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今月4月29日(金)、30日(土)のマスキュー試飲会のラインナップようやく決まりました

Apr 27, 2022 by weblogland
今月4月29日(金)、30日(土)のマスキュー試飲会のラインナップようやく決まりました!本来29日は休日ですが、休んでいる場合ではないので29、30日の試飲となります。29日は13時~20時、30日は11~20時までのスケジュールとなります。

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まずはモルドバのラダチーニの白。今ウクライナの避難民を受け入れ大活躍。ワイン生産どころではない状態なのですが
2019年ヴィンテージがすこぶる美味しい

よって皆様とその良さを共有しましょう!
〇フィオーリ フェテアスカ・アルバ 2019年 ラダチーニ モルドヴァ 白 750ml 1414円税込み
ところでモルドヴァの位置ですが、東欧ルーマニアとウクライナの間の小国。面積は日本の1/10ほど。緯度はボルドーより少し高いほど、気候はブルゴーニュに似ているとか。土壌は大穀倉地帯ウクライナの黒土と同じ沖積土、水はけは良さそうです。

歴史的に見ても、ヨーロッパ系葡萄 ヴィニフェラの原産地にあたる黒海沿岸周辺ですから、産地としてのポテンシャルは折り紙つき。かつてフランス人入植者を受け入れた経緯から植えられる葡萄は正銘のヴィニフェラが占めており、ソ連邦への一大ワイン供給地でした。最盛期はソ連邦の全ワイン需要の1/5を供給していました。ゴルバチョフによるアルコール禁止令以前は全国土の10%が葡萄畑であったそうです(笑)。
そしてソ連邦の崩壊後に産業としての葡萄栽培は自由を得たようです。ただし作付け面積はかつての半分以下になったようです。
また、民族はルーマニア人が多いようですが、軍事的に中立国のままEU加盟を目指しているようです。複雑な地政学的な立地が影響しているようですね。
そんなこんなでEUのワイン法に沿った原産地表示保護制度作り、90年代後半にはモルドバのワイン産業は欧州投資銀行から数百万ユーロの投資を受けた他、ロシアやイタリア等からもかなりの額の投資がありました。
このラダチーニ・ワインズはまさにこれ(笑)。
1998年に設立したアルバストレレ・ワインズ。外資の支援を受け設備やワイン造りの近代化を成しました。コドゥル、ステファン・ヴォーダ、バルル・ルイ・トライアンの地理的表示保護制度を受ける中心的なワイン産地に1000ヘクタールもの自社畑をもち、20箇所を越える醸造場を備えます。いきなりこんな会社が出来ちゃいますから、元々のワイン産業の規模が想像出来ますね(笑)。ソ連時代の巨大農場の名残でもありますね。
このラダチーニ・ワインズはその1ブランドのようです。

これはいわゆるラダチーニ・ブランドの中級ブランド『フィオーリ』の白。ステファン・ヴォーダ地区で栽培されたモルドヴァの地場品種フェテアスカ・アルバ
100%で造られてます。温度管理されたステンレス・タンクで発酵後約3ヶ月熟成されてから瓶詰め。
ルーマニアを中心に東欧で広く栽培されるフェテアスカ・アルバは通例マスカット種に似た味わい。フレッシュ&フルーティーが身上。ルーマニアのドイツ向けのラベルには「乙女の葡萄」と書かれるとか。蛇足ながら赤の変種フェテアスカ・バベヤスカは「祖母の葡萄」だそうな(笑)。このワインはどちらかと言えばグリューナー・ヴェリトリーナに似たスタイルかな(笑)。フレッシュで上品な滑らかさは上等な証。乙女というより熟女(笑)?東欧の白ワインに共通の白胡椒の香りが肉厚な果汁に深みを与えています。心地良いアプリコットやグレープフルーツなどの柑橘類、白や黄色の花のニュアンス。合わせる料理は豚肉であり、バターやオリーブオイルではなく穀物系の油を使った料理とは相性がとても良い。中華料理や和食にはバ
ッチリです(笑)。
しかも赤同様コスト・パフォーマンスが抜群に良い!嬉しくて困ってしまいます(笑)。

〇ビショッフスクロイツ ゲヴュルツトラミネール 2020年 カール・フォフマン プファルツ Q.b,a. トロッケン 白 750ml 1791円税込み スクリュー・キャップ
ドイツ プファルツのジュートリッヒェ・ヴァインシュトラーセ村に1995年に設立された家族経営のワイナリー カール・フォフマン。約100ヘクタール(所有するのは85ヘクタール、他は緊密な関係の栽培農家)の畑から多種類のワインを作っています。(リースリングやグラウブルグンダー=ピノ・グリなど。)きっと昔は安い甘口ワインを作っていたんだろうな(笑)。
今回はビショッフスクロイツ村の畑のゲヴュルツトラミネールの辛口です!
最近アルザスのゲヴュルツトラミネールがとても高い。しかもちょっと食事するには重い。そんなこんなで正銘のゲヴュルツトラミネールの辛口を探していました(笑)。灯台元暗し(笑)。まさか本元のドイツにあったとは…。香りはライチや薔薇、パッションフルーツ。舌に心地好い重さと粘性。長くて綺麗な余韻にはハニーさとスパイスが溶け込んでいます。残糖分は1L中5.9gほど、酸とのバランスによりとてもドライに感じます。しっかり酸を感じます。醸造・発酵時の温度管理はかなりしっかりやっている味わいですが、やはりアルザスより冷涼なためこんなスタイルのゲヴュルツトラミネールが出来るようですね(笑)。個性が強いゲヴュルツトラミネールなのですが、サラダや中華 豚肉料理やエスニックな味付けのものなど合わせる
料理は幅広し(笑)。有りそうでないとてもユースフルなものです(笑)。プファルツのゲヴュルツトラミネールにはテロワールのアドバンテージがあるように感じます。

とても久しぶりのドイツ・ワイン入荷なので表記や地図を忘れており(笑)、とても大変でした(笑)。ドイツの場合銘醸地が限られ、新たなものがなかなか生まれ難い。そんな中プファルツなどは一段格の低い安いワインの産地として冷遇されていましたが、ようやくオリジナリティのあるちゃんとしたワインが出てきたととても頼もしく思っております(笑)。温暖化の恩恵もあるとは思いますが、今までの殻を破る今後目を離せないワイナリーなのです。

●シャトー ラランド・モース 2012年 ボルドー フロンサック 赤 750ml 1791円税込み
とても良質なフロンサックのワインです(笑)!一時期ポスト・ポムロールとしてもてはやされたフロンサックですが、それは先走り。ポムロールのようなねっとりしたメルローを作ることに競争しましたが、どうやらそれは算盤勘定が先行してしまっていたようです(笑)。個人的にはこうしたエレガントなスタイルのワインが作れるポテンシャルの高さに注目すべきと解らせてくれたワインです。しかもデイリーでリーズナブルな価格にはとても嬉しい(笑)。フロンサックってとても良いアペラシオンだと気づきました。気づくのが遅いかな(笑)。フロンサックのメルローってこうあるべきなのですね。ちょっとワインのことが解ったような気にさせてくれます(笑)。

瓶詰めされてから8年ほど経っていますが
とても明瞭な果実味、全体のまとまりの良さは高品質の証。しっかり熟成を感じるのですが、古さもなく真っ直ぐな衒いのない様は本来的な良さの現れ。腐葉土や黒トリュフのニュアンスはあるのですが、プラムやラズベリーの果実味が軽やかに立ち上ぼります。重心の高さが特徴的。この点ポムロールとは違います。
また、無理な化粧をしないことの意味を実感させてくれます。それと同時にフロンサックらしさを知らしめてくれました。

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以下インポーターさん資料より

シャトー ラランド モースは、同じくフロンサックにシャトー クロ デュ ロワを所有するエルムエ家が2000年に購入し、2001から2003年に植え替えが行われました。ボルドー市内から北東へ35kmのサイアン村に位置しています。葡萄畑は"べレール"と呼ばれる台地にあり、土壌は砂質粘土、そして粘土を多く含む粘土石灰質、栽植密度は1ha当たり5,000本から6,000本です。発酵は温度コントロールされたステンレスタンクで行い、熟成は全体の50%バリック、50%ステンレスタンクで12ヶ月行います。土壌の大部分は砂質粘土のため、力強さというより繊細でエレガントなスタイルのワインが出来ます。しなやかでバランスがとれており、熟成による複雑さ、洗練された要素が感じられます。

●ラングドック 2016年 トラディシオン ドメーヌ・ル・ヌーヴォー・モンド フランス ラングドックA.C. 赤 750ml 1885円税込み
南フランス ナルボンヌ市の東ヴァンドル・プラージュ村で1976年から続くドメーヌ・ル・ヌーヴォー・モンド。21ヘクタールの畑は長く自然農法を実施しており、2020年にエコセールを取得。土地をワインを愛する3代目オーナーのアンヌ・ローヌさんは、『ワインは飲み頃になってからリリースする。』というポリシーを貫いています。このトラディシオン2016年はまさにそれ。今や、とても良い状態に入ったところ。濃く凝縮して濃厚、ねっとりした舌触りですが、それは誇張、強調、ましてや無理やりなものではありません。とても自然でエレガント。一本筋の取った正統派のラングドックの赤。抜栓直後はやや甘さが勝っていますが、赤い果実、乾燥イチヂク、スパイス、森の香り。酸、タンニンの質感が増すめくるめく様に陶酔して
しまいます
。じっくり時間をかけて楽しみたい赤ワインです。個人的にはカスレを食べながら飲みたいワインですね(笑)。甘いソースやタレにはとてもフレンドリーなワインかと。
このワイン、セパージュはシラー60%、グルナッシュ30%、ムールヴェドル10%
。セメントタンクと樽で2年熟成後、無濾過、ノン・フィルターで瓶詰めしたもの
。記憶を辿るとちょっと似たワインがあります。コルビエールのシャトー・ラ・バスティード 2015年 ギレム・ギュラン です。ホームページのアーカイブで調べるとセパージュ、作り方はほぼ同じ
。どうやら味わいの記憶は正しかったようです(笑)。昨日の晩御飯の献立は覚えていませんが、ことワインのことは覚えている不思議(笑)。

あと特にこのワインのスペックで驚きはアルコール分が15.1%あること。
とてもそんなに高いとは思えないし、それでいて全体の折り合いがちゃんと取れていることは信じられません。かなりの実力者でございます(笑)。

●パンノンハルミ トリコッシュ レッド 2020年 パンノンハルミ・アバーチャーギ・ビンツェーセト ハンガリー  赤 ノーザン・トランスダニュービア地方 パンノンハルマ地区 750ml 2150円税込みスクリュー・キャップ
このワインはマスキューの定番アイテムなのですが、2020年ヴィンテージの出来映えが素晴らしく、是非皆さんとその良さを共有したい!ということで今回試飲会に出させていただきます(笑)。

パンノンハルマは限定された葡萄栽培地区 1996年に世界遺産になったベネディクト派の大修道院が有名です。この葡萄園も修道院に付随する生産の場。共産主義政権が倒れてから復活しました。2000年からハンガリー国営銀行が後押しすることで復活に加速度がつきました。永続する祈り、生産、学びの場として復活させる民族的な遺産・資産なのです。

そんな訳でワイナリー名はパンノンハルミ・アバーチャーギ・ビンツェーセトは『パンノンハルミ大修道院付属ワイナリー』の意味のようです。

個人的にはここで造られるオラズリースリングが大好きなのですが(笑)、これは赤。白しか作っていないと思っていました。赤も生産していたのですね(笑)。でもですね、セパージュはピノ・ノワール40%、メルロー40%、カベルネ・フラン20%。聞いて倒れそうになりました(笑)。この組み合わせどう考えてもミス・マッチ(笑)。セオリー無視です(笑)。コンセプトが『世界中から巡礼に訪れる信者に親しみをもってもらうため国際品種を使う。』そのコンセプトは解りますが何も…(笑)。
ところが飲んでビックリ!美味しいのです。高貴とは言えませんがフレンドリー。タンニンはあくまでも滑らか。誰が飲んでも美味しいと言う出来映えです(笑)。赤ワインが苦手のワイン初心者から何十年もワインを飲み続けた強者も美味しく感じます(笑)。これってありそうでない!確かにセパージュ由来の果実味がはっきりと伝わってきます。プラム、ベリー、チェリー、ストロベリーなどの果実味がたっぷり。ハンガリー・オークの228L樽で6ヶ月熟成させた効用か、腐葉土やトリュフや杉、森などを連想させるニュアンスとたっぷりの果実味とのハーモニーは美しく、しかもそれが艶やかで優しく深みがある。飲み手を癒し心酔させてくれます。抜栓後時間が経つとガメイっぽくなりますが、ワイン自体がしっかりしていますから崩れ
ません。基本秀逸なのです。アルコール分が14.5%とかなり高いのですが、それを感じさせません。酸とエキス分、タンニンの多さで折り合いをつけていますね(笑)。
ワインの乾燥抽出物が残糖分を除くと26,7g/Lと驚くほど高い数値所以かと。
この乾燥抽出物量とは1リットルのワインを乾燥させたあとに残る物の重量。アルコール以外のエキス分。このワインは残糖分が3.5g/Lありますから、トータル乾燥抽出物は30.2g/L。例えば3,000円くらいの濃いプリミィティーボがトータルで28gほど、ただし残糖分が8gくらいはありますからそれを差し引くとこのワインの濃さが解ろうと言うものでございます(笑)。グレート・ワインと遜色無い良い造りのワインなのです。
今まで私はドライ・エキストラクト(乾燥抽出物)についてはブログで触れたことがありません。これはインポーターさんの分析表の記載事項なので、表に出さないのがルールと思っておりました。実際に見せてくれないインポーターさんもおります(笑)。単に私の個人的なお勉強としてインポーターさんに分析表を覗かせてもらっています(笑)。テイスティングの精度が上がるんですよね(笑)。
ところがこのトリコッシュのラベルにははっきりと記載されております。それ故その説明をするのは私の仕事と考え、今回初めて触れさせていただきました。
自信の現れであり、であるからこそ記載する。そういう時代になってきたようです。ハレルヤ パンノンハルミ大修道院!


すごく美味しくなりました。きっともっと美味しくなるはず!
●サヴィニ・レ・ボーヌ2017年 ドメーヌ・ルシアン・ジャコブ フランス ブルゴーニュ 赤 750ml 4980円税込み

2022年4月
扱い当初はまだ若く、サヴィニらしいヴァイタルな力溢れるスタイル。はやく飲めるように作ってはいますが、まだまだでした(笑)が、今とても良い方向に成長していることを確認出来ました。
若い時の酸味が、柔らかさと厚みが増したボディーとハーモニーを取る方向。液体の香りタンニンは織り成すようで、しかもリキュールのような凝縮感が窺えました。
完全に熟成した様が想像つきます(笑)。
昔飲んだビーズやルモワスネと共通のサヴィニ・レ・ボーヌ味になるかな(笑)。
まあ、そうなるにはもう少し時間はかかると思いますが!余裕のある方はセラーにとっておいて2027年に楽しむことをオススメします(笑)。そこでさらに寝かせるか飲みきるか判断していただきたく存じます。
2017年ヴィンテージのブルゴーニュは良いですね(笑)。

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以前の記述

美味しいブルゴーニュってどんな味?

軽やかで薔薇の香りがする。基本香りのワイン。そしてサヴィニ・レ・ボーヌだとビビッドで活力がある!もちろん旨い!

真正のブルゴーニュって、本などでこんな風に書かれていますが(笑)。探すとあまり無い(笑)。あってもとても高価。
なんか絵に書いた餅みたいな話になってきています(笑)。

そんな昨今見つけました(笑)!

基本今風ではありますが、1級並みのワインかと。もちろん味わいは、軽やかでビビッドで活力があり、旨い(笑)。
香り、香り命なのです(笑)!
欲を言えば、もう少し凝縮感があればトップ・スターになれると思うのですが…
。畑の植樹率をもう少し上げるか、1本の葡萄樹の収量をもう少しだけ落とせば、トップ・スター間違いなし!
そうなれる資質は十分あると思います
し、期待できる生産者だと確信しております。まあ、そうなったら手が届かなくなるかな(笑)?

あとこのドメーヌで作るクレーム・ド・カシス めちゃくちゃ美味しい(笑)。これも私の評価が高い一因でございます(笑)。

以上6本。
今回久しぶりの6本(笑)。しかもトリは美味しい美味しいブルゴーニュのピノ・ノワール(笑)。思いきりました(笑)!
試飲会は相変わらずのH.K.S.15ですから
1本の試飲は2分半(笑)。
最初の5本を10分で済ませ、最後のピノ・ノワールに5分費やすのも可でございます(笑)。

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