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桝久 試飲会リポート 前半

May 01, 2022 by weblogland


昨日、一昨日とマスキュー試飲会にお越しくださりありがとうございました!
コロナ禍が長く続くなかマスキュー試飲会に参加されるお客様は自然と混む時間を避けるような傾向(笑)。なんとはなしにバラバラとお越しくださるようです。
我々も暇そうで暇ではない。かといって極度に疲れない(笑)。3時間ぶっ通しもなく、間に5分、10分のインターバルがありながらそれが続く感じです。老体の我々には好ましい(笑)。ありがとうございます!

「マスキューさん!今月の試飲会はチョイスが大変なのに6種類も出すんですか?ブログ読みましたよ(笑)。サンプルが全滅?

私「そーなんです(笑)。気になるインポーターさんから月初めに13本、月中に他のインポーターさんから8本。基本悪いワインではないのですが、マスキューの既存のラインナップを押し退けるほどではありませんでした。」
「どうやってチョイスしたのですか?」
私「機会があれば試飲会に使おうと思っていたものが数本(笑)。あとインポーターさんがマスキューの好みを察して持ち回って試飲差せてくれたものが数本ありました(笑)。」
「インポーターさんが試飲サンプルを持ち回ることがあるのですか?」
私「はい。コロナ禍のせいでインポーターさんも試飲会が出来ませんので、細々と数本持参で試飲させてくれたりします。割りと面白いものを持ってきてくれることが多く助かります。」
「なるほど!それって確率高そうですよね
(笑)。セールスマンも気合いが入る(笑)!

私「左様でございます(笑)。」


〇フィオーリ フェテアスカ・アルバ 2019年 ラダチーニ モルドヴァ 白 750ml 1414円税込み
私「この白ワインはマスキューの大定番でございます。今回ヴィンテージが2017→2019年に変わりとても美味しくなっておりました。そこで再登場となりました。」
家内「基本味わいは変わりませんが、スケール感が増しました(笑)。」
「おっ、花、白い花。それも取って付けたようなものじゃない。中からじんわり湧いてくる(笑)。それがグラスに注ぐと増す
。」
「柔らかで豊か。甘~い白い花(笑)。厚みがとてもある。でも甘い訳ではない。」
「厚みもあるんだけどちょっとフランス・ワインなんかの厚みとは違うんだよね(笑)。粘り?粘りが伴うって言うのかな。

家内「この粘性が東欧ワインの共通項です
。あと割りとスパイシーです。」
「あー!後味、余韻がとても長いのですが
、その余韻にスパイシーさがある(笑)!」
「それにしてもコスト・パフォーマンス高いですよね。とても良いワインですね(笑)。」
「このワイン、カレーに合う(笑)!」
私「時間が経ちますと植物のニュアンスが出てきます。この前の2017年メイクと比べると植物のニュアンスが出るまで時間が少し係るようです。」
家内「このワインを飲みながらアスパラやタケノコの天ぷら食べたい(笑)!」
私「この前ガリを齧りながらこのワインを飲んだらとても合いましたよ(笑)。」
「あー、なるほどね。植物 青臭いようなニュアンスに合うんですね(笑)。中華料理 色々な野菜を炒めるようなものには何でも合いそうですね(笑)。」
家内「胡麻油、サラダ油、あと豚肉の油には鉄板の相性です(笑)。」
「我々日本人にはとても使いやすいワインですね。食事のための白ワイン!」

「先日ニュースを見ていたら今回の戦争がモルドバに拡大しそうですね。」
「モルドバ、ヤバそうですよね。」
私「ラダチーニやアスコニ・ワイナリーはウクライナの避難民の受け入れをしているようです。」
「ワイナリーって広いから格好ですよね。

「そんな避難民を抱えたところに戦禍が及んだら大変なことになる!」
「今モルドバのワイナリーは避難所になっていますからワイン作りどころではないようです。作業出来ないようです。」
「この上ロシアが戦車が畑を蹂躙し、地雷を敷設したりしたら、ワイン産業はまた振り出し 振り出し以前になる。」
私「復興に30年くらいかかります。今あるモルドバのワイナリーはEUからの補助金や資本によって作られており、返済はワインの現物で行われいます。」
「もともとモルドバって農業国で貧しい国。ウクライナのように工業化されていない。ロシア系の住民がいるのが口実で侵攻するなんておかしいよね。ロシア系って言ってもモルドバに住んでるんだから。」
「ロシアって国境の意識が希薄だよね。ロシア語話して国教徒がいればそこはロシアだからねぇ。」



〇ビショッフスクロイツ ゲヴュルツトラミネール 2020年 カール・フォフマン プファルツ Q.b,a. トロッケン 白 750ml 1791円税込み スクリュー・キャップ
私「このワイン、開けたては少しガスっぽい。ガスが若干残ってますが、徐々に消えていきます。SO2の量が少ないのかな(笑)?」
「あぁ、なるほどね。ハチハチしてますね
。でも香りが物凄いから気にならない(笑)。甘~い、香り!」
「厚みもしっかりある。ワインの濃度と香りの分量のバランスが良いですね(笑)。しかも辛口なんだよね(笑)。」
「液体も香りも濃厚(笑)。薔薇の花。薔薇園に行ったみたい(笑)。」
私「川崎の生田緑地にある薔薇園を思い出しました(笑)。あのときは一生分の薔薇の香りを吸い込みました(笑)。」
「ゲヴュルツトラミネール!コレですよねコレ(笑)!」
「店長!アルザスのゲヴュルツトラミネールとは違って重くない(笑)!」
私「残糖分は1リットル中5.9gですからアルザスのものより少ないですね。」
家内「ドイツのプファルツってフランスのアルザスの地続き。より北側です。ワインもアルザスより冷涼な感じがします。」
「そうそう。国が違っても畑が両国の国境をまたいでいるんだよね(笑)。やはり大陸だよね。」
「固定資産税はどっちに払うのかな(笑)?

「このワインは後味にスパイシーさがある
。あと薔薇の花だけではなく茎や葉っぱのグリーンなニュアンスも感じます。」
「コレ、カレーに合うかも(笑)。」
「うんうん。スパイスをたっぷり使った野菜カレーなんか良さそう(笑)。」
「最初に飲んだモルドバの白ワインと同じような食べ合わせのワインですよね(笑)。」
私「おー!さすが!僭越ながら、私もそう思っておりました。」
「と言うことはこのワインもガリをガリガリしながら飲むと美味しい(笑)?」
私「左様で!ガリをガリガリでございます
(笑)。」
「なんか解る(笑)!ガリって甘さもあるから絶対にこのワインに合うよね(笑)。」
家内「青い植物を意識しますね(笑)。」
「アルザスのゲヴュルツトラミネールって高いですよね。最低でも3,000円以上しますよね。ガリをガリガリするには高過ぎる(笑)。」
「ネギとか生姜に合うよね(笑)。」
「う~ん。デイリーなゲヴュルツトラミネールって無いですよね(笑)。ここにあったか(笑)。」
「少なくともアルザスには無い(笑)。」
家内「これもアスパラとタケノコの天ぷらに合わせたい(笑)!」
「後の赤ワインを飲んでからこのワインに戻っても何ら違和感がない。実にしっかりしてますな。かといってくどくないのが秀逸(笑)。」
「マスキューさん!コレもQbaですね。Qbaのドイツワインってカッツやリープフラウミルヒの甘口しかないと思ってましたが(笑)、こうした辛口のしっかりした白ワインがあるのですね。イノヴェーションしてるな(笑)。」
「甘口にはもうこれ以上イノヴェーション出来ないよね(笑)。」
私「ドイツは著名産地が限られてますから
、ちょっと落ちるプファルツやナーエなどで赤ワインや辛口の白ワイン生産に意欲的な生産者が出てきています。」
「モーゼルなんて畑の値段が高そうだし、
所有しているのは長年続く名門ばかりだから離さないよね。」


●シャトー ラランド・モース 2012年 ボルドー フロンサック 赤 750ml 1791円税込み
「おっ、ボルドーですね。マスキューさん最近たまに試飲会でボルドー扱いますよね(笑)。」
私「たまにマスキューでも扱える掘り出し物があります(笑)。まっ、まっ、お試しくださいませ(笑)。」
「店長!コレ旨い!ブーケが堪らないですよ(笑)!」
「ボルドーってこんなに香りが綺麗なんですか(笑)?」
私「セパージュはメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン。プラムとラズベリーの香りが漂いますね(笑)。とても状態が良いと思います。」
「え~と。2012年ヴィンテージですか。収穫から10年目かぁ。こうなるのに10年くらいはかかるってことですよね?」
家内「はい。熟成しなくてはこうはなりません。かといって古くさくないのが素晴らしい。」
私「開けたては若干の熟成香がしますが、徐々に消えていきます。そして果実感が全開かな(笑)。全開と言っても品が良いのが特徴ですね(笑)。」
「そう。品が良い!この一語だよね(笑)。余分な香りがない。とても洗練された香りなんだよね(笑)。」
「本格派だよね。熟成してるからタンニンがこなれて渋み感が香りと溶け込んで美しい。」
「樽のニュアンスも全くでしゃばらない(笑)。」
家内「もともと樽に頼らない作り方をしています。コンクリート・タンクと樽半々で1年ほどの熟成を経てから瓶詰めしています。樽もおそらく新樽ではないと思います。」
「樽熟成していないような…、口に当たるタンニンが無いですよね(笑)。」
「基本大人しいスタイルなんだけど、中からジワジワ良さが出てくる(笑)。」
「香りも軽やか。フワフワ漂う(笑)。」
私「折り合いが良くて、香りの重心が高いですよね(笑)。」
「コレがマスキューさん曰くの『折り合いが良い。』『重心が高い。』ってことなんですね(笑)。」
私「言葉で言うだけでは伝わりませんよね
(笑)。こうして一緒にティスティングすると確認出来ますよね。ありがとうございます!」
「マスキュー試飲会はコレが楽しいんだよね(笑)。」
私・家内「ありがとうございます(笑)!」
「マスキューさん、フロンサックってどの辺りですか?右岸ですよね。」
家内「右岸の端っこですか。ポムロールと川を挟んだ隣です。土壌もポムロールに似ており、ポスト・ポムロールとして一時期持て囃されました。」
「ポムロールと言えばペトリュスですね(笑)。」
私「はい(笑)。ペトリュスみたいな濃厚なスタイルを狙った訳です(笑)。土壌も似たような粘土質ですし。でもですね(笑)、
そうは成らなかったようです(笑)。こうしたエレガントなスタイルの方がフロンサックには合う気がします(笑)。ペトリュスみたいな練っとりしたメルローにはならないようです(笑)。」
家内「若い内は練っとり感はありますが、持続しないようです。」
「なるほど(笑)。濃ければ良いという訳でも無いですしね(笑)。」
「私建築の仕事をしています。引き渡しの時に『花嫁を送り出す』気持ちなのですが、それは引き渡し後には劣化することを意味しています(大きな声では言えませんが(笑)。)。このワインは10年経って花嫁になっている。ワインって凄い(笑)!」

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