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桝久 9月のエア・試飲会のラインナップ決まりました!

Sep 19, 2020 by weblogland
今月もエア・試飲会となりましたが、一応9月25日(金)、26日(土)といつも通りワインは並んでおります(笑)。
流れでついつい何本か開けちゃいますが(笑)、あくまでエア(笑)!密は回避でございます。
今月はコスト・パフォーマンスに優れたワインが4本プラス驚きのランブルスコ2本でございます!

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〇ヴィラ・ヤンボル シャルドネ 2019年 ブルガリア 白 トラキアン・ヴァレー  750ml 886円税込み

フランス、イタリアよりずっと早くワインが造られ始めたブルガリアのトラキア地方。ギリシャ同様紀元前3000年の歴史を誇ります。また、一説にはギリシャを遡るワイン発祥の地として紀元前5000年の歴史があるとも。いずれにせよ、ワイン用の葡萄の原産地ですから古いのはたしかです。また、日本との関係も古く、1970年代から、ブレンド用として多くのブルガリア産ワインが輸入されていました。当時の日本は国産ワインの表示義務がかなりいい加減でしたから、知らずに飲んでいたのではないかと思います(笑)。

そう言えばかつてメルシャンが『ボイヤール』銘柄でブルガリア・ワインを日本へ輸入してましたね。当時、ボルドー飲むより安くて美味しかった記憶があります(笑)。この時期、特に品質の高いカベルネやメルロ等のヨーロッパ品種を主にソ連に輸出し好評を得ていたようです。

そして混乱と荒廃の1992年の民主化、2007年のEU 加盟を経た現在、国際市場を意識した素晴らしいワインが多く誕生しているようです。

このワイナリーはブルガリア南部バルカン山脈が背後にそびえるワイン産地トラキアン・ヴァレーに畑を持つヴィラ・ヤンボル。ブルガリア国内でも特に古い1924年設立のワイナリーです。トラキアン・ヴァレーは、生育期は暑く乾燥し、秋には穏やかな快晴が続くブドウ栽培適地です。葡萄は良く熟し、しかも収穫期にアクシデントが少ないようです。このため、ボルドー品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロの栽培により各国で高く評価されました。中でもヴィラ・ヤンボルはそのスペシャリストとして一目を置かれる存在です。

マスキューの定番で同じ価格帯のカベルネ・ソーヴィニヨンはそのコスト・パフォーマンスの高さ故、さまざまな雑誌やコンテストで絶賛。皆様におかれましても必須アイテムとご愛顧されております
(笑)。
今回はシャルドネ!
味わいはいかにもシャルドネ(笑)。もともと果実味の厚いところに木樽のニュアンスがほどよく感じられバランスが心地よい(笑)。全体の20%ほどをフレンチ・バリック(おそらく古樽)で3ヶ月熟成したものをアッサンブラージュ。トロピカル過ぎず、切れ過ぎず、とてもシンメトリーでフレンドリーな印象。フレンチ・スタイルのシャルドネなのですが、似た産地を探すのが難しい(笑)。う~ん。ロワール辺りならありそうなスタイルかな(笑)?しかもワイン自体が安定しており
、全うに栽培された良品なのです。
赤のカベルネ・ソーヴィニヨン同様の恐るべきコスト・パフォーマンスの高いワインなのです!

〇アンジェ・ブラン 2015年 ヴィノ・ヴァリー フランス 白 南西地方 コンテ・トローザンI.G.P. 750ml 1100円税込み
※特別価格品

マスキューの定番として皆様より愛される「デーモン・ノワール」。実は同じランクの白ワイン「アンジェ・ブラン」がございます(笑)。ただしこの白の「アンジェ・ブラン」訳あって終売アイテムとなりました。赤と比べると少し大人しいからかな(笑)。でもこの大破格なお値段なら文句無し!せっかく悪魔と天使が揃ったのですが(笑)、天使は現品限りの大特価セールとなります!
えっ。赤、白ともに大特価にならないの?
ひょえー、それは無理でございます。お許しください!お代官様!


インポーターさん資料より

ヴィノヴァリーはフランス南西地方を代表するコペラティブ(Coperative = 生産者協同組合)で、470軒にも及ぶ栽培農家から持ち寄られた葡萄を委託され醸造しています。エリアは3つのアペラシオン(ガイヤックGaillac、フロントンFronton、カオール Cahors)に分かれそれぞれのエリアの醸造所にてワインが造られます。この協同組合の主銘柄の赤ワイン名の「デーモン・ノワール」は、世界遺産に認定されている南西地方の「ヴァラントレ橋」を建設している際、倒壊したり流されたりしてなかなか完成されませんでした。それは悪魔の仕業。そこで悪魔の像を橋に飾りたてると、機嫌を好転させたのか、瞬く間に完成してしまった伝説から由来しています。白ワインの主銘柄は
「アンジェ・ブラン」。9世紀初頭にサンティアゴ・デ・コンポステーラ付近で聖ヤコブの墓がされたことと、同時期にソーヴィニヨン・ブランが発見されたことが「天使のお導き」という伝説から命名したとか(笑)。まあ、「デーモン・ノワール」「アンジェ・ブラン」ともに力が入ったワインなのでございます(笑)。


う~ん。ホッとする味わい。

シンメトリーで美味しいソーヴィニヨン・ブラン。日本に入荷したときよりもバランスが取れ、旨味が増しております
。リリースしてから5年近い時間が経っておりますが、それが良い方向に作用しています。丸みがあり、ソーヴィニヨン・ブランの癖が突出しておらず良い塩梅でございます(笑)。一昔前のごつい南西地域のワインとは思えません。とはいえ5年近く経って向上しているのはもともとの品質の高さ故。質の高いデイリーなワイン探しはマスキューの喜びでございます
(笑)!

●インモルタリス ガルナッチャ 2016年 パゴ・アイレス スペイン アラゴン カラタユドD.O. 赤 750ml 1180円 税込み
※特別価格品

このワイナリーは歴史が古く12世紀から続く農園が起源。現在はフェデリコ・ラモン・ファミリーの所有で1980年代から大幅に整備され、アラゴン最大の個人経営農場の一つとなりました。(バルセロナのラモン・ロケッタ・ファミリーとは別。念のため。)
また、パゴ・アイレスはアラゴン地方で唯一パゴに認定されているワイナリーです。パゴとはフランスのシャトーと同じような感じです。ただワイン生産ヒエラルキーの頂点でもありますから2019年現在、スペイン全土で20社ほどしかありません。ワイン自体のオリジナリティーを所有する畑とリンクさせる生産体制を確立することで、そのワイナリーのブランド力を強化し、ひいてはそれを地域にフィードバックする目論見でございます(笑)。ワインの品質が上がりますから、消費者、生産者ともにウィン・ウィンかな(笑)?


これはパゴ・アイレスがカラタユドの契約葡萄生産農家の栽培するガルナッチャを使い造った赤ワイン。『インモルタリス』とは『不滅』の意味。パゴ・アイレスと契約農家の新たなブランドです。700~950mの高い標高で栽培された葡萄から造ったワインは濃厚、しかも酸もしっかり感じられます。アルコール分がなんと15%ありながら酸が抜けた感もなく、残糖分もほとんど感じません。無理に過熟していません。
スパイシーさ、海藻を連想させるヨード香は完熟した証。それゆえ2016年ヴィンテージでありながら伸び代を予感させます。
低温でのゆっくりしたマセラシオン後に、コンクリートタンクで12ヶ月熟成。その中にフレンチ・オーク樽で4ヶ月だけ熟成したものを混ぜることで、ありがちな過剰な樽香を抑え、ガルナッチャ本来のアロマを全面に出すスタイルとなっております。一昔前のチョコレートの香りプンプンのアメリカンなスタイルから脱却しました(笑)。もっとも果実味は基本黒系のニュアンスなのですが、バルサミコのニュアンスがありはっとさせられるフルーツ爆弾となっております(笑)。
今回限りの限定特売ですのでお見逃しなく!めちゃくちゃコスト・パフォーマンス高し(笑)!

●チロ・ロッソ クラシッコ 2013年 ジート イタリア カラブリア チロD.O.C.750ml 赤 750ml 1210円税込み
※特別価格品
※マスキューの愛するチロでございます。
でもですね、とても残念なことに輸入終了!あまり売れなかったようですね。
とっても宜しいワインなので残念!
しかるに最終放出価格での販売となります!
今まで1602円税込みで売っていたところ1210円税込みにての限定販売品とさせていただきます!
(これを飲んで美味しいと想わないヤツはイタリア・ワインなんか飲むなぁー!)

イタリア半島の土踏まずにあたるカラブリア州産の赤ワインです。地場品種ガッリョッポを使った力強いちょっと個性の強いワイン。生産者であるジートは、その個性をよく表現しています。野性の木の実を思わせる甘酸っぱい香味にスパイス、エスプレッソ、苦いチョコレートのニュアンスが。

若い頃は強すぎたであろうタンニンが、綺麗に溶け込みこれらの複雑な香味を支えています。

派手に傾くことのない落ち着き・素朴さのあることが、チロの、そしてガッリョッポの持ち味・魅力です。

イタリアワインの奥深さを楽しめる1本。

オススメです(笑)。

今風の濃くて解りやすいスタイルではなく、土地に根差したクラシックなワイン。生活に繋がった有様はその地を妄想させてくれます(笑)。ワインラヴァーには、こんなワインに巡り会える幸せを与えてくれます。

こんなワインが日本で飲めることはグローバリゼーションの恩恵ですが、味わいはグローバリゼーションとは無縁の独特な物。

好まれるかどうか?売れるかどうかは解りません(笑)。

私は好きなんですが…。


◎ランブルスコ・ディ・ソルバーラ セッコ ザナージ イタリア エミリア・ロマーニャ 微発泡 ロゼD.O.P. 750ml 1885円税込み

これほど鮮烈なランブルスコは飲んだことありません!
しかもロゼ!
これはモデナにある2ヘクタールの畑で栽培されるソルバーラ種100%で造られたもの。ザナージが所有する畑で一番標高の低い砂質、粘土質土壌のもの。ザナージの畑で一番軽いワインが出来るようですね。とはいえ手を抜かないザナージ渾身のロゼ・ランブルスコなのです(笑)。
シャルマ方式で30日間マセラシオンし、さらに30日寝かせてから瓶詰め。表示にヴィンテージ記載はありませんが、おそらく収穫したばかりの単一年度のワインだと思います。直接圧搾法ではなくセニエ法を連想させる濃い薔薇色。香りはフランボワーズ爆弾(笑)。鮮烈な印象に言葉を失います(笑)。残糖分は12g/Lと普通に残っておりますが、全く甘く感じません。マロラクティック発酵はブロックしているとは思いますが、総酸は7g/Lもあります。それとタンニンも少ないため極めてドライな味わいとなっております。あっさり記述しましたが、これって相当大変なこと。快挙レベルだと勝手に思って興奮しております(笑)。
もちろん大日本ロゼ・ワイン普及協会といたしましては全会一致のロゼ・ランブルスコと認定いたしました!
一つ惜しむらくは真夏にこのワインを紹介出来なかったことです(笑)。このヴァイタルな味わいは、飲み手の心に突き刺さること請け合います。キック・インサイドな味わいなのです(笑)。
また、翌日になると圧倒的なフランボワーズの香りが収まり、薔薇のしっとりとした香りが支配的。全体の複雑さにうっとり(笑)。ワインの性格上香りの移り変わりは早いのですが、その局面でワインとしてのしっかりとした在り方をキープしているのは凄いのです(笑)。

この生産者ザナージは、1900年に現オーナーの3代前の農奴から身を起こしたルイージ・ザナージが開いた農園がもともと。4代目となった現在は養豚、チーズ生産、バルサミコ生産とワイン生産を複合的に行う近代的な農場となっています。ここでポイント(笑)。バルサミコ生産は長い蓄積を必要とされます。もちろんその収益は一家の生活の安定に寄与しますが、出荷までの時間がかかりますから、単独では簡単には成り立ちません。他の作物を作りながらの農園であればこそ可能。もちろんワイン生産も同様で、それぞれが補いあってリスクを回避でき、経営基盤を強化することが出来ます。さらに大事なことは、それを何代にも亘って継続蓄積することがノウハウと資本の蓄積になる訳です。

カステルヌオーヴォラン・ゴーネのティエピド川のほとりにある素晴らしいブドウ畑は氷河期に形成された多くの谷の1つ、アペニン山脈の山から崩れ落ち、川によって下流に運ばれた石から生まれた緩斜地となっております。樹齢50年を越える葡萄樹は棚仕立て。棚仕立てで50年の樹齢を越えるのは驚き!いかに収量を減らし葡萄樹に負担をかけない尽力の賜物。
天・地・人のすべてが詰まったワイン。しかもそれがランブルスコとは!


◎サッソストルノ ランブルスコ・グロスバロッサ・ディ・カステルヴェトロ ザナージ イタリア エミリア・ロマーニャ 微発泡 赤 750ml 2262円税込み

ランブルスコと言えばグイグイ飲める量産品が市場のほとんどですが、このザナージの造るランブルスコは土の香りのする極めてブリミィティブなもの(笑)。香りの出方、深み、一般に味わうランブルスコとは明らかに違う。暑い中ジュース代わりにガブガブ飲めるランブルスコも必要なのですが(笑)、効率より品質を重視した手作り感満載のランブルスコを経験すれば、世界観が広がること請け合いです(笑)。こんなランブルスコがあることを知ることは、イタリアの奥深さを知ることでもあります。感動があるのです(笑)。

このランブルスコ、樹齢50年以上のランブルスコ・ディ・グラスバロッサ種100%
。シャルマ方式で30日間マセラシオンした後、300日間シュール・リーの状態で寝かされてからブレンド、ボトリングされます。面白いのはこの300日寝かせたものに翌年収穫し造ったばかりのランブルスコを50%混ぜて造ります。毎年の収穫の半分はストック・ワインにし、半分は出荷用となる訳です(笑)。リスク回避と品質の向上が図られるのです。あと、面白いのは栽培さらているランブルスコ・ディ・グラスバロッサ種は2種類の木に接ぎ木していることです。ランブルスコ・サラミーノ種とマルボ・ジェンティーレ種です。その理由はちょっと解りませんが(2種の樹勢が強いからかな?)、きっと何らかの意味があるはず(笑)。
深く複雑でフレッシュな味わいは十二分な満足感と染み入る癒しを与えてくれます。残糖分は10g/L、総酸が8g/Lほどとなっています。ランブルスコにしては驚くほど酸がある!それゆえ甘さは目立たず、コクと旨みが上回る独特のスタイルです。ガス圧は2.27/cm2とやや低めですがそれで十分。無理にガス吹き込みしないのがグッド(笑)。本来の泡の自然な細やかさを壊します。

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