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桝久 試飲会リポート 前半

Mar 02, 2020 by weblogland


昨日、一昨日とひっそりとりおこなったマスキュー試飲会。こっそりお出でくださいましてありがとうございました!

「おっ、やってる、やってる(笑)。月末のマスキュー試飲会はスケジュールに入ってるから休まれると困るんだよね(笑)。

「ブログみたら、やるかやらないか逡巡
してたから(笑)、心配しましたよ。」
私「まっ、まっ、時節柄もありますし…。
いきなりこれも困ったことです。」
私「皆さんのご協力で来店が集中していないようなので助かります。」
「みんな混む時間知ってるしね(笑)。」
「今日いきなり月曜日から1ヶ月在宅勤務って会社に言われた(笑)。もともと在宅勤務もしてるからイイんだけど(笑)、在宅勤務だと座ったきり動かないからかえって疲れるんですよね(笑)。その上、子供がいて在宅勤務なんて考えられないですよ。

「保育園はやるみたいですけど、小学生の低学年のお子さんいたらどうなるの?」
「地元の生麦小学校では低学年は一部休校
にしたようです。校長先生偉い!」
「そーだよね。極端にやるとダメだよね。」
「怪しくても検査も受けられないのは困る
。かといって検査すれば良いってもんじゃないし。ましてや自分の安心のために検査するのは好ましくないのかな。」
「さっきドラッグストア行ったらマスクどころかトイレットペーパーもない!どうかしてるよ!」
「あれデマ!犯人さらされてるよ(笑)。」
「不安につけこむんだよね。気持ちの安心より、現実の安全。もちろん100%の安全なんかないんだけど(笑)、冷静に自分でリスク管理するしかないよね。コロナ自体を防げるはずないからね。うがい、消毒、健康管理。」
「基本インフルエンザにかからないように注意すれば良いだけなんだけどね。」
「医療崩壊した中国じゃ、寒い体育館に隔離だもんね。あれじゃ死んじゃうよ。日本に生まれて良かった。」
私「まっ、まっ、お約束の手指消毒シュ、シュからどうぞ(笑)!」


〇バロン・デュ・モンテガード 白 2018年 シャトー・コンダミン・ベルトラン
販売価格(税込): 850 円
フランス I.G.P.ドック 750ml スクリューキャップ
「マスキュさん!これ以前試飲会でやりましたよね(笑)。美味しいんだよね。私みたいな年配者好みかな(笑)。」
「花の香りするし、後味のほんのりハニーな感じ(笑)。邪魔なニュアンスがないよね
(笑)。」
「主婦としてはこんなワインが1本あればオールマイティー(笑)。」
「850円の味のワインじゃないよね(笑)。」
「ふっくらしてるけどちゃんと酸味もある。あと佇まいが優しい(笑)。とにかく飲みやすい。」
「ポン酢なんかの酸っぱい系には良く合うはず。湯豆腐なんかイイね(笑)。」
家内「簡単な鍋物なんかとても合わせやすいですよ。野菜の甘さを殺さない(笑)。」
「デイリーに冷蔵庫に必ず入れておきたい白ワインだね(笑)。」
私「ラングドック産ですがアルコール分が12%と控えめです。ちゃんと計画的に収穫している証拠です。もちろん雑味もありませんからとてもクリアな味わいかと
(笑)。基本的な造りの良さを感じます。」
kさん「マスキューさん!これ無くなるのホントなんですか?」
私「そーなんです。このワインをこよなく愛するKさんの顔が真っ先に浮かびました
。ごめんなさい!」
Kさん「ホームページ見てびっくりしましたよ(笑)。もう輸入されないのは残念ですが、値段も安くしてくれましたからケースでいただいても良いですか(笑)?」
Kさん「私はこのワインとても気に入っているのですが、何故輸入を止めてしまうのですか?美味しいしリーズナブルだし
。このくらいの価格のワインだと味わえないレベルのワインだと思うのですが。売れないのですか(笑)?」
私「この会社は買収されて親会社があるのですが、どうやら親会社が輸入部門を必要としなかったようです。」
Kさん「でも、売れていて利益が出ていれば親会社から切られないですよね?」
私「おっしゃる通り!ワインはブランド商品でもありますから長く売っていると飽きられる嫌いがあります。この点がインポーターや我々の仕事でもあるのですが…
、いくら良いワインでも埋もれてしまうことがあります。」




〇ブルゴーニュ アリゴテ 2015年 ドメーヌ・ジャイエ・ジル
販売価格(税込): 1,980 円
フランス ブルゴーニュ 白 750ml

「シャルドネみたいに香りは立たないけど
、これだけ濃厚なアリゴテってあまりないよね。さすがジャイエ・ジル(笑)。」
「アリゴテっていうとシャバシャバで酸っぱいイメージがあるんだけど、これは違うよね(笑)。」
「ブーズロンのアリゴテはシャバシャバだよね(笑)。あれこそキール用。これキールにしたらバチが当たる(笑)。」
「ジャイエ・ジルのアリゴテが何故有名か解りましたよ(笑)。グラン・クリュ並みだよ(笑)。」
「う~ん!さすがみっちりしてる(笑)。前の白と比べると段違い(笑)。」
「比べちゃいけません(笑)!用途が違う(笑)。」
「同じ白ワインなのに何故濃さが違うのですか?」
私「1本の葡萄樹から得る果汁量が少ないほどワインは濃くなります。それがコストの差になるわけですが(笑)。」
「メロンと同じ(笑)。1個1万円のメロンは1本の樹から1個しか作らない。あれと同じ(笑)。」
「なるほどね。スーパーで安く売ってるメロンは1本の樹からゴロゴロ作るのね(笑)

「でもさぁ、ガブガブ食べれてイイんだけどね(笑)。桐の箱に入ったメロンなんて恐れ多くで食べられないよ(笑)。」
「用途が違うのね(笑)。」
「マスキューさん、以前同じアリゴテ試飲会に出しましたよね?」
家内「はい。2014年のものでした。」
「2014年とこの2015年はどう違いますか?」
私「2014年の方が出来上がりが早いと思います。2015年はまだ途上かと。」
家内「開けたては2014年の方がトロミが強く、あとアリゴテらしい栗のような香りも顕著でした。」
私「ただし酸の分量は2015年の方が多いかと。あと全体のスケール感、中に隠れているものの多さは2015年の方が多いように思います。」
「ブルゴーニュの2015年は良いのですね
(笑)?」
私「左様かと(笑)。」
「でも、それってすぐに飲むには2014年の方が良いとも言えますよね?」
私「おっしゃる通り!2014年と2015年を比べると作柄の差を感じます。2015年は長期熟成型のスタイルかと。」
「2015年のこのワインはどうなるのですか?」
私「正確には解りません(笑)。ただあと5年位したらトロミが増して深み香りも増すと思います。」
「アリゴテって早く飲む用のワインではないのですか?そんなに持つのですか?」
私「ジャイエ・ジルのアリゴテは別格かと。」
家内「昔、シェブロのアリゴテ 20年以上経ったものを飲んで驚きました。たまたまシェブロが来日したときにお土産で持ってきたアリゴテだったのですが(笑)、深さと旨さに言葉を失いました。是非売ってくれと頼みましたが笑われました(笑)。『無いよ』って(笑)。」
「もともとアリゴテって自分達の飲む用のワインだからね(笑)。」
私「アリゴテは屋敷の回りや裏手の平らな場所で栽培されます。成長が速いのでワサワサ繁っていて畑が汚く見えます(笑)。

「ジャイエ・ジルもそうなんですか?」
私「ジャイエ・ジルのアリゴテの畑は見たことがありませんが、ちょっと特殊のようです。今ではアンリ・ジャイエの従兄弟として名を成しましたしエシェゾーなどのグラン・クリュを所有していますが
、もともとはオット(高台のいわゆるブルゴーニュの外れに近い場所)から始めたドメーヌですから、高品質なワインを作って認められるしかない立ち位置。アリゴテにさえも渾身の作りを徹底したようです。もちろんこの戦略が功を奏して
今に至る訳です(笑)。」
「う~ん。何事も手を抜いてはいけないんだね(笑)。」
「儲け優先はダメだね(笑)。」
「このワイン安いですよね(笑)?」
私「たまたまインポーターさんのセールがありまして(笑)。見逃しません(笑)。」
「そうだよね。だいたい3,000円くらいで売ってるもんね(笑)。」
私「あくまでスポット価格でございます(笑)。ケチなマスキューはアリゴテを3,000円で売る勇気はありません(笑)。」


●『クロス・ロヘン 』2018年 ボデーガス・イ・ヴニェードス・ポンセ スペイン 赤 マンチュエラD.O.750ml 1414円税込み
「マスキューさん、マンチュエラって何処
(笑)?」
私「バレンシアから80kmほど西に入った高台です。乾燥した上に寒暖差もあり、植物が繁るには過酷な環境です。ですからできるワインも濃厚でタニックなものがほとんどです。」
「モナストレルなんか有名ですよね(笑)。

家内「あの辺りのモナストレルって20年くらいは平気で持つ(笑)。若いうちは硬くて飲めない(笑)。」
「このワインの品種ボバルもそうなんですか?」
私「はい。濃くて固いのでバルクで売られ、ブレンド用として生産されるものがほとんどです。」
「でも、これ飲みやすい!軽くてスイスイ行けちゃいますよ(笑)。」
「ブルゴーニュのピノ・ノワールみたい(笑)。」
「こんなボバル飲んだことないし、これがスペインのボバルって解る人いないよ(笑)
!」
「マスキュさん以前のクロス・ロヘンとは趣が違うってブログに書いてありましたけど。どう違いますか?」
私「以前はフレッシュ&フルーティーの肉付きの良いスタイル(笑)。ただ、他も似たスタイルが流行りましたので埋没かな(笑)。2012年を扱ってました。」
「ラベルがとてもスペインらしいヤツでしたよね(笑)。」
家内「写真使ったりアバンギャルドでした
(笑)。」
「これってフランス・ワインっぽいですよね(笑)。ラベルを無理にフランス語読みすると『クロ・ロジャン』?ラベルの下には紋章あるし(笑)。」
「マスキューさん!何故ボバルがこんな風になるのですか?」
私「全体の収量を落としていますが、プレス果汁を使わないのと樽のニュアンスをワインに与えないように工夫したことかな。ブルゴーニュ的な造りとも言えます。大きな樽は使いますが、おそらくアリエのオーク材かと。」
「う~ん。造りでこんなにも変わるのか!
そうすると〇〇品種はそういう味・香りなんて物知顔で言うことは意味が無いよ
(笑)。」
私「まあ、小粒のプラムやスモモっぽいところがボバルと言えるのかな?」
家内「私、このワインはグルナッシュやシラー。ローヌのジゴンダス辺りのちゃんと造ったワインのイメージがします(笑)。」
「私もシラーっぽく思いました。スパイシーだよね(笑)。」
「フェノール臭 アイラ・モルトっぽさがある(笑)。」
私「なるほど!確かに!このワインは時間が経つと重くなるんですよね(笑)。開けたては軽いのですが、時間が経つとしっかり感が増します(笑)。もともと持っているものが時間の経過とともに出てくるような気がします。ちょうど無くなりますから1本開けてみましょう!」
「あっ、ホントだぁ。開けたてはとんでもなく飲みやすい(笑)!」
「これ女子が好きなタイプですよ(笑)!」
「それにしても驚き(笑)。コスト・パフォーマンス良いですねぇ(笑)。」
私「ポンセさんに聞いたら4トン収穫して出来るワインは1500リットルだと言ってました。激賞したら喜んでくれました(笑)。」

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