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桝久 試飲会リポート 後半201711

Nov 28, 2017 by weblogland
●ドルチェット・ダルバ 2016年 カシーナ・グラモレーレ イタリア ピエモンテ 赤 ドルチェット・ダルバD.O.C. 750ml 1833円税込み
家内「このワインはバローロの格付け畑ブッシアの東の高台のものです。グラモレーレという格付け畑で西向きの斜面に畑は広がります。この家の所有畑はこのグラモレーレに4.5ヘクタールのみです。」
「バローロの格付け畑ってグラン・クリュってことですか?」
私「生産者の中にはそう言う方もおられますが(笑)、実際は最大公約数的な区分かと(笑)。」
「え~と。ドルチェットは自分達の普段飲み、バルベーラがお客様用、バローロは売り物で飲むのは特別な時だけ でしたっけ(笑)。」
「どれどれ、あっ!これ凄い!鮮烈!」
「前のヴァルポリッチェラがチャラく感じる(笑)。密度感が圧倒的。」
「プラムの香りが突き抜ける(笑)。ドルチェットってあまり香りがはっきりしないけど、これは例外?」
「コンテルノなんかのヘビー級のドルチェットは確かに良いけど、これは次元の違うものですよね(笑)。こんなドルチェットは初めてですよ(笑)。」
私「ドルチェット好きのFさんにお褒めいただくとは光栄に存じます(笑)。実はこのドルチェット飲んだとき真っ先にFさんを思い浮かべました(笑)。」
「この生産者ドルチェットがこれほど良いんだから、全部ネッビオーロ植えてバローロだけにしちゃえばイイのに(笑)?」
「そうだよね。所有畑は全部グラモレーレなんだから(笑)。」
「新しい生産者ならそうするかも知れないけど、昔からこうしてたんだろうな(笑)。
グラモレーレだからどこでもネッビオーロが良く育つ訳じゃないんだろうね。」
私「あと、収穫期がネッビオーロは遅いのでリスクが高い。それより収穫期の早いドルチェットやバルベーラを植えることはリスク回避にもなるかと。」
「ボルドーもリスク回避のためにメルローとカベルネを植えるって何かの本で読んだ。バローロはボルドー観たいに混ぜないけどね(笑)。」
「マスキューさん。これってワサビの香りしますよね?」
私「はい。たしかに。実は以前マスキュー定番のゼルボーネのドルチェットにも共通した香りがありました。ひょっとしたらドルチェットの品種特性かもしれません。」
「ゼルボーネのドルチェットかぁ。あれはあれで凄く美味しかったよね。旨味が飛び抜けてた(笑)。香りはこれと同じプラムだし、同じ品種と言われれば納得できる。スタイルはだいぶ違うけど(笑)。」
「イタリアワインって同じ品種を造っても出来上がるワインの方向性は違いますよね。フランスとは気質が違うんだよね(笑)。」
「うんうん。へんてこなボルドースタイルのワインなんて見かけないもんね(笑)。」
「逆にそんなのあっても売れない(笑)?」
「イタリアだと変なのあっても許される(笑)」

●モンティ 2014年 ヴィッラ・スパリーナ
 イタリア赤 ピエモンテ バルベーラ・デル・モンフェッラートD.O.C.750ml 1851円税込み
「あれ?この瓶の形見た覚えがありますよ
(笑)。え~と。白、ロゼでしたよね?」
家内「はい(笑)。ガヴィで有名なヴィッラ・スパリーナの赤ワインででございます(笑)。」
「へぇー、あのガヴィ濃くがあって美味しいんだよね(笑)。それに綺麗なスタイル。」
「それが赤だとどんなんかな?これがテーマですね(笑)。」
私「読まれてますね(笑)。まっ、まっ、お試しください(笑)。」
「濃いね!前のドルチェットも濃いけど、また違った意味で濃い(笑)。」
「濃いけど南イタリアの濃さとは全然違うよ(笑)。詰まった感じかな。」
家内「タンニンだけじゃなく酸がしっかり入っています。」
「マスキューさんがよく言う『酸』ってこれなんだな(笑)。酸っぱさ=酸 という訳じゃないんですね。なんか解ったような気がする(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)。このワインは2014年ですが、わりに若く感じます。これも酸とタンニンの分量が多いからかと。」
「なるほど!ヴァルポリッチェラは2015年ですよね。これって値段の差ですか?」
私「言いにくいですが(笑)、おっしゃる通りでございます(笑)。」
「このワイン木樽使ってますよね?」
家内「おそらく使ってますね。古樽だと思いますが。でしゃばらない使い方してますよね(笑)。」
私「果実味の邪魔にならないようにしています。もっともまだはっきり果実味のニュアンスが出るにはもう少し時間がかかりそうですが。」
「黒系のベリーやチェリーのニュアンスはまだ隠れてる感じだよね。」
「ここのガヴィとこのバルベーラが同じ生産者が造っているとは思えない(笑)。もっと洗練されたバルベーラかと思いましたよ(笑)。」
「いやいや。ガヴィ同様に濃く造ったバルベーラなんですよ。きっと(笑)。赤ワインは濃く造るとタンニンが多くなるからこうなるんですよ(笑)。」
私「栽培の基本は同じはずです。かなり収量は低いと思います。」
「それってどういう意味ですか?」
私「例えば1本の葡萄樹からボトル1本分のワインしか造らないのと、1本の葡萄樹からボトル5本分のワインを造るのとの差です。」
「なるほど!高級メロンと同じだ(笑)。1玉1万円の高級メロンは1本の木から1玉しか造らない。安いのは鈴なり(笑)。」
「このバルベーラ、お客さんが来たときに飲むようなワインだよね。バローロの3段スライド方式と同じかな(笑)。」
「ドルチェットもコスト・パフォーマンス高いけど、このバルベーラもコスト・パフォーマンス高いよね(笑)。」
私「ありがとうございます(笑)!」


●ガッティナラ 2009年 アンツィヴィーノ 
イタリア ピエモンテ 赤 D.O.C.G. 750ml
4628円税込み
「これが貴重なネッビオーロですね(笑)。

家内「今飲み頃に入っています(笑)。」
私「熟成期間は40ヶ月以上かけております
。」
「あっ!美味しい!」
「別格だな…。」
「香りが凄く美しくて美味しい(笑)。」
「いつまで経っても口の中から香りが消えない(笑)。」
家内「水を飲んでも消えませんよ(笑)。」
私「ネッビオーロって高貴品種と言われる
訳が解りますよね(笑)。」
「良いバローロとは少し違いますよね。バローロだとパワーが全面に出るもんね。

「これは美しさが全面に出る(笑)。」
「エレガントの極みだな。」
家内「バローロとガティナラの産地の違いなんでしょうね。」
「でもガティナラはバローロより安いよ!なんで?」
「そりゃあバローロは有名だからだよ(笑)。」
家内「ガティナラ自体の全生産量はバローロに比べると遥かに少ないので世界市場
には供給出来ないですね。」
「そうするとクリュなんて格をつける必要もない(笑)。」
「バローロのクリュってマーケティング戦略?」
私「私には答えられません(笑)。」
「ネッビオーロってバローロ、バルバレスコだけじゃないんだ?」
家内「D.O.C.G.指定のものだとこのガティナラやゲンメあとロンバルディアのヴァルテリーナなんかがあります。D.O.C.まで手を伸ばせばかなりあります(笑)。」
「僕はマスキューさんの定番の『カプレンガ』で十分かな(笑)。友達とちょっと美味しいワインを飲むにはぴったり(笑)。」
「そうだよね。このガティナーラは特別な時に飲むべきワインだね。しょっちゅうこんなワイン飲んでたらバチが当たる(笑)。」
「しょっちゅう飲めたら羨ましいけど(笑)
、これ以下が美味しく飲めなくなったら不幸だよ(笑)。」

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