲むのがベストですよね。」
「ソーヴィニヨン・ブラン100%とは在り方が違うんですね。とげとげしていない。プラスチックみたいな香りは何ですか?」
私「いわゆるエステル香です。暑い夏を経た作柄のワインに出がちです。2010年の夏は暑かったようです。」
家内「エステル香は出過ぎると良くないんですが、まあ許せる範囲かな。」
私「香りが立つのを助ける程度ならイイかな。あと熟成を経ると目立つ傾向もあります。」
「サンセールなんかは別にしても、ソーヴィニヨンブランって濃く造ると 痛い(笑)。ここのところずっとソーヴィニヨンブラン100%が流行っているから 痛いワインが多いんだよね(笑)。」
私「樟脳嗅いでるようなワインありますよね(笑)。」
「あっ、何処だか解った(笑)!」
「濃さもあるし、塩梅が良いよね(笑)。食事しながら飲みたいよね。」
「バランスが良いから安心して飲める(笑)。」
「こんな白ワイン、毎日飲めたらイイね(笑)。」

クラシック・ファンは健在でした(笑)!


さて、今回試飲会の白眉!
◯ヴィレ・クレッセ『テロワール・ド・クレッセ』2012年 ドメーヌ・デ・ギャンディス フランス ブルゴーニュ 白 750ml 2414円 税別
「マスキューさん!ブログから旨いオーラ出てましたよ(笑)。」
私「分かりました(笑)?まあ、飲んでみてくださいませ(笑)。」
「…旨い…。」
家内・私「ありがとうございます。」
「旨いには理由は要らないって感じ。」
「旨味をすごく感じますよね。旨味は旨さに繋がる(笑)。」
私「昨日はグレープフルーツやレモンのニュアンスが支配的でしたが、今飲むと高級なシャルドネらしいアプリコットやヴィレ・クレッセらしいトロピカルなマンゴーみたいな香りもしてきました。ヴィレ・クレッセとしたら完成形かと。」
「ブルゴーニュの1級品だな。よく見つけましたね!」
「ブルゴーニュのシャルドネってバカ高いけど、こんな掘り出し物あるんですね。」
家内「ただ数があまりないので…。」
私「週明けに追加オーダーするつもりですが、恐らく無くなっているかと。あまりブログで煽らないようにしたつもりでしたが、バレバレでしたか(笑)。」

こうなったらヤケクソです(笑)。
この価格でこんなに美味しいシャルドネはありません!
あー、スッキリした(笑)。

昨日、一昨日とありがとうございました。

桝久商店 岡本利秋・昭子

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