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●コート・デュ・フォレ 2011年 サンタンヌ フルール・ド・ヴィーニュ 中央フランス コート・ド・フォレA.C. 750ml 2,268 円税込み
私「このワインはフランス中央部ポルヴィックの産地オーヴェルニュ地方の赤ワインです。ガメイ種100%。去年マスキュー試飲会で出しましたが、より一層美味しくなりましたので再登場となりました(笑)。」
家内「セラーの温度でお出ししています。」
「スッゴくしっかりしてるけど飲みやすい(笑)。渋くない!」
「ヴィンテージは何年ですか?」
私「2011年です。今がベストかと(笑)。」
「丸6年ですか。ガメイってすぐ飲むようなワインだけどちゃんと熟成するんですね(笑)。」
「これって絹のようなタンニンって言うのかな(笑)。普通赤ワインって冷えてると
渋さが増すけど、これはちょうどイイ(笑)。」
「しっとりしてて良いですね(笑)。」
「ブルー・ベリーや赤い果実の果実味が映える。凄く綺麗(笑)。」
「ワインに大きさがあるし、安っぽくないよね(笑)。」
「深さも感じる(笑)。」
「マスキューさん。これって今風なんですか?」
私「除梗していますし、醸しも低温で長くしてるようですから、今風と言えます。ただボジョレーみたいにすぐに消費されることは意図していないと思いますが(笑)。」
家内「女性醸造家らしい味わいに仕上がってます(笑)。」
「ボジョレーにもこのレベルのワインはあるけど、値段が高いんだよね(笑)。」
●ル・ポキュラン 2014年 ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール フランス ボジョレー 赤 V.D.F. 750ml 2700円税込み
「おっ、これが噂のモリエールですな(笑)。」
「香りがあっまーい(笑)。」
「ブルー・ベリーやチェリー 小粒の赤い果実の香りがしますね。」
「前のガメイと比べると色は薄いけど、グッと濃い(笑)。なんか底知れないものを感じますね(笑)。」
「これってビオですか?」
私「認証は取っているようですがラベルに記載していません。バック・ラベルにSO 2 無添加と記載があるだけです。」
「ビオ、ビオ言わないところがイイね(笑)。」
「それっぽく認証マークを載せて、ヴァン・ナチュールなんて書いてあるワインは高いんだよね(笑)。」
「これってボジョレーA.C.なんですか?」
家内「A.C.の域外なのでV.D.F.となります。畑は斜面の砂時とか。ユニークな土壌です。」
私「水捌けが良く糖分も上がりやすいはずですが、これはアルコール分が11%です。」
「えっ!そんなに低いのですか?」
私「はい。このあとお出しするモルゴンが2011年でアルコール分が12%ですから、あまり無理に過熟しないで収穫するようです。果実味は濃いですが、それほどジャムっぽくありません。」
「遅摘みしないんだ。」
私「葡萄の完熟時に収穫をしっかり合わせている感じがします。腐敗のリスクを避けるのだと思います。」
「アルコール分が高ければ良い訳じゃないんだ。」
「ニュー・ワールドとは違うんだな(笑)。」
私「発酵は房ごと6日間のみプレスはエア・プレスでゆっくり優しく。上澄みだけで造っています。」
「エア・プレスって?」
私「プレス機ですが、円筒形を横にして中に大きな風船を膨らまします。これは1.2気圧程度 醪の上に手を添える程度だと思います。得られる果汁は葡萄樹1本から200ml 程度です。次のモンゴルも同じようなものです。」
「えー!ブルゴーニュのグラン・クリュだって350ml くらいですよね!凄いんだ!」
私「100年前の良き時代の再現ですよね(
笑)。」
「エア・プレスしたあとはどうするんですか?」
家内「マールにするか、プレス果汁として売却するかのどちらかだと思います。
ワインとして使わないようです。」
「へぇー!贅沢なんだ!」
私「良いワインを造る生産者は、昔はみんなそんな感じです(笑)。100年前は知りませんが(笑)。少なくとも60年代まではそうでした。」
「これって穀物のニュアンスがありますよね。何と言ったら良いか?」
私「枝豆みたいですよね(笑)。」
家内「好みが別れるところかな(笑)。」
「結構好きだな(笑)。」
「マスキューさん、なんでこんな香りがするんですか?」
私「鋭いですね(笑)!SO 2 が無添加なので自然と瓶の中でSO 2 を造ってしまいます。瓶詰め時に10ml くらい入れるといわゆるビオ臭はしません。この香りも時間の経過により消えます。瓶の中で発生したSO 2 が他の分子と結合するとクレーム・ド・ブリュレみたいになったり、腐葉土のニュアンスになったりします。これは私の経験と想像ですが(笑)。」
「じゃあ、この枝豆っぽさも消えていくんだ?」
私「おそらくあと1~2年すれば消えると思います。みなみに抜栓は7月13日 2週間前に開けたものがありますから、お試しください。ただしまだ枝豆っぽさはしっかりありますけど(笑)。」
「マスキュー裏技炸裂(大爆笑)!」
家内「さすがに暑いですからセラーの中にあります。今、とってきますね。」
「静かな感じ。」
「うんうん。清謐。口に入れるとリキュルみたいだぁ。力がこんなにあるんだ。
」
「枝豆もまだあるけど(笑)。」
「普通じゃないんだ!」
私「渾身かと。」
●モルゴン 2013年 ドメーヌ・デ・コート・ド・ラ・モリエール フランス 赤 ボジョレー モルゴンA.C. 750ml 3480円税込み
「これは美味しい!」
「高級なブルゴーニュのピノ・ノワールみたいだ!」
「う~ん。マスキューさん言うように言葉を失うね。」
「非の打ち所がない(笑)。」
「ガメイがピノ・ノワールみたいになるとは…。」
「ブルゴーニュのどこのピノ・ノワール?と聞かれると困るかな(笑)。」
私「ちょっと重心は低いかな?でもボーヌじゃないし(笑)。」
「1つ前に飲んだル・ポキュランとは趣が違いますよね。何故?」
家内「土壌が違うとしか言えません。これはガメイが好む花崗岩土壌です。ル・ポキュランは砂地。」
私「これは醸しが12日間でル・ポキュランより少し長い。あと半年間木樽熟成しています。でもそれ以上に違い感じますよね。土壌としか言えません(笑)。テロワールの違いを感じますよね。」
「ル・ポキュランよりもっと濃密な感じしますけど…。」
家内「栽培法は同じなんですよね。モンゴルの優位性感じますよね(笑)。」
「ル・ポキュランは癖があったけど、これは全くない。少し土臭い気もするけど違和感無し(笑)。これがさっきマスキューさんが言っていた瓶内でのSO 2 の結合ですか?」
私「そうとしか思えないんですよ。私は化学者ではありませんが、そう考えるしかない(笑)。真剣に造ったビオのワインに共通した特徴です。」
「インチキなビオはダメ(笑)?」
私「はい(笑)。ちゃんとしたビオのワインは熟成します。そういうワインを造る生産者はビオなんて言葉を振りかざしませんが(笑)。」
「ビオのマークをつけててもSO 2 たっぷりなんてザラですよ(笑)。」
「どうやって見分けるんですか?」
私「試飲あるのみ!恥ずかしながら最近ようやく解るようになりました(笑)。」
「テイスティングもイノヴェーションしないとダメなんですね(笑)。」
私「我々の場合、妄想と数多くのテイスティングの結びつきですから、勝手な思い込みにしか過ぎないかも(笑)。威張れるレベルじゃありません(笑)。」
お忙しい中、ありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子