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桝久 試飲会リポート 前半 201612

Dec 25, 2016 by weblogland
まずは、
〇シャルドネ 2015年 ドメーヌ・フェリーヌ・ジョルダン
南フランス 白 I.G.P.コトー・ド・ブスィユ 750ml 1,410円税込み

「マスキューさん!以前試飲会でやったワインですよね。インポーターのお姉さんがiPAD持ってきて写真見せてくれましたっけ(笑)。砂浜でワイン栽培してるヤツ(笑)。」
「そんなことあるんですか?ワインって塩分濃度の高い土壌じゃ栽培出来ないって聞きましたが?」
私「おっしゃる通り。以前中国で大規模なワイン畑開発をしたけれども、土壌の塩分濃度が高すぎて葡萄が育たなかった。そのため膨大な開発費は全てパー。なんてことありましたよね。」
「そうすると逆に、葡萄は全く塩分に耐性が無いわけでもないんですね。塩の上じゃ育たないだろうけど。」
私「あの時見せてもらった映像では
、まるで由比ヶ浜で葡萄栽培してるみたいでしたよ(笑)。」
「由比ヶ浜だってまるっきり植物が這えないわけじゃない。コンクリートの防波堤の脇に雑草這えてますもんね(笑)。あんな感じ(笑)?」
私「そうそう(笑)。」
家内「ラグーン いわゆる塩水湖ですし、それを利用した塩田は有名です。」
私「それと関連してるかは別にして
、味わいに若干の塩辛さがありますよ(笑)。」
「美味しい!誰が飲んでも美味しいって感じそう(笑)。」
「うんうん。そんなに無茶に濃くはないけど、ほどよく美味しい(笑)。シャルドネらしいよね(笑)。」
「バランスがすごく良い。南フランスの白ワインってトロトロなくらい
な濃厚なイメージがあり、いかにも暑い産地の白ワインが多いけど、これは涼しげなニュアンスもあるよね
。」
「トロピカルでフルーティーだけど
クドクはないよね(笑)。」
私「後味にバターっぽさがあって、
いかにもシャルドネですよね。まあ、アプリコットや白桃のニュアンスはなく洋ナシやトロピカルフルーツなどの温かい産地のシャルドネのイメージです。」
「ブルゴーニュの南のワインっぽいよね(笑)。マコンとかシャロネーズかな?」
「このミネラルっぱさは海岸部で作られたワインの特徴だと思うんですよね。」
「酸が綺麗。ちゃんと残ってますね
。南フランスだとこうはならないんだけどね?」
私「はい。マロラクティック発酵はブロックしています。塩梅が絶妙ですよね(笑)。」
「計算し尽くしてるんですね(笑)。
でもとても自然な感じですね。」
家内「これだけエレガントに造る力量はすごいことだと思います。今、
アメリカでブレークしていて日本に入って来なくなるかもしれません。
残念!」
「店長!これって木樽使ってますよね?」
私「実は使ってないんです。後味のバターっぽさは、いわゆるシャルドネ自体の特徴です。」
「へぇー、そうなんだ!」
「チリなんかのシャルドネもバターっぽい味しますよね。あれもそうなんですね。」
私「はい。樽からあのニュアンスを引っ張るのが多いですが(笑)。」
私「こんなシャルドネこそ、資格試験のテイスティングに出して欲しいですね(笑)。」
「これって料理に合わせやすそうですよね。」
家内「特にバターを使った料理は鉄板です(笑)。もちろん幅は広く使えますから家に1本あると重宝しますよ(笑)。」


さてさて次は私の大好物
〇ヴィーニャ・サンソ 『ソーブレ・リアス』 2012年 ヴァル・サンソ
スペイン 白 ルエダD.O. 750ml 2,746円税込み
「マスキューさんの大好物ね(笑)。これってリリース直後に飲むとブルゴーニュのミュルソーみたいなんだよね。」
私「樽香にマスキングされちゃうんですよね。4~5年くらい経ってから
本来の味わいが出てきます。」
家内「変身に近い(笑)。」
「液体が濃密!旨味の分量が凄い!」
「これが本来なんですか?」
私「まだ香りが出てません。これからゆっくり出てきます。旨味の中身ディテイルが現れます。」
「このワイン凄く深い。あと色んな香りが折り重なるように隠れてます。圧倒されちゃいます(笑)。」
「植物っぽい。しかも生の植物のニュアンス。」
「旨味も出汁っぽい。鰹、貝、昆布、椎茸。」
「緑茶の香りが強く出だした!」
「マスキューさんが好きな松茸の香りはまだしないですね(笑)」
私「まだですね(笑)。そのうち出ますよ(笑)。」
「上品なスモークさもイイね。」
家内「鮎なんかこれ飲みながら食べると最高です!」
私「お客様に教えていただいたのですが、鱒のスモークにも良く合うとのことです。」
「マスキューさん!それブログで見ました。ご自分で薫製炉造っちゃった方ですよね(笑)。凄い人いるんですねぇ。」
私「ホント、ビックリしました(笑)。あの方もソーブレ・リアスの大ファンです(笑)。」
「旨味たっぷりでイイね(笑)。今、ヨーロッパで旨味が第5の味覚として注目されてるけど、アメリカ人には解らないだろうな(笑)。」
私「アメリカ人は旨味イコール甘味と理解してるようですよね。」
「マスキューさんがよく言う甘く感じる酸って旨味なんですか?」
私「はい。アミノ酸系の酸です。実際に甘く感じます。」
「それって砂糖の甘さとは違うのですか?」
私「はい。舌の甘く感じる部位が違います。砂糖などは舌の先の方、酸は舌の両側で反応します。まずテイスティングのトレーニングをするには1L のペットボトルに砂糖10g入れたものと砂糖5g のものと水だけのものを用意して比べます。それが簡単に識別出来るようになったら、1Lの水に砂糖を6、7、8、9g のバリエーションを加えます。少ない量では4gから徐々に減らすとよいです。」
「そんなことやってんですか?面白い話ばかり考えてるんじゃないんだ
(大爆笑)。」
私「(エッヘン)一応仕事ですので、たまには真面目にやります(笑)。」
家内「糖分が4~5g と9~10g のところに感度の壁がありますから、これを意識するとよいですよ。」


〇フランチャコルタ キュヴェ・プレステージ カ・デル・ボスコ
イタリア 発泡性 白 750ml 3,810円税込み
「すんごく高級そうな瓶ですな(笑)。」
「重そう(笑)。」
私「お持ちになってみます?重いでしょ(笑)。瓶も極太だから注ぎにくい(笑)。落としそうになります(実際に落としました)。」
家内「このカ・デル・ボスコは包装資材を含めて全てにこだわります(
笑)。」
私「この黄色の包装ラップは独自に開発したもので特許をとっているそうです。フランチャコルタの名門でいつぞやのセリエAの決勝戦で勝ったチームの選手がこのフランチャコルタのマグナム瓶を抱えて走ってました(笑)。」
家内「箱もかなり凝っていて斬新です。値段を別にとるほどです(笑)。」
「これってイタリアのシャンパンなんですか?」
私「そうは公言できませんが(笑)、そう言うのが一番解りやすいです。瓶内熟成期間は24ヶ月でシャルドネを75%使っています。」
「飲んでみるとシャンパンとは違う(笑)!」
「う~ん。シャンパンみたいな突き抜ける味わいじゃなくて、ふっくら旨味を楽しめる。」
「マスキューさん!これも旨味たっぷり。最近のマスキュートレンドだね(笑)。」
「このフランチャコルタ、泡が無くなっても美味しく飲めそうですよね(笑)?泡の抜けたシャンパンは飲みたくないけどこれだったら泡が無くなっても美味しく飲めそうですよね(笑)。」
私「鋭いですね!もともとシャンパーニュはワイン造りには冷涼過ぎるので、まともなワインが出来ません(笑)。ですから加糖して瓶内2次発酵・熟成させたりして出来上がった言わば苦肉のワインです。」
「なるほどね(笑)。でも最近の温暖化の影響か?わりと肉付きの良いものもありますよね。」
私「木樽発酵させたり木樽熟成させたりしてより複雑でファットなスタイルのものもあります。」
「あー!解った!このフランチャコルタはクリュッグに似てるんだ(笑)。美味しいや!」
「でも安い(笑)。クリュッグ1本分の値段で5、6本買える(笑)。」
私「クリュッグと同列に比べるのは難しいですが(笑)、似たニュアンスはありますね。」



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