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桝久 試飲会リポート 後半

Mar 28, 2022 by weblogland
〇ティモラッソ 2020年 カッシーナ・イ・カルピーニ イタリア ピエモンテ 白 コッリ・トルトネージ・ティモラッソD.O.C.750ml 2121円税込み
「マスキューさん!ロゼの後に白ですか?
意図を感じますよ(笑)。」
私「完全に読まれてますね(笑)。まっ、まっ、お試しあれ!」
「おっ!う~ん。イタリアの良い白ワイン
(笑)。北イタリアらしい。」
「『ティモラッソ』なんて知りませんでしたよ(笑)。イタリアって品種が多い上にそれぞれが特徴的ですよね(笑)。」
「力強さとエレガントさ。その上ユニーク
(笑)。」
「深くて優しい。ハーブのニュアンスたっぷり(笑)。高級。」
「植物っぽいですよね。薬草だったり甘草
だったり、木の実。白い花。複雑だよなぁ(笑)。」
家内「コレ飲みながらいただいたナッツ食べるとマリアージュしますね(笑)。美味しい!」
「桃や梨の香りは味わいと一致してるし、燻製チーズには絶対に合う(笑)。」
「ハードタイプのスモークしたチーズだな
。」
「ワインに豆っぽさもあるから、ナッツ類には合うはずですよ(笑)。実際に美味しい(笑)。」
「うんうん。これはイイ(笑)!相性バッチ・グー(笑)。古いかな(笑)。」
「桃やスモモの果実がしっかり。そして可憐でもある。マスキューさんが高貴と言うのも頷けますね(笑)。」
「桃も完熟した甘い桃じゃなくて、まだ少し青さが残ってる感じ。」
私「その青さがメロンっぽくもあるんですよね。」
「このままワイン、アルコール分はいかほどですか?」
家内「なんと14%あります。」
「そんなにあるんですか?もっと低いと思いましたよ(笑)。」
私「きっと晩熟性の品種だと思います。折り合いが良いですよね。」
「アルコール分が14%もあるのにアルコールを感じないのは何故ですか?」
家内「酸やエキス分がしっかり入っているのでバランスが取れているのだと思います。」
「良くワイン雑誌等で『高度なバランス』って誉め言葉で書かれてますが、コレがそれ?」
私「左様かと(笑)。旨味と香りでバランスを取っているようなスタイルかな。ガヴィのD.O.C.G.ガヴィ・デ・ガヴィに似てますよね。」
家内「古い(笑)!今はガヴィにコミューンの名前を付けたのがDOCGです。ガヴィ・デ・ガヴィとは言いませんよ(笑)。」
私「失礼いたしました!この『ティモラッソ』はD.O.C.G.のガヴィのコルテーゼ種にちょっと似てますよね。」


●ル・カブ・デ・ザコリット 2019年 ドメーヌ・デ・ザコル フランス ローヌ 赤 750ml 2980円税込み
私「ドメーヌ・デ・ザコルは、ニュイ・サン・ジョルジュ(ブルゴーニュ)のドメーヌ・ド・ラルロで天才醸造家と謳われたオリヴィエ・ルリッシュと、妻のフロランスが始めたドメーヌです。」
家内「ローヌの全く無名なワイン産地なんですよ(笑)。」
「う~ん。このワイン、口に入れて飲み込む時の甘さが高級ですな(笑)。」
「雑味がない!」
「葡萄本来の旨さがそのまま伝わってくる
。」
「甘くてジューシーでいかにも南フランス
。でも引き締まっている。酸とかタンニンが磨かれているよね(笑)。マスキューさん曰くのピノ・ノワール的って理解出来ましたよ(笑)。」
「飲み応えと飲みやすさが両立してる(笑)。」
「芯がしっかりしてるからまだまだ持ちそうですね(笑)。あと10年くらい経ってから飲んでみたいワインですね。」
私「南フランスにありがちな除梗100%のフレッシュ&フルーティーなものとはちょっと違います。一部全房発酵してるものが入っていますから生命力はあります
(笑)。」
「カベルネとは思えない(笑)。すいすい飲めるし、軽やかだけどしっかりしてる。このしっかり感がカベルネなのかな?」
私「やはり温暖な産地だと切れの良いカベルネ、ビビッドなカベルネにはならないようです。」
「暖かみが有りがたく感じますよね(笑)。

「タンニンが折り重なってる。でも重厚とまで言えない。これって生産者の意図なんですか?」
私「ラルロの作り方をだいぶ踏襲してるようですよね。プレスもほとんどしてないで上澄みだけで作った印象です。」
「このワインのアルコール分はいかほど?

家内「14%あります。」
「えっ!そんなに高いのですか?もっと低いかと思いましたよ(笑)。」
「そうなんだ!産地によって最適なアルコール分があるのですね(笑)。」
「そうそう。アルコール分だけじゃなくて
最適な出来上がりがある。」
私「そーなんです(笑)。産地によってベストな折り合いがあるみたいです。」
「もっとも極端に言うと生産者ごとに違う
。まあ、その平均がA.O.C.になるのかな
(笑)。」
「ワインって火との作ったものだけど、それだけじゃないところが面白いんだよね
(笑)。」
私「謎は謎を呼ぶけれど、全く取っ掛かりがない訳ではない。そこに私ははまっております(笑)。」
「ところでこのワインとナッツの相性抜群にイイ(笑)。すんごく美味しい!」
家内「木樽熟成してますから、よりマリアージュしやすいです(笑)。」
「このワインは木樽熟成してるんですか?

「樽熟成してるニュアンスはあまり感じませんよね。」
私「この塩梅が上手い!樽の香りがでしゃばらないように樽を使っています。」
「ワインの深みや味わいをより良くするために樽熟成してますよね。エレガントですね(笑)。さすがラルロの元醸造長!」
私「天才と言われる所以ですね(笑)。」
「我が家の料理でこのワインを合わすのは無理だな。ワインだけが独走体制になっちゃいますよ(大爆笑)。」

頂き物ではありますが、ナッツ大活躍でございました(笑)。
Wさん、ありがとうございました!


●モレーンニコ 2018年 ロヴェロッティー イタリア ピエモンテ 赤 コリーネ・ノヴァレッジD.O.C.750ml 3300円税込み
「おー!香りが突き抜ける(笑)。」
「酸っぱい系(笑)。とてもドライ。辛口だよね。」
「色は4番目に比べたら薄い。でも味わいはとても強い。小粒のプラムやベリーが弾ける(笑)。」
「4番目のワインがしっかりしてるからそのあとはそれ以上強くないと無理なんだけど、コレなら太刀打ち出来ますね(笑)
。見た目色が薄いので心配しましたが全然大丈夫(笑)。ワインの強さは色だけでは判断できませんね(笑)。」
私「バローロやバルバレスコのネッビオーロとは佇まいが違いますよね(笑)。」
「とてもミネラリーで切れ切れ(笑)。」
「バローロなんかだともっと重量感ありますよね(笑)。もっとファット。これって痩身だけど筋肉質。アスリートみたい(笑)。」
「ボディービルダーでは無いよね(笑)。」
家内「私の大好きなスパンナです。ネッビオーロのことをこのD.O.C.ではスパンナと呼びます。」
私「バローロ・バルバレスコ→ネッビオーロ、ゲンメ・コリーネ・ノヴァレッジ→スパンナ、ヴァルテリーナ→キアヴェンナスカ。ネッビオーロのシノニムですが
、やはりそれぞれの特徴がありますよね
。」
「資格試験の勉強で覚えた(笑)。でも実際にスパンナを味わうのは初めてですよ(笑)。」
「コリーネ・ノヴァレッジのスパンナ飲むのは初めて(笑)。確かにネッビオーロとは違いますよね(笑)。」
私「生産者のロヴェロッティーのゲンメになると、生命力が10年以上の大物となります。」
「ロヴェロッティーって評価高いですよね
。」
家内「実はコリーネ・ノヴァレッジのスパンナをずっと探していました。何十年か前に飲んだきり出会えませんでした(笑)。
まさかゲンメの大御所ロヴェロッティーがリリースしてるとは!速攻で発注しちゃいました(笑)。」
スパンナの話になると家内は止められません(笑)。
家内「今回コリーネ・ノヴァレッジを調べたのですが記載・地図がほとんどありませんでした。」
私「ガティナラ、ゲンメの地図がありません。記載もちょっと触れるだけ(笑)。」
家内「ヒュー・ジョンソンの北イタリアの旅行本に載っていました!それによるとコリーネ・ノヴァレッジはゲンメを補完する広域のD.O.C.で、川を挟んだ隣のガティナラを補完しません。ガティナラではネッビオーロをスパンナとは言わないのです。」
私「日本人のイタリア・ワインの専門家もこの事を知ってる人は少ないですよ(笑)。試験にも出ないはず(笑)。実際に飲んでみてガティナラの方が暖かみのあるスタイルです。バローロよりですね(笑)。ゲンメとはだいぶ違います。」
「その話、マスキューさんらしいよね(笑)
。盲点シリーズ(笑)。」
家内「えっへん。」
「このワイン何に合わせますか?」
家内「う~ん。ジビエや熟成肉かなぁ?」
「塩で味付けしたホルモン!」
私「おー!それ良さそう(笑)。」
「新鮮で上質なホルモン。臭くなくて、焼くと綺麗な油が出るホルモン!」
「ハードタイプのチーズ…。ピエモンテでワインに浸けたチーズありましたよね(笑)。それそれ(笑)。」

ありがとうございました!
桝久商店 岡本利秋・昭子

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