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桝久 試飲会リポート 前半 201608

Aug 29, 2016 by weblogland
昨日、一昨日と天候不良の中ご来店くださいましてありがとうございました!
まずは、アメリカの泡です(笑)。
◎ブラン・ドゥ・ノワール N.V. ラック&ドリル カリフォルニア ノース・コーストA.V.A. 発泡性 白 750ml 2913円税込み
「とりあえず、冷えた泡は夏場の鉄則(笑)。あ~旨い(笑)。でもこれほんとに旨い(笑)。」
家内「残糖分が少しありますから、強めに冷やしています。」
「マスキューさん!シャンパンってあまり強く冷やさない方が良いって本には書いてありますが、ほんとなんですか?私はビールくらいに冷した方が好き(笑)。今日くらいの方が美味しいですよね?」
私「おっしゃる通り!この泡は強く冷やすように設計されていると思います。」
「ブラン・ドゥ・ノワールとラベルに書いてありますが、ピノ・ノワール100%なんですか?わりと軽やかですよね。」
家内「実際はピノ・ノワールが70%、シャルドネが30%です。」
「ベリー系のニュアンスありますよね。」
私「赤い果実のニュアンスはありますが、おそらく瓶内熟成で出来た酸だと思います。なかなかしっかり造っています(笑)。」
「でも、シャンパンとは全体の印象が違いますよね(笑)?美味しいんですけどね(笑)?すごく飲みやすいし…。」
私「そこなんですよね(笑)。在り方はクレマン・ダルザスにちょっとにてるかも(笑)?」
家内「う~ん。果実味を重視するスタイルのクレマン・ダルザスはあるよね。」
「店長!シャンパンみたいなナッツィーなニュアンスやブリオッシュみたいなニュアンスは弱いですよね。それよりピュアなアロマに意識が行ってますよね。」
私「さすが!よく飲んでおられますね(笑)。」
「それって何故ですか?」
私「一般にあのナッツィーなニュアンスは乳酸エチルに由来すると言われています。石灰岩を好むシャルドネに出やすいようです。このワインの原料がどんな土壌から造られたか解りませんが、調べてみますね。」
「そっかぁ。カリフォルニアだと買い葡萄が多いから解らないんだ!」
私「そーなんです(笑)。後日お知らせしますね。」
家内「あと、この泡は翌日飲むと良さが実感出来ます。泡もちも良いし、果実味が更に美しくなります。マスキューがこの泡を扱う理由です(笑)。」

○アクロバット ピノ・グリ 2013年
キング・エステート アメリカ 白 オレゴンA.V.A. 750ml 2036円税込み
「オレゴンですね。珍しくアメリカのワインが続きますね(笑)」
家内「へへへ(笑)。美味しいでしょう?」
「奥様のセレクセョンですか(笑)?!」
家内「へへへ(笑)。」
「口の中でジュワっと涎がでる(笑)」
私「ピノ・グリ大好き、原理主義の私としてはピノ・グリとは認めたくありません(笑)。ホント。でも、単純にワインとして旨い(笑)。いかがでしょうか?」
「マスキュウさん!これってブラインドでやったらピノ・グリと解る人はいないよね(笑)。ましてやオレゴンのピノ・グリなんて解るはずない
(笑)。」
私「冷涼さと暖かさが同居してますよね(笑)。この点変(笑)。でも美味しい(笑)。」
「不思議な旨さ(笑)?ミネラル感もあるし、広がりも充分。果実味に旨味が載っているから優しい。」
家内「アメリカのレストランで一番売れているアメリカ産ピノ・グリだそうです。魚介類はもちろんクリームを使った料理なら何でも合いそうですよね(笑)。」
私「ブルゴーニュのピノ・グリみたいにふっくらしていないし、かといってアルザスほどの強さ濃さはないし、北イタリアの突き抜けるような抜けのよさもない。でも、程よく美味しい(笑)。」
「アメリカ特にカリフォルニアワイン嫌いのマスキューさん 最近アメリカのワインの扱いが増えましたよね(笑)?」
家内「別に嫌いな訳ではないんですよ(笑)。価格と味わいがみ合わないワインは扱わないだけなんですよ(笑)。」
私「畑の写真を見ていただくと解りますが、畑を離れると荒涼とした風景ですよね。草木も這えていません。わざわざ水を引いて畑に撒かなければいけません。水くれ用のホースが見えます。無理をして造りますからコストがかかります。」
「あれってホースなんですか?」
私「はい。点滴灌漑と言います。ただしフィロキセラを発生しますから
葡萄樹の寿命が短くなります。枯れたら違う場所に畑を移さなくてはなりません。元々の畑は無くなりブランドだけで売っているワインは沢山あります。」
「だからカリフォルニアのワインは高いんだ!」
家内「でも、中には味わいと価格のバランスがとれたワインも現れ始めました。それは扱わなくてはいけません(笑)!」
私「アメリカのワインが鼻から嫌いで無視してる訳じゃないんですよ(
笑)。隠れてインポーターさんの試飲会には行ってるんですよ(笑)。虚飾に満ちたワインは嫌いですが(笑)。」

●コート・デュ・ローヌ レゼルヴ
2014年 ドメーヌ・グラン・ヴヌール フランス コート・デュ・ローヌA.C. 赤 750ml 1465円税込み
「あっ!この味大好き(笑)!」
「滑らかで、タップリしててイイね(笑)」
「これってグルナッシュの味わいですよね。いかにもらしくて良いですね。しかも安いですよね。」
「ネゴシアンものだから、あちらこちらから葡萄やワインを調達して混ぜて造っているんですよね?」
私「コート・デュ・ローヌの北端に畑を持っていて足りない部分を契約栽培農家から調達しています。ですから行き届いています。」
「なるほど、単なる買い酒買い葡萄のネゴシアンとは違うんですね。」
家内「ですからネゴシアン物でも飲んでみると驚くほど美味しくて安いワインがあります。馬鹿に出来ません(笑)。」
私「そんなのを探すのが楽しいんです(笑)。」
家内「高級レンジですとネゴシアン物はあまり良いものがありませんが
(笑)、このランクだと良いワインがありますね(笑)。」
「チョコレートの香りがしますけど木樽熟成してますよね?」
私「木樽熟成していません。良く熟したグルナッシュの特徴です。間違いますよね(笑)。」
「優良なワインですな(笑)。」
「マスキューさん、テイスティングの技ですが、このチョコレートっぼさをどうやって木樽由来でないと見破るのですか?」
私「木樽由来ですと収斂性があります。この場合はそれがありません。翌日になるとチョコレートっぽさは薄れていきます。木樽由来ですと時間が経つとくどくなります(笑)。」

●ランプレッション・ド・シャトー・モーヴザン・バルトン 2011年 フランス ボルドー ムーリス・アン・メドック 赤 750ml 2758円税込み
「あっ!これ高級ですね(笑)!じーんとくるね(笑)。」
「深いし、強いし、グレード高いね(笑)。」
「店長!これってかなりタンニンがしっかりしてますけど、カベルネがメインですよね?」
私「そこなんですよ(笑)。実はメルロが50%、カベルネが36%、フランが14%です。」
「カベルネの香りもちゃんとするよね。」
「えー!メルロがそんなに多いのですか?!タンニンに強さがあるからカベルネがメインかと思いました。」
私「これがムーリス・メドックの特徴です。プジョーなんかこのスタイルですよね。」
「うんうん。サン・テフテフみたいに肉付きの良さが優先するのとは大分趣が違うんですね。」
家内「右岸のサン・テミリオンみたいな涼しげなスタイルでもないし、独特ですよね。」
「タンニンが折り重なってるし、立派(笑)。ヴィンテージは2011年ですか。わりと熟成した感じもありますね。」
私「早く飲めるように造っていますね(笑)。もっともこれはセカンドですから、トップはかなり期待大かと(笑)。」
家内「トップはまだ来ていないので飲んでいませんが、これは飲んでみて仕入れ即決でした(笑)。」
「私はちょっと苦手です(笑)。これより前のローヌの方が美味しく感じます。強すぎるかな?」
家内「それはそれで正しいと思います(笑)!飲みやすさは確かにローヌの方が上。」
「でも、何年か経ったらこっちの方が好きになるかも知れませんよ(笑)?」
私「今どう感じるかは大事です。味覚の蓄積にもなります。あとは好みの問題です(笑)。」

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