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今月5月22・23日のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!

May 19, 2015 by weblogland
今月5月22・23日のマスキュー試飲会のラインナップ決まりました!



今回はロワール河河口特集です(笑)。
ペイ・ナントがあの辺の中心。ミュスカデと言えばピンときますね。
でもですね。それ以外は思い浮かばない(笑)。最近のトレンドの妙に濃いミュスカデはスルーします(笑)。つまらない(笑)。
かなりマニアックな上級編となりました。

まずはマスキュー定番のグロ・プランからスタートします。
グロ・プラン・デュ・ペイ・ナント シュール・リー 2013年 ドメーヌ・B&D・マルタン
販売価格(税込): 1,434 円

当店の定番ワイン、ミュスカデ・セヴル・エ・メーヌ・シュール・リーの名手、ドメーヌ・マルタンのグロ・プランです。
ナント地方の地場品種グロ・プラン種100%でつくられています。

このグロ・プラン種はフォール・ブランシュの別名でガスコーニュ地方のワインやアルマニャックの原料ワインとしても広く使われます。
またソーミュールでは甘口ワインとして有名です。
味わいはミュスカデに似た新鮮なリンゴ酸で勝負するタイプのワインです。
とはいえマルタンがつくりますからコクとミネラル感があり、飲み飽きしないすぐれたワインです。

ミュスカデと比べるとやや酸が弱く、その分厚みを感じます。
マルタンのシュール・リーつくりは明らかな必然性をかんじますね。

また、このワインちょっと塩辛さがあり、まさに魚介料理に最適です!
エビのフリッターに塩とレモン汁をかけたら最高ですね。(思わず涎が…。)
地元のオイスターバーやシーフードレストランでは定番中の定番なのです。

まさに夏向きの白ワインです!


ミュスカデ・セヴル・エ・メーヌ・シェル・リー VV 2013B&D マルタン
販売価格(税込): 1,542 円
夏になると無性に飲みたくなるロワールの白、ミュスカデ S & M シェル・リー。
ミュスカデ S & M シェル・リーにしては濃いめの黄金色。もしや重いタイプ──と思いきや、キレがよくて すっきりしています。
シェル・リーから生じるコクは適度で満足感があります。ミネラルも豊富に感じられます。塩っぽさとわずかの苦みが特徴で、ワイン全体を引き締めてくれます。控えめでかわいらしい花の香とレモンの香りがまじりあって さわやか。少々温度が上がったとしてもダレずに楽しめるのが嬉しい。隅々まで目の行き届いた上質のワイン。牡蠣には絶対のおすすめです。
ドメーヌ マルタンは1952年の設立。使用する葡萄の平均樹齢は60年!!どうりで凝縮感たっぷり。また、現在ワインづくりを担当する3代目ドミニクが使っている樽は45年前におじいさんがつくったという“古樽”。古木と古樽。この2つの“古”がドメーヌ マルタンの美味しさの秘訣。家族の歴史がつくりあげた味わい。

さてこれから本編です(笑)。ロワールの星ジェレミ・ムーラの斬新なワイン4本!
まず産地のご説明(笑)。南ロワールです。南ローヌではありません(笑)。ロワール河河口付近のミュスカデなどを産するペイ・ナントの南に位置します。緩やかな丘陵の牧草地として有名。
もともとジェレミ・ムーラの本拠フィエフ・ヴァンデアンは南ロワールのA.O.V.D.Q.S.言わばA.O.C.昇格前のヴァン・ド・ペイ。2011年にA.O.C.昇格を果たしました。ナントのA.O.C.グロ・プランも同時期に昇格しています。『マルイユ』は村名。優良な村名として『ブレム』『ピソット』『ヴィックス』など他に4つあります。アペラシオン全体の面積は480ヘクタールほど。ジェレミ・ムーラはその1/4近い なんと120ヘクタールを所有!成功者ですね(笑)。
『ジェレミ・ムーラ』はジャン・ムーラが1969年に創業。現在は息子のジェレミ・ムーラが運営しています。日本だと名号を変えませんが、彼の地ではファースト・ネームだけを変えることがあるのですね。造っている本人を優先させる意図かな(笑)。

『コレクション・ブラン』2012年 ジェレミ・ムーラ フランス 白 南ロワール ヴァル・ド・ロワール 販売価格(税込): 1,928 円

ところでこの白ワイン、アペラシオンを越えた畑の葡萄を使うためにヴァル・ド・ロワール標示となります。
味わいはシェナン・ブランらしい突き抜ける酸(笑)、ただしその酸に伴うボディーがあり、しみじみシェナン・ブランの高貴さポテンシャルの高さを感じます。
でもですね(笑)。この白も赤同様にアッサンブラージュ・スタイルなのです。またまたやられました(笑)。
セパージュはシェナン・ブラン50%、シャルドネ50%!
うーん。
でも、シェナンもシャルドネも香りの要素は基本的に同じです。酸の強いシェナンの方が時間を要する品種。ボディーのあるシャルドネをアッサンブラージュすることで、より大きくしかもシェナンらしいスタイルのワインが出来ることは理解出来ます。でも、みんな気がつかない(笑)。
赤同様に芸術的アッサンブラージュなのです。
収量は葡萄樹1本からワイン1本程度の低収量。ビオ系生産者らしい広がりから畑仕事での尽力を感じます。でも120ヘクタールの広大な畑で年間70万本のワインを生産する大きな生産者がどうやってこのレベルの品質を保てるのか不思議でなりません。高いレベルでの単純化が出来ているとしか思えません。


●『コレクション・ルージュ』2012年 ジェレミ・ムーラ フランス 赤 南ロワール フィエフ・ヴァンデアン・マルイユA.C. 販売価格(税込): 1,928円
まずあっと驚く鮮烈さ。フランボアーズの香りが明瞭でしっかりした軸となっています。カベルネ・フランの香りのエキスを凝縮したかのよう。怪しくエロチック(笑)。脂紛の香りぷんぷんです(笑)。葡萄樹1本からワイン1本程度の低収量由来のネットリ感としっかりした酸故に全くワインが崩れません。もちろん広がり・余韻の長さは十二分(笑)。並みではありません。

セパージュを確認すると、カベルネ・フラン40%、ピノ・ノワール40%、ネグレット20%。カベルネ・フラン100%ではありません!
びっくり仰天!
ピノ・ノワールを加えることでカベルネ・フランの特徴を最大限デフォルメしているのです。
うーん。
なんと言う発想力!
ロワールのピノ・ノワールは鉄臭かったりブルゴーニュとは少し違います。同じロワールのカベルネ・フランに似たニュアンスもあります。やはりロワールのピノ・ノワールなんですね(笑)。そう考えるとカベルネ・フランとピノ・ノワールをアッサンブラージュさせることはミス・マッチではありません。つなぎのネグレットの名脇役ぶりもミソのはず。

アッサンブラージュの芸術なのです!


◯『ムーラン・ブラン』ブラン・ド・ブラン 2013年 フランス ヴァル・ド・ロワール 白 販売価格(税込): 2,777 円
このワインはジェレミ・ムーラのプレミアム・クラスの白ワイン。マルイユ村のロネと言うコミューンにある3.09ヘクタールの畑で造られます。ヴァル・ド・ロワール表示ですからA.O.C.指定から外れた区画があるのかもしれません。樹齢40年以上の古木で栽培されたシェナン・ブラン65%、シャルドネ35%で造られます。
1000リットルほどの玉子型コンクリート・タンクで醗酵してそのままシュール・リー1年ほどして瓶詰めされるようです。
全体の強さ・ポテンシャルの高さは未体験ゾーン(笑)。1本の葡萄樹からワイン1本以下の低収量はグラン・クリュ並。巨大で複雑な訳ですね(笑)。
香りは柑橘系を中心に白・黄・赤の花や果実のニュアンス。いわゆるシャルドネなどに見られる香りが全てあり、それにシュール・リー由来の赤い果実や花のニュアンスが加わり絢爛豪華(笑)。塩辛さミネラルっぽさやナッツィーな植物性のニュアンスは複雑さを演出。
ディテイルが明瞭でしっかりしているシェナンの良さが際立ちます。時間が経つと高貴さは増すはず。
このワイン、将来どうなるのでしょう?


『ムーラン・ブラン』ピノ・ノワール 2013年 フランス ヴァル・ド・ロワール 赤 販売価格(税込): 2,777 円

このワインはジェレミ・ムーラのプレミアム・クラスのピノ・ノワール。マルイユ村のロネと言うコミューンにある6.49ヘクタールの畑で造られます。ヴァル・ド・ロワール表示ですからA.O.C.指定から外れた区画があるのかもしれません。樹齢40年以上の古木で栽培されたピノ・ノワールは6800リットルの温度管理機能のついた木製大樽で6ヶ月に亘る長期醗酵をするそうです。全房醗酵していますから初期に液抜きはしているはず。そして6ヶ月以上の(おそらくステンレス・タンク)での熟成を経て瓶詰め。
ワインの味わいは驚くほどのピュアネス。しかも複雑で深い。いかにもロワールらしいフランボアーズのはち切れんばかりの香りは圧巻。さすが全房醗酵(笑)。ブルゴーニュとは明らかに違うピノ・ノワールなのですが、モンテリやミュルソーあたりのピノ・ノワールに似たスタイルかな(笑)。もちろん1級以上の価値はあります。ピノ・ノワールとしてのコスト・パフォーマンスの高さは一番かもしれません。

圧巻なのです。

熟成の果てまで追いかけたいワインですね(笑)。


今月はいつもとは違い1週間前倒しの日程になりますので、ご注意ください。
皆様のお越しお待ちしております。

桝久商店 岡本利秋・昭

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